テラーノベル
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宴会も終わり、月明かりの下でまどろむ「さしす」の3人。
五条と夏油が肩を並べて座り、その横で家入が満足げに寝息を立てている。
「……なぁ、リムル。改めて、ありがとうな」
五条が夜空を見上げたまま、ボソリと呟いた。
「なんだよ、改まって。俺はただ、面白そうだから首を突っ込んだだけだぞ」
リムルがスライム姿でプルプル揺れながら、二人の膝元に跳ねていく。
「いや……僕ら呪術師はさ、いつか必ず『さよなら』が来る。傑が死んで、僕が一人になって、硝子が置いていかれる。それが当たり前の世界なんだ。……でも、君がそれを全部壊してくれた」
夏油も静かに頷く。
「……そうだね。死すら超越した君の力は、この世界の理(ことわり)にはない。……私たちは、君にどう報いればいいのかな?」
「報いる、ねぇ……。じゃあ、これを受け取ってくれ」
リムルが光を放つ。
3人の左手首に、細く、美しい銀色のバングルが出現した。
「……これ、ただのアクセサリーじゃないね?」
五条の『六眼』が、そのバングルに込められた天文学的な魔素量に驚愕する。
「それは、俺の究極能力(アルティメットスキル)の一部を分け与えた**『魂の守護輪(ソウル・ガード)』**だ。もし誰かが致命傷を負っても、俺が強制的にその魂を保護して、俺の元へ転送する。……つまり、お前ら3人は、俺が許可しない限り二度と死ねない」
「…………は?」
「……死ねない?」
五条と夏油が呆然とする。
「最強」のさらに上を行く、『死の概念の否定』。
「だってさ、せっかく再会したのに、またどっちかが先に死んだら後味悪いだろ? お前らはこれから、テンペストの『特別客員』だ。呪術界がどうなろうと、俺がお前らの居場所は守ってやる」
リムルがニカッと笑う。
「さしす」の3人が、呪術界という呪われた運命から解き放たれ、リムルという巨大な傘の下で「永遠の親友」として確定した瞬間だった。
「……ははっ! やっぱり君は最高にズルいよ、リムル!」
五条がリムルを抱き上げ、ぐりぐりと頬ずりする。
「おい、やめろ! 苦しいってば!」
それを見ていた夏油が、お腹を抱えて笑い出す。
家入も薄く目を開け、自分の手首に輝く銀の輪を見て、少しだけ口角を上げた。
「……悪くない。これで心置きなく、不摂生ができるね」
「そこは健康に気を使えよ、硝子!!」
リムルのツッコミが響く中、4人の絆は、世界の境界を超えて強く結ばれた。
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