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<凌太>
瞳を送ってから会社に向かう。
亮二が松本ふみ子の家に行ったことは偶然とは思えない。
彼女を煽っていることを考えても、瞳と知り合いだということも、あの場にいたということも。
全てが不自然だ。
秘書には携帯を借りたことに関して軽く説明した後、弁護士に連絡をした。
あとは・・・
秘書には頼めないからスマホを使って探すとクリニックが近くにあるのがわかった。
家でもできるようだが、クリニックで徹底的にやってもらおう。
性病検査・・・・
ゴムはつけているから特に考えたことはなかったが改めて調べてみると口の中の検査もあり「そうか」と納得した。
俺は瞳を不安にしてばかりだとつくづく思ってため息が出た。
瞳からのラインで宇座のことがニュースで流れているのを知った。
見逃してしまった為、ネットで調べると話には聞いていたが複数人の被害者がいるようだ。
里中という青年には感謝しかないし、宇座について色々と調べていたからこそ瞳のピンチに気がついた。
それなら、やはり亮二は松本ふみ子が暴挙に出ることを知っていたのではないのかと疑問が残る。
瞳に[おやすみ]とメッセージを入れたが既読がつくことがなくもう眠っているんだろうと思っていたが、案の定、朝になって[寝ちゃってました。おはよ]というちょっと気の抜ける朝の挨拶メッセージが入り思わず口元が綻ぶ。
[おはよう]
と返信をしてからコーヒーをドリップしていつものルーティンに入った。
昼に瞳からラインが入った
[示談金は40万ですすめてもらいます]
ここが落とし所なんだろうか。
それにしても、恐怖の代償がこの程度なのは納得がいかないが、あの男はこれからたくさんの償いが待っていると思うと、ほんの少しだが溜飲が下がる
[納得はいかないが仕方がないかもしれないな」
[うん、だけどもう関わりたくないからいいと思ってる]
この件に関しては俺は見守るしかない。
[わかった]とだけ返信をした。
GPSにはもう松本ふみ子を示す点が現れなくなった。きっと、削除したんだろう。
俺もスマホからアプリを削除した。