『ね、笑ってよ』
いつも わらう あの子が 私に 話しかけた 。
そんなあの子は 人気者で、 アニメに出てくる主人公 。
対して 私は 、 どこにでもいる 普通 の モブキャラ。
クラスメイト に 名前 は 忘れられ、たまに 存在事 忘れられてしまう。
–人生はあなたが主人公– だとか 、綺麗事 言うくせに 誰 も 私 の こと なんか みてないんじゃん 。そういう事 言う 人 ほど、裏 が あって 、汚 い 。
そんな 中 でも、あの子 だけ は 私に 話しかけて くれた。覚えてて くれた。
最初 は 嫌 だった し 、怖かった けど、 もう だんだん 慣れて きちゃって 。あの子 に 何か されようと 何も 感じ なくなった 。
いつも 放課後 呼ばれて 、私 は あの子 に ふりまわされる 。あまり にも 元気 で 多分 、私 が 何言っても 聞こえやしない 。でも まぁ、楽しそう だよ 。いつも 通り 。
たま に お友達 を 呼んで きて 、その お友達 も 一緒 に 絡んで くる 。初めて会うはずなのにタメ口で、まだちょっと怖いです。相手 も 私 の 事 知らない から 、手加減 って いうのが 分かって ない んだよね 。
この 方 たち も あの子 に よく 似て 、よく わらう 。
昨日 も 放課後 体育館裏 に 呼ばれて 、花を みせた。元 は 真っ白 な はず の 花だった けど 、少し 土 で 汚れて いた 。陰キャ の 私 が 断れる わけ も なく 、その 花 を 貰って 花瓶 に 入れた 。次の 日 には 机の上 に 置かれて いた 。
花言葉 は 、『 純潔 』『 無垢 』『 威厳 』 。
また 同じ 。今日も 体育館裏 に 呼ばれた 。今日 は お友達 も 何人 か いる 。意外 と 体育館裏 は 広く て 、 バット と 野球ボール を 持って 大きく 振りかぶれる くらいは ある 。動く 的 に 向かって 何度 も 何度 も 振りかぶっては 当て 振りかぶっては 当て …… 私にはやらせてくれないみたい。まぁ 、いつも の こと だけど 。
朦朧 と する 意識 の 中 で 、あの子 の 顔 が みえる 。
『あ、また咲ってる。』