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少年は落ちていった…………が、奇跡的に助かったようだ。
金色に光る花の上ですやすやと寝ている。
……誰かが様子を見に来たようだ。
「………ニンゲンか」
スケルトンのような姿をした黒いモンスターがそう言った。
「…ネガティブの量がすごいな。アイツらとは比べ物にならないぐらいだ」
「……助けて」
眠っている少年が小さく呟く。
「………………」
スケルトンは何か考えているようだ…思考が読めない、無な表情で。
「おい、起きろ」
背中から出ている触手で少年の頬をペチペチと叩く。
「…っここは……?って……あれ、生きてる……?」
「起きたな」
「……うわぁぁぁぁぁあぁっ?!?!」
起きた少年はスケルトンを見た瞬間、叫びながら飛び跳ねた後、後ずさりをした。
「声がデカい。黙っていろ」
「いやっ……えっ…急に知らない人が出てきたらびっくりしますって…!」
「なら声のボリュームを下げろ」
「………ごめんなさい…」
スケルトンに強く注意されると、少年はしゅんとした態度で謝った。
「……まあいい」
「お前、何故ここに来た」
「え……それ、は……………」
少年は黙り込む。
長い前髪の隙間から見える黄色い目が揺れていた。
「…………言えないか」
「…はい」
「……………俺はnightmareだ」
「…よろしく……お願いします」
「……」
nightmareはまじまじと少年の体を見る。
体は傷だらけで、血が出ている箇所もある。
nightmareは無言で触手を少年のやせ細った体に絡みつけ、そのまま持ち上げた。
「え”っちょっと……?!」
「手当てしてやる。暴れるなよ」
この状態で暴れられる訳がないだろうとも思う少年であった。
「cross、いるか」
nightmareがそう言うと、ドアからひょこっとスケルトンが出てきた。
「なんですか〜…ってニンゲン?」
モノクロな服を着ているスケルトン……crossと言うらしい。
「めちゃくちゃ傷だらけじゃないですか?!センパイ何したんですか?!」
「俺は何もしていない」
「いや手当てしてあげてくださいよ」
「俺が出来るわけがないだろ。お前がやってやれ」
そう言うと、nightmareはcrossに向かって少年を放った。
「うわっ……?!」
「よいしょッ………?!…」
その瞬間、crossは少年をキャッチしたと同時に顔を少ししかめた。
「…大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です………」
「あの…重いですよね……降ろしてもらえると……」
「え?あ、はい!」
crossはすぐに降ろしてくれた。
「んじゃ、終わったら呼べよ」
nightmareはそう言い、どこかへ消えた。
「…では、すぐに手当てをしますね!」
「いや…大丈夫です。すぐに治ります」
「駄目ですよ。俺たちのような骨ならまだしも、貴方はニンゲンです。
傷口に菌が入っちゃいますよ」
少年はぐうの音も出ないようだ。
「ほら、ここに座ってください!」
crossはソファーに指差して言った。
「……ありがとう、ございます」
そう言って座ると、crossはテキパキと手当てをし始めた。
「……………あの、お名前聞いてもいいですか?」
「……名前…?」
少年は少し考える。
「……好きに呼んでもらっていいですよ。ゴミ虫とか、寄生虫とでも……好きに」
少年は淡々と、だけど悲しそうにそう言う。
crossは少し戸惑ってフリーズした後、こう言った。
「……………では、今は『ニンゲンさん』と言わせてもらいますね」
「また今度、呼び名を考えさせてください」
「俺はcrossです。よろしくお願いします」
「………はい」
crossは手際良く治療を済ましていく。
少年の肌にcrossの手が触れると、ビクッと動く。
crossは少年の顔をじっと見たと思ったら、口を動かした。
「……ニンゲンさんは、俺が怖いですか?」
「えっ………そんなことない…です」
少年はタジタジしながら言った。
「そうですか……良かった」
crossは安心したかのように柔らかい笑顔をした。
「よしっ!終わりましたよ!」
「わぁ……包帯巻くの綺麗ですね…」
「あ〜…まあ、慣れてるので!」
「…ありがとうございます、crossさん」
「……!」
crossは少年の微笑みに驚いた。
その微笑みは、まるで女神のように美しく、可愛らしかったからだ。
(こんなに痛そうな怪我が出来ているのに……どうしてこんな笑顔ができるのだろう)
そう思ってしまうほどだった。
「おい、終わったか」
「はい」
「じゃあ次は風呂だ。そこ曲がったら風呂あるからさっさと入ってこい」
「えっ……いいんですか…?」
「そんな汚れた姿でいられても困るだけだ」
「服は用意しといてやる」
「あ、ありがとうございます……!」
少年はそそくさと風呂の方へ向かった。
「……服ってどうするんですか?」
「アイツに頼めばいいだろ」
「お前は後でアイツの髪切ってやれ」
「えっ……えっ?!」
「俺、人の髪切ったことないですよ?!」
「やれ」
「……ハイ」
「俺はアイツに交渉してくる」
「もし他の奴らが帰ってきたら説明しとけよ」
「はい」
nightmareがそう言うと、シュンッという音を立てて消えてしまった。
……To be continued
コメント
1件
ちぇーんさん、第3話読了しました! スケルトンのnightmareとcross、めっちゃキャラ立ってて良いですね。少年の自己卑下セリフ「ゴミ虫とか♡♡♡でいい」がグサッときた…。あそこからcrossの優しい対応で少年が微笑むシーン、めっちゃじんわり来ました。nightmareのツンデレ感も好き。続きどうなるんやろ、めっちゃ気になる🔥