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#エリオット
あおあお
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完結か....1eggとジョン・ドゥは最高の相棒でcpだわ。
夜。FORSAKENの厨房には、珍しく張り詰めた静けさが流れていた。
晩餐会の後片付けも終わり、巨大な厨房には、磨き上げられた調理台と、ほのかに残る紅茶と香辛料の匂いだけが漂っている。
その中央で。
組織の支配者・スペクターが、静かに二人を見ていた。
赤いシルクハットの影の下。
感情の読めない瞳が、1eggsとジョンドゥを順番に映す。
「……よく働いた」
低い声だった。
ただ、その一言だけで、厨房の空気が変わる。
1eggsは思わず背筋を伸ばした。
ジョンドゥも、いつもの笑顔のまま姿勢を正す。
スペクターはテーブルの上に、一冊の黒い書類を置いた。
「本日付で、お前たち二人を厨房専属の正式コンビとして任命する」
静かな宣言。
「今後、この厨房の管理と調理は、お前たちに一任する」
厨房が、一瞬しんと静まり返った。
最初に反応したのは、やはりノスフェラトゥだった。
「おおお……ッ!!」
床に崩れ落ちる。
「なんという……なんという尊い人事……!!」
真紅の瞳を潤ませながら、床を転がり始めた。
「新人二人を永久に厨房へ縛りつけるなど……これぞ支配……! 愛……! 忠誠……!!」
「床で悶えるのやめてください」
間髪入れずに、アズールの報告書が飛んだ。
ゴッ。
「ぐふっ」
「祝いの場でヨダレ撒き散らさないでください。不衛生です」
アズールは深いため息をつく。
「……はぁ。なぜ正式任命の場でまで地獄絵図になるんですか」
死んだ魚みたいな目で胃薬を取り出しながら、彼は静かに頭を抱えた。
その横で。
ジョンドゥは、ゆっくりと辞令書を見つめていた。
「あはは……」
嬉しそうに笑う。
「聞いた? 1eggs」
白い指先で、そっと書類の端を撫でる。
「これから先も、ずっと一緒に料理していいんだって」
ミキサーが小さく回る。
ブォン……ブォン……
いつもの爆音じゃない。
どこか穏やかな音だった。
「僕たち、正式な相棒だね」
「……」
1eggsは黙ったままだった。
けれど、その顔はじわじわ赤くなっている。
「嬉しいなぁ」
ジョンドゥが距離を詰める。
「お、おい……」
「これで毎日ずっと隣にいられる」
「近い!!」
反射的に怒鳴るものの、今日はフライパンが飛ばない。
ジョンドゥは少し目を細めた。
「1eggs」
「……なんだよ」
「嫌じゃない?」
その問いに。
1eggsは一瞬だけ言葉に詰まった。
厨房の静けさが、妙に耳につく。
やがて彼は、帽子を深く引っ張りながら、小さく舌打ちした。
「……チッ」
そして、そっぽを向いたまま呟く。
「別に」
「?」
「お前がいねえと、仕込みの効率落ちるんだよ」
ぶっきらぼうな声だった。
「だから……その」
耳まで真っ赤にしながら、続ける。
「勝手にどっか行くな、生地野郎」
数秒。
完全な沈黙。
次の瞬間。
「――ッ!!!」
ジョンドゥのミキサーが震えた。
ブォォォォォォン!!!!
一気に最大出力。
「今、“行くな”って言った!? 1eggsが!?」
「うるせえ!! 出力上げんな!!」
「ずっと隣にいていいってことだよね!?」
「違っ……いや違わねえけど今そういう話じゃ――」
さらに回転数が上がる。
棚が揺れる。
鍋が鳴る。
「一生回すよ、このミキサー!!」
「厨房ごと壊す気か!!」
顔を真っ赤にした1eggsが、ついに金色のフライパンを構えた。
そして。
カァァァンッ!!!
愛の鐘の音が、厨房全体に鳴り響いた。
「痛い!」
「調子に乗るな変態生地野郎!!」
「でも今、“どっか行くな”って――」
「繰り返すなァ!!」
そのやり取りを見ながら。
スペクターは静かに紅茶を口に運ぶ。
アズールは胃薬を追加で飲み。
ノスフェラトゥは床で幸せそうに震えていた。
FORSAKENの厨房は、今日も騒がしい。
けれど、その騒がしさこそが、この場所の日常である。
そしてこれからも、二人は並んで同じ厨房に立ち続けるのだった。
———END