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結婚相手を間違えました

18 - 第18話 不安と違和感の中で③*

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2025年02月23日

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ふるふると唇を震わせて情欲に潤んだ瞳で偉央いおを見上げる結葉ゆいはを見下ろして、偉央いおが嬉しそうに嫣然えんぜんと微笑んだ。

結葉ゆいは。言いたいことがあるときは素直に言葉にして僕に伝えるんだ。言わなきゃキミの欲するものは絶対に与えられないからね?」


偉央いおのその意地悪くすがられた視線から、結葉ゆいはは彼が分かっていて敢えて自分を焦らしているのだと悟った。


偉央いおさ、……私」


だけど自分からそんなみだらなお強請ねだりをするだなんて、結葉ゆいはにはハードルが高すぎて。


「お願い……焦らさないでくださ……」


懸命に許しを乞うように偉央いおの顔を見上げて身体を震わせたけれど、偉央いおはクスッと笑って、「結葉ゆいはは僕に何を焦らされていると思っているの? 何をお願いしたいわけ?」と問いかけてくるばかり。


そんな偉央いおを憎らしく思って、涙目で見上げる結葉ゆいはに、


「ちゃんと言って? 結葉ゆいは。僕はキミが僕にお強請ねだりしてくれるのを聞きたいんだ」


誤魔化しは通用しない、と言わんばかりに偉央いおがそう宣言して。


結葉ゆいはは自分をじっと見下ろしてくる偉央いおの視線から逃れられなくて、キュッと身体をすくませる。


偉央いおはその間も、結葉ゆいはの触れられたい気持ちを高まらせたいみたいに、結葉ゆいはにとっては辛いだけのもどかしい触れ方をし続ける。



双丘の膨らみをやんわりと押し上げ、指先で色付きの回りをそろそろとフェザータッチで撫で回す。


そうかと思えば、吐息が掛かるくらいの距離で結葉ゆいはの乳首に顔を近付けてくるから、結葉ゆいははもしかして「咥えてもらえる?」と期待して身体を震わせた。

そんな結葉ゆいは翻弄ほんろうするように、偉央いおは結局そこを避けてキスマークを残すだけ。


結葉ゆいは偉央いおがピンと勃ち上がった胸の先端に近付く度、偉央いおが〝偶然〟そこへ当たってしまうのを期待して身体を震わせるのだけれど、偉央いおは全てお見通しみたいに巧みに避けてしまうのだ。


「やぁんっ、……もぉ、ダメ、です。……偉央いおさんっ。私、辛い……のっ」


乳房もさることながら、結葉ゆいはの下肢は、触れてもらえないもどかしさに、トロトロと蜜を吐き出し続けている。


自分でも身体の下に敷かれたままのタオルを、愛液がしとどに濡らしてお尻の下が冷たくなっているのを自覚してしまった結葉ゆいはだ。


(胸がダメなら、偉央いおさんが欲しくて泣き濡れている下でもいいから触れて欲しい)


「お願い、偉央いおさんっ、触って……っ」


どこに、が言えないままに懇願する結葉ゆいはに、偉央いおがクスッと笑った。


「ねぇ結葉ゆいは。さっきから言ってるよね? キミは僕に〝どこへ〟触れて欲しいの?」


言いながら、結葉ゆいはの両胸に伸ばした手のひらで、柔らかな膨らみをギュッと鷲掴わしづかむ。


形を変えるほど強く揉まれているのに、いただきだけが触れてもらえないもどかしさが結葉ゆいはを狂わせる。


結葉ゆいははとうとう、イヤイヤをしながら熱に浮かされたみたいに偉央いおにお強請ねだりした。


偉央いおさっ、お願いっ。先っ。胸の先端に……触れて欲しい、っ。… …私、もう、限界なの……っ」


真っ赤になりながら何とかそう言った結葉ゆいはに、「よく言えました」という満足そうな偉央いおの声とともに痺れるような快感が与えられる。


「あぁぁ、んっ……!」


胸の膨らみを揉みしだいていた偉央いおの手が、たわむれに固く張り詰めた結葉ゆいはの乳首をピンッと弾いたのだと理解したのと同時、結葉ゆいはは身体を大きく跳ねさせて吐息を漏らしていた。



***



(処女のくせにまるで色事にこなれた遊女みたいに淫らだよ、結葉ゆいは


偉央いお結葉ゆいはの快楽に堕ちていく様を嬉しそうに見下ろしながら、そんなことを思って。


偉央いおが与えた些細な刺激に、過剰なまでに反応して喜びに震える結葉ゆいはの右の乳首をそっと口に含んだ。


結葉ゆいはのそこが、まるで極上の果実みたいに甘く感じられるのは気のせいだろうか。


結葉ゆいはから立ち昇る芳香が、偉央いおの中の支配欲をどんどんたかぶらせていく。


結葉ゆいはが放つ色香に、主導権を握るべき偉央いお自身が、不覚にも溺れてしまいそうになった。


本当はもう少し優しくんでやるつもりだった乳首を、少し強めに噛んでしまったのは、自分でも誤算だったと反省した偉央いおだ。


「あ、ぁんっ、偉央いおさ、ダメぇっ」


結葉ゆいはがギュッと身体に力を入れて、痛みに眉根を寄せる姿は本当にエロティックで美しくて。


歯で軽く甘噛みするように挟んだ色付きの先端を、舌先でちろちろとくすぐってやると、結葉ゆいはが面白いぐらいに身体をびくびくと跳ねさせて、それが偉央いおには堪らなく愛しく思えるのだ。


結葉ゆいはの動きをわざと封じるように自分の体重でグッとベッドに押さえ込んだまま、偉央いおはもう一方の先端も、手指でギュッと摘んでこねる。


「あ、やぁんっ! い、ぉさっ――!」


途端、熱に浮かされたように自分の名を呼びながら、押さえ付けられた身体を懸命に震わせる結葉ゆいはを見て、偉央いおは心の底から彼女の全てを独占したいと思った。


手に入れたばかりの、この無垢むくで淫らな二律背反としか言えない美しい妻を、絶対に誰の手にも渡したくないと願った。


チュッと音を立てて上に吸い上げてから右の乳首を解放すれば、ふるりと震えて未だ物足りないと言わんばかりにツンと天井を仰いで愛らしくとんがる。それが堪らなく扇情的で。


偉央いおの唾液でテラテラと光るそこは、強めに与えられた偉央いおからの刺激で赤く鬱血して、よく熟れた野苺みたいに見えた。



結葉ゆいは、キミは最高に可愛いよ……?」


耳元で囁くようにそう告げたら、偉央いおの声だけで結葉ゆいはが小刻みに身体を震わせて。

今、この娘は全身で自分からの刺激を受け取ろうとしてくれているのだと実感させられた偉央いおは、堪らなくゾクゾクした。



「下、凄いことになってるね、結葉ゆいは


その上で結葉ゆいはの下肢をサラリと撫でれば、そこがしとどに濡れそぼっているのが分かった。


結葉ゆいは、キミはこういう経験なんて一度もないはずなのに、物凄くエッチに乱れるんだね」


わざと結葉ゆいはの羞恥心を煽るようにそう言ったら、結葉ゆいはが両脚をギュッと閉じて「言わないでください……」と涙に潤んだ目で偉央いおを見上げてくる。


「勘違いしないで、結葉ゆいは。僕はキミを心の底から褒めているんだよ?」


クスッと笑って結葉ゆいはの耳朶に口付けながら声を低めて言えば、彼女が恥ずかしそうにイヤイヤをする。



「なぁ結葉ゆいは。――僕を見ろ」


そんな結葉ゆいはに命令口調で少し強めに囁けば、従順な彼女はビクッと身体を震わせて、ちゃんと偉央いおの言いつけを守る。


「口を開けて舌を突き出せ」


羞恥心と忠誠心の狭間で、結葉ゆいははどこまで自分の言うことを聞けるだろう?


そんなことを思いながら結葉ゆいはを見下ろす偉央いおに、結葉ゆいははおずおずと小さく開けた唇の隙間から愛らしい舌を差し出してくる。



「――良い子」


偉央いおはそんな結葉ゆいはを褒めてやりながら、出された舌を吸い上げるように味わってから、しっとりと瑞々しい結葉ゆいはの唇を奪った。


「ぁ、んっ、――はぁっ……!」


息継ぎをさせるため、わざと唇を離すたびに微かに漏れる結葉ゆいはの熱い吐息が本当に色っぽくて。


偉央いお結葉ゆいはを攻めているつもりで、いつの間にか結葉ゆいはに溺れいる錯覚に陥りそうになる。


結葉ゆいはの体液はどこを舐めてもとても甘く感じられて、女性とこう言うことをするのは初めてじゃないはずなのに、偉央いおは知らず知らず手加減を忘れて結葉ゆいはを貪ってしまう。


「や、ぁぁんっ」


クタリと結葉ゆいはの身体から力が抜けたことで、自分を制御し損ねたと慌てて唇を離せば、結葉ゆいはが喘ぐように酸素を求めて唇を戦慄わななかせた。


「ごめん、結葉ゆいは。少しやり過ぎたね」


優しい声をかけて、そっと結葉ゆいはの頬を撫でてやったら、結葉ゆいはがうっとりとその手に頬を擦り寄せてくる。


「ねぇ、結葉ゆいは。そろそろ下に触れてもいい?」


本当はそこだって結葉ゆいはに触って欲しいと言わせるつもりだった。


だけど、もう偉央いお自身が持ちそうになくて。


懇願するように掠れた声で甘く囁けば、結葉ゆいはがトロンとした目で自分を見上げてくる。


きっと今、彼女に正常な判断はできないだろう。


「いい?」

それが分かっていて、わざと急かすように再度問い掛ければ、ぽやんとした表情のまま、結葉ゆいはが小さくうなずいた。

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