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「今日はいろんな事あったな〜」
夕日にあてられている街並みの中を私は1人で歩きながら独り言を呟く。
今日はテストで平均より低い点数とったり、歩いてる犬に吠えられたりってイヤなことばっか起こってたのに、本当の魔法少女をこの目で見た事は、一生の自慢になるだろうな〜♪
「今日は気分もいいし、ハンバーガー屋さんでも行って夕食食べようかな〜お父さん今日いないし!」
雨上がりだからか、水たまりがまだある。
目を閉じ、水たまりを避けながらルンルン気分で歩くと、なにかの音が近づいてきた…
「ん?…わぁっ!?」
__バシャーン!!!
あっ、どうしよ!服びしょ濡れだ……トラックが大きい水たまりの上を走ったから、その水たまりの水が勢いよく私の方に飛んできたよ〜😭
このまま行ったらハンバーガー屋さんに迷惑かかっちゃうしな〜1回風呂入ってから行ったらもう暗いし混みそうだから……今日はやめとこう。
しょんぼりしながら私はとぼとぼ歩いて家へ帰った。一歩歩く度さっきまで調子にのってた私が馬鹿みたいに思えてくる……
___ガチャッ_
私の家は、マンションの5階の1番端にある。最上階ではないけど、まぁ空がすごい綺麗に広く見える。
「あっ、お父さんからメール来てた」
そのメールには「夜ご飯は作ってもいいし食べに行ってもいいぞ」との事。食べに行く事はできないから、なにか冷蔵庫にあるものでなにか作ってたーべよっ
その前に、こんなびしょびしょな服きながらご飯は食べたくないから1回お風呂入っちゃおうかな。
湯船にお湯を入れてる間、私は冷蔵庫から野菜や肉を出している時、ピンポーン_と、インターホンが鳴った。
「はーい!」
画面を覗き込むと、そこに映っていたのは、同じマンション、私と同じ5階に住んでいる、高校3年生の世坂楓(ヨザカ カエデ)さんだった。
「高桜さん、いきなりすみません。私、夕食作りすぎちゃって、よかったらこれ食べませんか?」
「え!?いいんですか!?」
直接顔合わせて話さなきゃとすぐドアを開けると、世坂さんは片手に袋を持っている。多分それが夕食の残りかな?
「今日は豚汁作りすぎちゃって💦もし嫌いじゃなかったらいかがですか?」
豚汁最近食べてないなー世坂さんの手料理美味しいし、貰っちゃおー!
「ください!」
「はーい♪ありがとね、高桜さん。」
世坂さんが袋から豚汁が入っている器を出したりしている時に、私が前に世坂さんへのお礼で作ったものを用意した。
「世坂さん、これ、小さいものですが…」
「まぁ!とっても可愛い〜♡」
それは、友達のココロに教えてもらいながら編んだ小鳥の編みぐるみのキーホルダーだ。
「これ、世坂さんにあげます!」
「えっ、私にいいの!?いつもありがと〜😭」
私はそのキーホルダーをあげると、世坂さんはほほえむ。
「それじゃあ私は失礼するね。また明日♪」
「はい!それではまた明日!」
私と世坂さんは別れを告げた。
「わ〜…疲れが流れる〜……」
風呂でリースを流している時に、そう口に出した。
そういえば、明日の午後の授業嫌いなやつばっか……泣。今日お父さんいないから弁当作らなきゃ…嫌だな…めんどくさいよ……
「でも、魔法少女になるためには、前を向かなきゃ!」
リースを流し終わったあと、1番大好きな風呂に入った。
_ザブーン!
湯船はやっぱり1番気持ちいい。体が癒される…
目をつぶると、あるうさぎのぬいぐるみのような物と、小鳥のぬいぐるみのような物がふわふわと飛んで、なかよく話しているのが浮かんだ。
そしてそこの奥にはピンク髪のショートヘアの女の子が見える。
なんなのこれ?
「おい、えーむ!」
「は、はい!?」
目をつぶったせいか眠くなりそうだった時、愛らしい声が聞こえた。ふと目を開けると、目の前には、羽がついているうさぎのぬいぐるみがいたのだ。
「あ、貴方誰!?しかもなんで風呂の中にっ!?鍵閉めてるし、窓は空いてないのに!」
「”リルたん”だからだ。」
リルたん?なにふざけたこと言ってんの……
「まぁ今はそんなこと言ってるヒマはない。」
「だーかーr(((((」
私の口はチャックで締められてるように止められ、話すことはできない。
「突然だけど、今から三つの質問を出す。それに答えなかったら、「笑夢ノ秘密」を解放する。まぁ、「秘密をみんなにバラす」という事。」
「1つ目、夢は叶えたいかい?」
私の秘密?……
夢なんて、絶対叶えたい!という思いで顔を縦に降る。
「2つ目、笑夢は、夢を信じるかい?」
魔法少女になれるってずっと信じてるし、例えば、ベッドぐらいの大きさのパンの上で寝るって夢だって叶えない事じゃないし!と、顔を縦に振る。2つ目の質問に答えたら、口にチャックが外れたからか、口はいつも通りに動くようになった。
「最後の質問、魔法少女になりたいかい?」
「え…?」
私はその質問に驚いた。だって魔法少女だよ?魔法少女になりたいかって……
「それ、どうゆう事…?」
「そのまんまの意味さ、「魔法少女になりたいか?」」
私は、湯船から立ってこう言った。
「魔法少女に、なりたいです。」
「ありがとう、質問は終わりだよ。じゃあ笑夢、目をつぶって。」
私は言われた通りに目をつぶる。
「手を出して」
私は優しく手を出す。
「目を開けて」
目をゆっくり開けると、私の手の上で青色のコンパクトが、上からゆっくりと手に乗ってきた。
「コンパクト…!?え、これって……」
「君は今日から魔法少女だ。」
「え?…えーー!?!?」
つづく。