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雨音を消すには、

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雨音を消すには、

3 - 第3話 疎外感

♥

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2025年05月02日

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「……」


マイナスな方に考えすぎて、痛みは引かない。

余計に頭痛が酷くなったように感じる。


「……ダメだ」


自分の部屋からベランダに出る。


シトシトと降る雨。

肌寒さがあり、腕をさする。


──嘘をつかれたことが悲しい。

──仲間外れにされたことに傷付いた。


でも、そんなこと口に出して彼らに言えるわけない。


「…はぁ」


どうにもメンタルが弱ってる。


俺は元々はぺいんとたちのいる学校に転校してきた。

いい人たちばかりだった、それでも中々キッカケが掴めなくていつも1人でいた。

そんな中、声をかけてきてくれたことがきっかけで彼らと仲良くなった。


だからか、たまに身内ネタで俺には分からないことを話してる時がある。

その時は黙って聞いていることが多い。

邪魔をするわけにもいかないし、聞いてるだけでも楽しかったから。


「……」


それでもなんとなく自分は身を引いたところで、1人蚊帳の外のような感覚で他人事のようにしているところもあった。


「……俺、やっぱり寂しいんだろうな」


寒さで目が冴えてしまい、頭痛も一向に治らない。


「……明日は休みだし、遊びに行く約束もしてないし、いっか」


ぺいんとが言い出しっぺで休みの日は遊びに出掛けたりするのだけれど、そんな連絡は来てない。

帰りも一緒ではなかったから話もしていない。


流石に寒くなったから部屋に戻ってベッドに横になる。


「……」


スマホをタップして画面を開くが、ぺいんとたちからのメッセージはない。


「……」


スマホを閉じて、目を閉じる。


「…寝て忘れよう。明日は久々に1人で出掛けよう」


本を買いに行きたいし、他にも見たいお店もあるし。

そう無理に別のことを考え、早く眠りに落ちてしまえと念じるしかなかった。

雨音を消すには、

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