テラーノベル
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蝉の鳴き声で目が覚める。
もう9月だと言うのにまだ秋の訪れなんて感じさせない程の、気迫籠った蝉たちの大合唱に、生き物の息吹を感じる。
テーブルに置かれたスポーツ飲料と共に置かれたノートに目を通すと可愛らしい丸っこい字で書かれた翔太の文字に目を通す。
🗒️無理をさせてごめんなさい。あっありがとうだったね…いつも僕の為にありがとうゆっくり休んでね。
いつだって翔太は優しい。一緒に添えられた大好きな駄菓子に付箋が付けられている。〝元気になったら食べてね♡〟朝から胸がほっこり温ったかい。
立ち上がると少しふらつくけど仕事には何とか行けそうだ。顔を洗いにリビングに出ると涼太がしたのか、綺麗に折り畳まれた洗濯物が積んであった。ゆり組は几帳面だ。ほぼ違いない綺麗な畳み方だが、どちらの洗濯物か分からなかったのだろう。二人分が混ざって積まれていたので恐らく涼太が畳んだのだろうと分かった。
リビングに二人いないとなると…まさかね
こんなに翔太の部屋の扉が重いなんて事があるだろうか?恐々と扉に手をかけゆっくりと開いて覗き込むと、無防備にお腹を曝け出した翔太は、腕枕された涼太に抱きつかれるように寝ていた。何とも幸せそうに無邪気な馬鹿翔太はムニャムニャと口を動かすと、お腹をボリボリ掻いている。
〝俺から取り上げといて〟以前涼太に言われた言葉が蘇る。まさか好きって事あるだろうか・・・これ以上の面倒ごとはごめんだ。頭を振りかぶると置かれた現状に喝を入れる。
亮平💚『あんた達何やってるの!』
あぁ頭に響いて思いの外身体に大きなダメージを与えた。一瞬ふらつくと白い腕が伸びてきて身体を支えられた。
翔太💙『亮平大丈夫?大きな声なんか出すからだよ〜ゆっくり寝てな?ねっ!』
お前のせいで大きな声出したんだよ💢うるさいなぁと言って目を擦りながら起きてきた涼太を一瞥する。俺を見るなり勝ち誇ったような笑顔を見せると…勝手に俺が感じただけだけど
涼太❤️『まだあまり顔色が良くないよ亮平。今日は休みなさい無理は良くない』
いつもならストンと胸に落ちる筈の涼太の言葉を、素直に聞き入れられない自分がいて〝いや、大丈夫〟と言って部屋を出ると身支度をする。翔太が心配そうに駆け寄って来たが、優しくできそうにないので少し距離を取った。
翔太💙『ねぇ涼太の言う通り休んだ方が…』
肩に手を置かれて無意識に払い避けると傷付いた目をした翔太は、行き場の無くなった手を後頭部に置いて頭を掻くと、なんでもない事のように取り繕った。そんな姿さえも俺をイラつかせた。さっきまでのほっこり温ったかい気持ち返してよ…
涼太❤️『ご飯食べて行きなさい。すぐ準備するから』
亮平💚『ありがとう….』
翔太は財布を片手に何処かへ出掛けて行き20分程してから帰って来た。俺は涼太が作ったお粥を完食し出掛ける所だった。
翔太💙『俺が車で送るから…迎えも行くから。はいっこれ飲んで』
差し出された栄養剤を一気に飲むと少しは気分が晴れて来た。 3人でマンションを後にする。涼太にお礼を言って別れるとサングラス姿の翔太が愛車を回してきて助手席に乗り込むと〝今朝はごめんね?嫌だったよね…〟自覚あるなら何故涼太と寝たんだよ。また沸々とイライラが湧き起こる。やばい…まだ熱があるかも。隣で散々言い訳をしているようだけど、まるで頭に入ってこない。
亮平💚『あんた…さっきのドリンク…』
翔太💙『ん?これ?もう一本飲む?』
エナジードリンクじゃないか!しかもカフェイン入り…どうりで身体が熱い訳だ。おまけになんだかムラムラする。
亮平💚『栄養剤じゃない…』
翔太💙『えっ?違うの?でもめっちゃ栄養ありそうなパッケージだよ?エナジーって元気出そうじゃない?』
見た目で選ぶなよ💢
涼太の言う通り家で大人しくしていれば良かった。〝翔太さん…引き返してやっぱ無理〟
翔太💙『亮平!りょうへい』
目を開けると点滴がポタポタと落ち身体に注入されていく。友人の看護師が短大に通っていた頃、点滴の滴下計算に悩んでいたことを思い出す。計算の苦手な友人が、隣で気象予報士の勉強をする俺に教えてくれと泣きついて来た。今ではすっかり優秀な看護師として働いている。
それにしても病人の隣でやたら騒ぎ立てるこの小動物はどうにかならないものか。ご丁寧に再び呼び戻した涼太まで引き連れている。この二人の存在が今は頭痛の種だと言うことに気付いて居ない。
亮平💚『悪いけど一人にしてくれる?』
再び傷付いた目をした翔太は、涼太に肩を抱かれながら病室を後にした。点滴は残り半量程。この速度だと後30分程だろうか。点滴を終えると幾分元気になったようで、しっかりと自分の足で歩けるし気分も然程悪くない気がする。翔太は変なドリンクを飲ませた事で医者から怒られたようで泣きながら俺に謝って来た。
亮平💚『翔太のせいじゃないから。俺が無理したのが良くなかった…ちゃんと休むよ。心配かけてごめんね』
涼太❤️『後でお粥を作って届けるよ。ゆっくり休んで…じゃあ俺はこれで』
翔太が何か言いかけたが睨みつけて黙らせた。きっと今晩も泊まってと言うに違いないからだ。そんな翔太を涼太は分かっていてワザと自分からは言わない…そんな気がする。
翔太の車に乗り病院を後にする。マネジャーに電話をしてスケジュールの確認をすると、雑誌の撮影は何とか別日に振り替えて貰えたみたいだ。皆んなに迷惑をかけてしまった。明日以降の予定も調整を付けてくれたみたいだ。
亮平💚『翔太は?仕事は大丈夫?』
翔太💙『うん。午後から一つ仕事あるからちょっとだけ出掛けるね。明日は休みだから早く元気になってイチャイチャしよっ』
亮平💚『先に涼太とイチャイチャしてたみたいだけど?』
翔太の顔がみるみるうちに赤くなる。何もそんなに動揺しなくても…
翔太💙『いやアレは事故というか…あまりにも近いからぶつけたみたいな?』
何の話をしてるんだか…マンションへ着き車を降りると真っ直ぐ寝室に入る。数日前にも見た翔太の直角に腰を曲げた謝罪を受ける。
翔太💙『ごめんなさい。ぶつかっちゃって。しようと思ってしたんじゃないよ?それに涼太は幼馴染だし』
亮平💚『何をしたんだよ?』
翔太 side
あれ?俺なんかまずい事言ったかも?
亮平は明らかに優しい口調から男らしい低い声で、怒ってらっしゃる・・・
キス見られてたんじゃないの?
壁際に追い詰められると先程まで瀕死だった人とは思えない程の強い力でベットに押し倒されて、、、
翔太💙『すっかり元気みたいだねエヘッ』
亮平💚『エヘッじゃないんだよ💢涼太くんと何をしたかって聞いてるんだよ?』
翔太💙『きっキスです。キスしました。ごめんなさい。でも事故でして、横向いたら唇がそこにあったんです!』
亮平💚『で?それから?』
翔太💙『いや〜それから先の話は聞かない方がいいんじゃないかな〜』
〝おい💢お前ふざけてんのか?〟怖い怖い…すんごく怒ってらっしゃる。
翔太💙『あっまずは正座しようかな?ねっ起きてもいい?離して?』
病み上がりでメーターがおかしくなってる?怒りMAXの亮平は俺に跨ると腕をシーツに縫い付けて〝いいから話せよ〟なんて言って
翔太💙『やだぁカッコいい』
と思わず声が漏れると〝反省してんの?〟
そもそも何で涼太とのキスでこんなに怒るんだよ。
昨晩の事を包み隠さず亮平に話すと腕を掴む力が徐々に和らぎ解放が近い事を知らせた。良かった…
翔太💙『凄い驚いたけど…きっとあいつも仕事忙しくて疲れてたんだよ!』
亮平💚『ふぅ〜んで?どうだったキスの感想は?』
翔太💙『それがさぁ涼太って唇プルプルじゃん凄く気持ち良くって!しかもめっちゃキス上手で…』
手首が痺れてそろそろ痛い。より強く握りしめられ顔が痛みで歪む。〝ごめんなさい…痛いよ許して〟
亮平はハッとして手を離すと静かに部屋を出て行った。慌てて追いかけると頭を抱えてソファーに腰掛けるところだった。ゆっくりと亮平に近づくと手で静止されて〝ひとりにして〟と言われた。
自室に戻ると蓮からメールが届いていて開くと
蓮 📩『待ち受け気に入ってくれた?可愛く撮れてるでしょ』
縋る思いで蓮に返信を打つ。
翔太📩『亮平がゲキ怒!どうしたらいいと思う?』
蓮は〝何したのさ?笑〟と返してきて他人事だからって楽しそうだ〝まぁ…嫉妬だよ…謝っても許してもらえなくて〟と返した。返事待ちの間リビングの亮平を見るとまだ頭を抱えたまま俯いている。もしかして寝ちゃった?ピロンと受信の音が鳴る。
蓮 📩『全裸で謝罪!これで俺は許す』
何だよこれ…こんなんで喜ぶのはお前だけだろっ。
蓮 📩『お前に惚れてんなら皆んなこれでイチコロだ』
亮平side
身体の関係を持った蓮にすらここまでの怒りは覚えなかったのに、涼太とのキスに激しく動揺しているのは何故だ。大体抱き枕がないと眠れない?そんな話初めて聞くし、遠征でそんな姿見た事ないけど。
バカな翔太は何でもかんでも信じてお人好しにも程がある。翔太が何事もなさそうにしているのが唯一の救いだ。あのまま翔太といたら傷付けてしまいそうで自分が怖くなった。湧き上がる怒りが身体を支配して制御できそうになかった。
先程から翔太の視線を感じる。自室から出ようか出まいか悩んでいるようで目障りだ。
せっかく明日は二人とも休みだと言うのにこのまま喧嘩したままでは胸糞が悪い。
亮平💚『そこで何してるの?』
怒りを表に出さないよう明るい声色に努めた。功を奏してかおずおずと部屋から出てきた翔太に思わず吹き出した。
亮平💚『ぶはぁっ何してんのあんた!』
全裸だ。全身をピンク色に染めた翔太は恥ずかしそうに下半身ではなく胸元を隠すとゆっくりと近づいてきて〝禊に差し上げます〟なんて言っている。
亮平💚『あんた禊の意味わかってんの?』
首を傾げた翔太はきっと意味もわからず言っている。さては蓮の仕業だな…まぁ今回はいい仕事をしたと言えるだろう。
翔太の手首を掴んでお風呂場に連れて行く。先程長い事掴んだ手首は赤くなっていて少し顔を歪めた。お風呂場で手首を冷やすと涙をポロポロ流して〝ごめんなさい〟と言う翔太に頭から水をかけた。あまりの冷たさに悲鳴を上げたが知ったこっちゃない。
亮平💚『禊ってこう言う事だよ?俺に捧げるんだろっ?抵抗する権利ないからね』
翔太💙『はい…』
いつだって翔太は被害者だ。翔太から求めた行為など何一つないなのに、傷付き、泣いて謝るのはいつだって翔太だ。一緒に冷たいシャワーを浴びると翔太は〝また具合悪くなるよ〟と俺を気遣った。〝平気だよ…俺も頭冷やさないと翔太を傷つけちゃう〟頰を撫でると涙を流す翔太が優しくしないでと言ってシャワーを止めた。
亮平💚『もう謝らないで…仲直りしよう』
翔太💙『ベット行こう…亮平がまた倒れたらヤダ』
バスタオルに包むと翔太は〝ちゃんと自分で歩く〟
と言ってふらつく俺を気遣った。早く元気にならないと、翔太を持ち上げる事も出来ないなんて情けない。ベットに座ると翔太は〝じっとして亮平俺が気持ち良くしてあげる〟そう言ってゆっくりと俺の身体を後ろに倒すと、太腿にキスを落とした。ビクリと反応した俺の手を握って、翔太は床に跪くと中腰のまま熱茎を手に取り先端を優しく指の腹で撫でた。
亮平💚『んっ///』
翔太💙『まだお熱だね?温ったかい////』
口に含まれた俺のモノが翔太の口内で膨らんでいく。時折出したり含んだりを繰り返し、優しく舌を這わせて裏筋を丁寧に舐めとれば先端から流れ出る先走りに吸い付いた。
亮平💚『はぁっ//あっショウ//…きもちっいい』
翔太💙『かぁいい////』
口内に放った白濁を掌に出した翔太は、自身の後孔をそれで濡らすと、俺に跨り熱茎を充てがった。解していない窮屈なソコはミチミチと押し開かれ翔太の顔を歪めた。
亮平💚『こら//やめなさい…まだ解してなっ…』
翔太は俺の唇を人差し指でなぞると〝しーっ〟と言って妖艶に髪を掻き上げるとにっこりと笑った。
ふぅーっと息を吐きながらゆっくりと奥へと挿れていく。時折胸に置かれた手が爪を立てながら痛みに耐え〝んんっ〟と悶絶の声を上げると翔太の腕を摩って〝やめて〟と言うと涙が流れた。
翔太💙『何で泣くの?気持ち良くない?』
亮平💚『気持ち良くない…ニコイチって言ったじゃない…』
翔太は〝あぁ…〟と悲しそうな顔を一瞬見せ俯くと次に顔を上げた時には満面の笑みで微笑むと、俺の涙を拭った。
翔太💙『もう挿入っちゃったもん////ごめんね…いつも辛い思いさせて…でもキスもエッチも気持ちいいも亮平とじゃなきゃ嫌だから…お願いだからもう泣かないで?』
泣かせてんのはお前だよ…腕を伸ばし頰を撫でると嬉しそうに顔を擦り寄せた。ゆっくりと腰を上下しクチャクチャと音を立てると隘路に侵入した熱茎が硬さを帯びさらに後孔を押し拡げた。
両方の腕を握り締めた翔太が気持ちよさそうに揺蕩うと〝下から突いて〟と懇願した。
遠慮がちにゆっくりと下から突き上げると〝ンッ〟と小さく鳴いた翔太は〝もっと激しく来いよ〟と俺を煽った。
亮平💚『余裕ないくせに笑っちゃう…』
〝うるさい…っ//〟と悪態をつく翔太の腰を掴んで一気に下から突くと〝ンンンンッ!〟と言って胸の中に収まった。〝大丈夫?〟頭を下げてわしゃわしゃと、撫でるとムクリと起き上がった翔太は顔を赤らめて、
翔太💙『痛い////ふふっ…ローション何処?』
亮平💚『バカ///』
四つん這いになった翔太の後孔にローションを塗るといつもより熱を帯びたソコを〝ひやぁっ〟と言ってヒクつかせると美味しそうに指を咥えた。
翔太💙『んあっ…あんやあっリョウいつもより…ンンンッ感じちゃう…あん、あん気持ちイイ』
亮平💚『赤くなってる…無理するからだよ!』
〝もっ…早くキテ〟
翔太をベットに寝かせて隘路に侵入するとローションを花茎に塗って扱くと、腰を打ち付け律動を繰り返した。可愛らしくビクビクと亀頭から愛液を垂らした花茎は天井を目掛けて伸び白濁を放つと、先端に塗り込み優しく撫でるとまたビクビクと元気よく膨らんだ。
翔太💙『ヤァッ//同時に触んないで…ンァッ…はっはっリョウ…手放して…ヤッ気持ちイイ…』
亮平💚『ふふっイヤなのか気持ちイイのかどっちよ?』
翔太💙『ンンンンッいっぱい気持ちイイ…////』
〝可愛すぎかよ…ンッ俺げんかい…〟律動を早めて奥まで突くと翔太の中に白濁を放つと二人同時に果てるとベットに沈んだ。
コロンと小さくなった翔太が胸に頭を乗せると、腕を回してすっぽり収まると〝ごめんね〟ともう一度謝って俺の胸を濡らした。頭をクシャクシャッと撫でると鼻を啜る音がした。
亮平💚『もう泣かないの…』
〝ううっ〟翔太は震えながら俺の胸の中で一頻り泣くとそのまま静かに眠った。
コメント
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寝室を覗いてちゃんと声を上げた阿部ちゃん💚を讃えたい。涼太サイド読みたいですねえ❤️☺️☺️おはようございます❣️