テラーノベル
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簡単な内容説明🔞🔞🔞
コバニキと和ニキがセフレ設定。
でも、本当はラブラブ。
邪魔者に見える須永ニキが優しい兄貴分。
汚喘ぎ、♡゛喘ぎ、結腸責め、メスイキ要素ありです!
ひとつでも苦手なものがある方は回れ右してください!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
昼の間は何事もなかったような涼しい顔で、刀の手入れを念入りに行う彼。
しかし夜は…──
◇
夜の和中は、とても卑猥だ。
和中の自宅のベッドの横で口付けを交わす小林は、日が沈んだあとの彼の豹変度合いに、内心舌を巻くばかりである。
「はふっ…♡はっ…♡ふぅっ♡」
肉欲に飢えたメス猫は積極的にその薄い舌を絡ませてきて、小林から注がれる唾液を嫌がることなく全て受け入れる。
何度も角度を変えて唇や舌を嬲れば、感じているのかフルフル♡と身体が震えるのが分かった。
唇を離すと、自らの顎を伝った唾液を和中は指で掬って、見せつけるように妖艶な表情で舐め取る。
ドクッ♡と、それをみていた小林の心臓が激しく波を打つ。
鼓動が早くなるにつれ、その波が熱となって下肢に溜まっていく。
潤んだ瞳でこちらを見上げてくる猫を、ベッドへと押し倒し額に口付けを落とすと、服を性急に脱がせていく。
和中の衣類を全て剥ぎ取り、小林ももどかしそうに服を全て脱ぎ捨て、身体をずらし彼の下腹部に顔をやる。
既に勃起している彼のモノを口に含み、尿道口の縁を柔らかく舌先で撫ぜながら、チュッ♡とストローを啄むように溢れる先走りを吸い上げた。
「んんあぁっ…♡♡」
ピクッ♡ピクッ♡と和中の身体が震え、小林は口内で彼の血が激しく動いているのを感じる。
和中と肉体関係を持つようになって、施す側のフェラチオにも慣れた。
以前から抱いていた、好きだという気持ちも伝えられないまま、雪崩を起こすようにこの関係になってしまった。
ズキンと、心が痛む。
和中が自分の気持ちを知ったら、どう思うのだろうか俺はその気はないと、離れてしまうのだろうか…?
そう思うと、感情を殺すしかなかった。
喉の深くまで咥え、グポッ♡グポッ♡舌で弱い裏筋を包んでやりながら、先端を喉の奥の壁で擦るように頭を前後してやると、和中は早い絶頂が近いようで。
「あ゛!?♡きもち、ぃ…!♡イくぅ♡」
関係を持っていく中で、和中がこのフェラチオの方法に、弱いことも知ることが出来た。
彼のことを知る度に、愛情を感じずにはおれなかった。
ドプッ♡と喉の奥で吐き出された子種に、ムワッ♡と鼻を突き抜けるような雄の匂いを感じ、小林は分かりきっていたはずなのに、改めて和中が自分と同じ男なのだと思う。
女のように大切にされるのは、きっと彼も好まない…ちょっと乱暴にするくらいが、丁度いいのではないか。
陰茎から口を離して、喉に溜まったものを飲み込むと、息を切らしている彼の顎を掴み無理矢理唇を奪う。
「は…♡ん…♡んぅう…♡」
精液の味のする口内で、舌を絡め和中の顔が歪むのが分かる。
それでも彼は自分の精子を味わうように、ペロペロ♡と牡の舌の表面を細かく撫で、チュウッ♡と唾液を吸い上げにかかった。
その行為にすら下肢を重ねて刺激され、小林はそれだけで達してしまいそうだ。
唇が離れる刹那、下唇を前歯で軽く挟むと猫の表情がドロドロに蕩けていく。
「あっ…♡ふぅっ♡」
和中が軽い酸欠で意識が朦朧としている間に、小林はベッドのサイドテーブルからローションのボトルを取り、猫の下肢と自分の手とぺニスに向けて中身を零した。
その冷たさに、意識が浮上したらしい和中の腰が淫らな動きで揺れる。
足を開かせてローションを後孔まで塗り広げ、指にもよく馴染ませると、いきなり人差し指と中指の二本をソコに突き込む。
締まる肉壁を割ってナカを探り、性感帯へと更に指を押し入れる。
指がギリギリ届くところにある、和中が一番感じるであろう場所を見つけ刺激する。
「あ゛っ…!?♡やっ…♡やぁっ♡」
甘えたように、拒否の言葉を発する和中を無視しようとするが思わず彼がズリズリとシーツの上をいざって、腰が引けようとする。
しかし、ベッドに仰向けに縫い付けられている為に思い通りにならないらしい。
「気持ちぃのになんで逃げるんスか?♡」
「やだっ…♡いやぁ…♡」
恐らく一度達した直後の前立腺への愛撫は、快楽が強すぎるのだろう。
その証拠に、和中のぺニスはまた勃ち上がりカウパーが溢れローションの上からでも分かるほど、ぐしょぐしょに濡れていた。
性感帯をグッと押し込むと、トロリ♡と勢いのない精液が猫の先端から噴き上がり、ナカがキュン♡と締まる。
「んぉお゛…!♡♡」
トコロテンをキメ、小林は口角を吊り上げる。
指を折り曲げ、腸壁を押しながら搔くと和中はよほど気持ちいいのか、腰を高く浮かせた。
それから、薬指も含め三本呑み込むまで解し、頃合いをみた小林は指を抜く。
そして、ガチガチに硬く反り上がった屹立に先程零したローションを塗りたくると、正常位の体勢から和中の蕾へと宛てがった。
「あ゛っ…!?♡♡はぁっ!♡♡」
ズプンッ♡と、肉膣に亀頭から棹をローションのヌメリに乗って挿し込み、浅いところでナカコキを始める。
鋭く尖る剛直の尖端で、時折触れる奥の方は灼けるように熱い。
まるで猫の全身が燃えているみたいだ。
これからそこに辿り着くのだと思うと、こちらにまでその灼熱が飛び火するようで、快楽が更に昂る。
「…ばやしぃ♡…く♡」
「え?♡なんですか?♡」
聞き取れないほど小さな声で言われた言葉を、わざと反復させる。
和中のことだから、きっと…。
「もっとおく、きてぇ♡♡」
そう言って、広げたままの足を抱え上げ、結合部を手で開き小林の指を三本咥えたことによって、余裕の出た孔から真っ赤に熟れた直腸が、チラチラと見える。
カッと、頭から下肢に熱が駆け下るような感覚に、小林の興奮がやまない。
「このド淫乱が…♡♡」
思った通りの懇願に、和中が言葉の意味を理解する間もなく、ガツッ♡♡と最奥に続く扉の手前まで突き入れる。
「お゛っ♡♡おお゛っ!♡♡」
そのままガツガツガツ♡と激しく奥コキを始め、貪るように腰を動かす。
そして、不意に身体を倒して耳元で囁く。
「そんな風にして、どれだけの男手玉に取ったんスか?♡♡」
「あ゛っ…♡♡おお゛おっ♡♡んおっ…♡♡」
前立腺を何度も往復して潰される感覚に、何も耳に入らず喘ぐ和中に、小林は意地悪く囁きを続ける。
「夜はヤリマンなんスよね♡♡昼とは大違い♡♡」
猫の体内の沸騰しそうな熱が、こちらにも伝播してくる。
和中の顔を覗き込むと、潤みきった両の瞳は何も映ってはおらず宛のない快楽に揺蕩い、絶え間なく声を漏らす半開きの唇からは涎が垂れ、血のような紅い舌が隙間からチロチロと見える。
──ああ。
全身の細胞の一つ一つが、彼のことが好きだと叫んでいる。
喉が枯れそうなほど、声が引きちぎれてしまいそうなほど、絶唱している。
こんなにも思っているのに、伝えることは叶わない。
きっと彼は嫌がる…そういうつもりじゃなかったと、離れていく。
一人になるのが嫌で、一人になるのが怖くて絶えず夜は違う女を抱いてきたのに。
なのに、心に出来た隙間から入る冷たい風は止むことはなかった。
その隙間を、彼が埋めてくれた。
昼の間は素っ気なく冷たい印象すら持たせる彼が、夜は人が変わったように情熱的で、淫らで…。
小林の心は、彼を抱く度に恍惚で満たされていくようだった。
顧みれば、小林は子供の頃からずっと孤独だった。
性に目覚めるのと同時に、どれだけ女を抱いても、その気持ちが薄れることはなかった。
それなのに、彼は。
彼が小林の心の深くに入り込み、隙間だらけだった心を好き勝手に…まるでキャンバスに絵の具をぶちまけるように、自分の色に染め上げていく。
和中が、どれだけの男に抱かれてきたのかは、知らない。
知ろうとも思わない。
彼ほどの美貌があれば、どんな男でも落ちるだろう。
「っつ…♡♡」
剛直を迫り上がる快感に声を殺す。
柔襞に包まれ、快楽を高めた絶妙なタイミングでうねり、ムチュムチュ♡と異物を押し出そうとする動きに翻弄され、精を搾り取られるような…そんな錯覚が小林を惑わせる。
肉と肉の混じり合いに、身体が全て爆ぜそうだ。
ドクッ♡ドクッ♡と、和中のナカに子種を注ぎ込みながら、自分でも愚かだと思ったが和中が女だったら…という妄想に駆られた。
和中が女だったら、毎晩徹底的に種付けして何度も孕ませて、既成事実という名の子供に囲まれ「家族」という別の形への階段を登れる。
そして、書類上にも結ばれ、互いが老いて死ぬまで同じ道を歩めるのだろう。
しかし、和中は男だ。
いつか小林に冷め、最終的に女と結婚して子供をもうける。
子供が好きな彼は、きっといい父親になるだろう。
──そんなの…。
「そんなの…いやだ…」
ボソッと呟いた小林の頬に、和中から手が伸びてくる。
見下ろすと、潤んだ燃えるような紅い瞳が、小林を真っ直ぐに映している。
「どうした?♡こばやし♡」
彼の将来を考えると辛いなんて、彼の人生に自分が登場しなくなることを恐れているなんて、いえるはずがなかった。
ゴヂュンッ!♡♡と、答える代わりに最奥へ続く扉を叩くと、頬に触れていた手が離れ和中の身体が大きく仰け反る。
「おお゛っ!?♡♡おあ゛あっ!♡♡」
ドチュンッ!♡♡ドチュンッ!♡♡と扉を殴りつけ、抉じ開けようと律動を強めていく。
猫が感じる場所は全て抑えてある。
前立腺をすり潰しながら、和中の体内の熱を亀頭から棹にかけて一身に浴びる。
その熱は小林のぺニスから身体に入り込み、全身を血とともに巡る。
まるで熱病を伝染されたようだ。
腰から下が蕩けてしまいそうなその熱に、律動を一瞬だけとめて感じ入る。
ナカは小林が律動をとめるのを待っていたかのように、やわやわと肉襞が絡もうとしてくる。
和中はこれまで色んな男に教え込まれたであろう方法で、貪欲に快楽を捕まえようとせっつくように本能が命ずるままに行動する。
そして、その男たちを悦ばせてきた方法で、小林から愉悦を得ようと、知らず知らずの内に動いてしまう。
小林が律動をとめた刹那の間、快楽が欲しいらしい和中は自ら腰を動かして、下の口でぺニスを食らうように動作した。
気づいた小林がガヅンッ!♡♡と奥を突き上げたことで、扉が開きヌッロォオ♡♡と這い上がるように結腸に牡が侵入してくる。
「おっ!♡♡お゛っほぉぉお゛お〜〜〜ーーー!!♡♡♡」
和中を大粒の雨のような絶頂が襲い、軽いメスイキがシルクの包まれる心地よさで、何度も穏やかな波みたいに、打ち寄せて引いては打ち寄せを繰り返す。
「あうう゛っ…!♡♡もっと♡♡こばや、し♡♡もっと…おくぅ♡♡」
「分かってますって♡♡」
牡が角を超え、届く限り最奥のS状結腸の直の入口へと到達すると、和中は小林の下で狂ったように悦んだ。
「あ゛ーっ!♡♡あ゛ーっ!♡♡きもちぃ!♡♡おく、すごいのっ!♡♡おお゛んんぅー!♡♡」
「そんなにいいスかぁ?♡♡奥がチューチュー吸いついて悦んでる♡♡俺の精液まで吸われちゃいそぉ♡♡」
腰から下が蕩ける…どころか、和中に伝染され、熱病に冒された小林は、頭の天辺から足の爪先までが泥漿のように、形を保つことさえ困難になりそうだ。
もしスライムになったなら、きっとこんな感じなんだろう。
ナカの締まりがきつくなり、猫がそれだけ感じてくれていると思うだけで、小林は芯から悦びが滲む。
ただ、粘膜同士が擦れ合っているだけなのに、擦れる度にそれは熱を孕み、快楽を生み出し、小林の和中への愛おしいという感情を、大きく育んでいく。
「んあ゛!?♡♡くる!♡♡すごいおっきいのくるぅう!♡♡」
それがメスイキの土砂降りだということは、すぐに小林も察した。
キュゥゥウウン♡♡と更にきつくナカが締まり、うねりが激しくなる。
「んほぉぉお゛お〜〜〜〜ーーー!!!♡♡♡」
和中の瞳が反転し、目が白一色になるとナカの体温が煮え立った湯のように熱くなった。
メスイキのアクメに達した和中は、必死にシーツに縋ろうとしているようだが、上手くいかないらしく、ひたすら爪で繊維を引っ掻いている。
ピストンを続けている小林は、猫がアクメに至った締まりで二度目の吐精を最奥で行い、そこをガツンッ!♡ガツンッ!♡と何度も穿つ。
最奥を暴かれた和中は、ただただ降り注ぐ快楽の礫をその身に受け、自分ではどうしようもないほどの奔流に弄ばれていく。
小林がまた身体を倒し、シーツを引っ掻いている和中の手首を掴んで、自分の背中に回すよう導く。
縋る場所を見つけた猫が密着するように抱きついてきて、背中に爪を立てる。
小林自身がそうさせたはずなのに、まるで和中に愛されているようで、毎回の事ながらこの時だけはその錯覚に溺れることが出来た。
「あ゛〜〜〜!!♡♡♡ん、!♡♡あっ!♡♡あ゛っ!♡♡おおぉお゛〜〜〜〜!!♡♡♡」
耳元でダイレクトに喘ぐ声が聞こえ、牡は自分がこの快楽を与えているのだと思うと、堪らない優越の頂きに立った。
同時に、和中の身体は禁断の果実のようだと思う。
これまで彼を抱いてきた男達にしっかりと仕込まれた肉体は、抱く度に男を夢中にさせる魔性の魅力がある。
一度味わうとやめられないように、何度でも求めてしまう。
神がアダムとイブに、食べることを禁忌とした果実。
その果実に、小林は誘われるまま貪りついた。
本当は、この時を待っていたのかもしれない。
来るべき時が、来ただけなのかもしれない。
それから、牡はその蜜の甘さに味をしめ、食べれば食べるほど苦しくなるのも厭わず、手をつけてしまう。
和中の肉体は、小林を盲目的に惑わせ幻惑させそして堕とした。
とうの小林は、そのことに気づく間もなくどんどんとその底なし沼にはまり、足掻けば足掻くほどに更に堕ち深く沈んでいく。
「はっ…♡♡兄貴っ…♡♡」
喘鳴する唇に唇を重ね、小林は三度目の精を猫の結腸奥深くで迸らせた。
やがてメスイキの去ったらしい和中が失神するように眠りに落ち、小林は簡単な事後処理をして脱ぎ散らかした服を着直す。
──朝までここにいたら、きっと余計な事を言ってしまう…。
そして、和中の自宅を後にした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「小林くん、このダーウィン賞受賞ものの人格者と茶でも飲まんかね?」
珍しく須永が自分から話し掛けてきたことに、デスクに頬杖をついて考え事をしていた小林は、ハッとしたように我に返る。
(ダーウィン賞って、確か面白い死に方とかした人にやる賞じゃなかったっけ…?)
「あ、ああ…ウッス」
心の中でツッコミながらも頷いて、事務所を出た須永の後をついて行くと、空龍街の一角にある、ある喫茶店に辿り着く。
そこは、今時の漫喫などではなく、純喫茶と言った感じで店内に並んでいる小物などが、どこか懐かしいレトロな匂いを醸している店だった。
「へぇ、こんな店あったんスね…」
意外だ…と、小林が言うと須永は急に鼻高々になり。
「ここのモーニングとコーヒーは、抜群なんデス、本物のモーニングスターにはピッタリ!」
「モーニング…ってまだやってんスか?もう午後ッスよ?」
「ふふふのふ、ここは夕方四時までモーニングをしているのだよ…夜職の人のためにね」
そういえば…と小林も思い出す。
モーニングの文化が盛んな名古屋辺りでは、この時間帯も実施していると、以前テレビで見た覚えがあった。
店はそれぞれひとりで来たらしい客たちが静かにコーヒーを嗜んでおり、カウンターが空いておらず仕方なく四人がけのテーブル席へと、向かい合って腰を下ろす須永と小林。
店主がお冷を出しながら直に注文を取りにきて、須永が慣れた様子でコーヒーのキリマンジャロとモーニングを頼むと、純喫茶が初めての小林も少しまごつくように同じものを注文した。
「ここのキリマンは美味いのよ」
「はぁ…でも俺、コーヒーの味なんて分からんスよ?」
「飲んだらわかぁる」
店主はカウンター奥の厨房に、モーニング二つの注文を入れるとコーヒーを淹れ始めた。
サイフォン式のコーヒーメーカーの立てる、湯の沸騰したグラグラという音が、そう広くはない店内に響く。
それは二人の耳にも届き、須永は浸るようにその音を聞いている。
(須永の兄貴、コーヒー好きなんだなー)
高価そうなコーヒーカップに入ったキリマンジャロが店主の手によって届けられると、須永がよく舌の上で転がして飲むようにと前置きし、飲むよう勧めてくる。
言われた通りに、一口含んで舌の上で転がし味わった小林は。
「んー、なんか深いっていうかぁ…コーヒー独特の風味が出てるスッね」
須永はニヤニヤ笑いながら頷き。
「だろぉ?それがいいのよー」
確かに、事務所で飲んでいるインスタントコーヒーとは、大違いだ。
このコーヒーは深いだけでなく、コーヒー豆の本来の渋みが活かされ、ブラックで飲まないと素材の旨みが消され勿体ない。
──和中の兄貴にも、飲ませてあげたいなー。
小林が考えていたことを見透かしたように、須永から鋭い質問が飛ぶ。
「小林くんて、わーなかくんと仲良いよねぇ?どう思ってるの?」
ブッとコーヒーを吹き出しそうになり、慌てて袖で口元を拭い、口の中のものを噎せそうになりながら無理に飲み込んで須永を見る。
「な、何をいきなり…」
必死に動揺を隠そうとするが、時すでに遅し。
コーヒーを吹き出しそうになった時点で、モロバレだ。
やっぱり好きなんだ、とにっこり笑った須永は。
「俺さぁ…実は和中くんみたいなタイプ好みなんだよねぇ…昼は理性で塗り固めてるけど、夜がやらしそーな感じとかぁ…」
思わず固唾を呑んだ小林に、須永の瞳が妖しく光る。
「小林くんさえよければ、一日和中くん貸してくんない?」
小林の拳が、威嚇するようにテーブルを叩き、須永がそれに目だけで反応する。
「和中の兄貴はものじゃないんス、貸すとか貸さないとか、俺だけの判断でそんなこと出来ないッスよ」
先程までのほのぼのムードとは一変して、殺気さえ滲ませた言葉を送るが、須永も慣れたもので特に気にもとめない。
「えっと、じゃーあー、俺が和中くんを誘うことに成功したらオーケーってこと?」
「…っ」
しまった、と小林は思う。
俺だけの判断で、と言ってしまったばっかりにそこを上手く突かれた。
半ば揚げ足を取られた格好だ。
初めから、俺のものだから触るな、と言ってやればこんな事にはならなかったのに。
しかし、付き合ってもいない相手を俺のもの、というのはどうなのか。
実質、和中とはセフレの関係でしかない。
須永にここまで言われて、意地になった小林は後に退けなかった。
「し、知らないッスよ…本人がオーケーであればそれでいいんじゃないスか?」
それから、頼んでいたモーニングが運ばれてきて、兄貴分と気まずく無言の飯。
美味いはずの皿の上のメニューたちは、妙に込み上げる苦い唾液で味がしなかった。
◇
その一週間ほどのち、和中は事務所に休みだと言って来なかった。
その代わり、妙に機嫌のいい須永がソファに足を組んで悠々と腰掛けている。
須永の様子から、恐らく和中を誘うことに成功したのだろう。
そして、夜になると変貌する猫を…。
小林は、その様子をいつものデスクの椅子に腰を下ろし、頬杖をついて眺めている。
考えるだけで胸が苦しくなる。
自分じゃなくてもよかったのだと、思い知らされる。
その事実に打ちのめされている小林に、須永がふと立ち上がり飄々と歩み寄り声を掛けてきた。
「なんスか?」
憮然とした表情で、突っ慳貪に問う小林に須永はチタン製の鋭い歯を覗かせ、相変わらずニヤニヤ笑いながら。
「言うか言うまいか迷ったけど、俺、いいこと聞いちゃった♪」
そして内緒話をするように、小林の耳元に顔を寄せ手を添えて。
「──」
囁かれた言葉に、カッと耳が熱くなった。
それと同時、小林は転がるように事務所を出て、バイクに跨り、エンジンをかけて和中の自宅へ向けて走り出していた。
小峠が、小林が出ていったあと自嘲するように笑みを浮かべている須永の様子に、心配そうにマグカップのコーヒーを差し出す。
「本当によかったんですか?あれで…須永の兄貴、本当は小林の兄貴のことが…」
気の利くこの優秀な弟分は、どこまでも聡明に兄貴分の気持ちを汲もうとする。
須永は、組の中で異彩を放ちながら、子供のように天真爛漫な小林のことが好きだった。
気づけば小林の背中を目で追っていて、思いは募る。
しかし、ある日知ってしまった、小林が常に愛情の眼差しを、向けている人間がいることに。
絶望したが、せめて好きな人の恋を叶えてやろうと思い、思い切って小林を喫茶店に誘った。
「あ、いいのいいの、俺はさ…」
──どんなに足掻いても、キューピッド役の方がお似合いだから。
◇
嘘だ。
和中の兄貴が…。
ドクドクと未だに心臓が、激しく音を立てている。
和中の自宅に向かいながら、須永に囁かれた言葉を噛み締めるように思い出す。
──和中くん、ずっと思ってる人がいるんだって、だからその人にしか抱かれたくないんだって。
(俺には抱かせてくれた…これって…)
──期待しても、いいんだよな?
自宅にいるのかも分からないまま、マンションまで来てしまったが、地下の駐輪場にバイクを停めエントランスでインターホンを鳴らすと、応答があった。
「和中の兄貴!俺です!」
それだけ言うと、インターホンの応答が途切れ、その代わりにエレベーターの扉が開く。
急いで乗り込み、和中の部屋のある階のボタンを連打する。
指定した階でエレベーターを降り、和中の自宅のドアまで来ると、またインターホンを鳴らすのが焦れったく、ドアを直接叩いた小林に寝間着姿の彼が、苦笑しながら出てきた。
「どうし…っ!?」
玄関に入り切らないその場で、和中を抱きしめていた。
そして、淡いままの期待と今まで抱いていた感情をぶつけるように、首筋に顔を埋めはっきりと聞こえる声で。
「俺もッス!俺も兄貴のことが好きッス!」
無言の和中に、気持ちが先走りすぎたと気づいた小林は、焦りながら顔を見つめ。
「あ、あの!もし俺じゃなかったら全然いいんス!俺は兄貴のセフレでいられたら、それで…」
途端、和中は糸が切れたように滂沱した。
小林は余計に焦る。
「お、俺のことはぜんぜ…」
「嬉しい…」
「いや、俺のことはぜ…え?」
「両思い…なんてもの、本当にあるんだな」
涙を拭い微笑みながらそう言った和中に、堪らなくなった小林は唇を重ねる。
和中の言葉を聞くに、どうやら彼はこれまで思いの人と結ばれた経験がないようだ。
そういうところも、また愛おしいと、彼を大事にしてやりたいと思う。
人目がある玄関先での出来事で、今度は和中の方が焦り小林の胸を叩く。
「っは…こば…っ!」
そのまま小林が前進しグイグイと押され、和中は後退するように玄関の中に入っていく。
ドアが閉まると、身体の位置を反転されドアに縫い付けられた猫は、より深い口付けを受ける。
「ふっ♡はぁっ…♡んんっ…♡」
舌を挿し込まれ、和中の身体が震える。
もう何も考えられない小林は、ただ猫の肉体を欲した。
飽きるまで唇を味わった後、小林はその場にしゃがみこみ、和中の寝間着のズボンを下着ごとずり下ろす。
激しい口付けで半勃起の花芯を無言で口に含み、彼の一番感じる方法でしゃぶる。
すぐにフル勃起になり反り上がるソレに、丁寧に愛撫を施していく。
ただ無我夢中で零れ出る精液を飲んでは、また深く口に含む。
立て続けの前での絶頂を四度ほど味わわせて、口を離すと性的な熱を一度催すと我慢が効かない和中が、小林の横の玄関の段差で四つん這いになり、臀部をこちらに向けてきた。
「こばやし♡いれて?♡」
尻を差し出し、ヒクヒク♡とヒクつく卑猥な孔は、和中の指によってクパァ♡と口を開けている。
ゾクゾクッ♡と小林の中を、寒気にも似た興奮が走る。
小林はズボンの前を寛げると、下着から既にガチガチの牡を取り出して、バックの体勢から宛てがう。
「指での準備も、ローションもなくてすみません…♡♡」
そう謝って、一挙に奥まで突き上げると、和中は舌を突き出して背筋を撓らせた。
「あ゛っ…♡♡かはっ…♡♡」
小林はその両腕を掴み、背後から引くようにして犯し始める。
結合部からは血が猫の太ももを伝い流れていたが、両者ともそんなことに構っているいとまはなかった。
ただ、熱と興奮が全身で烈しく氾濫を起こし、制御が利かず理性は呑まれる。
腕を離し、牡は猫の腰を抱えると背中に身体を密着させ、耳を食みながら囁く。
「兄貴♡♡ずっと…ずっと好きでした♡♡愛してます♡♡蒼一郎さんっ♡♡」
愛の言葉を口に上らせる度に、小林は和中への愛が成就したと、心は大輪の花が綻ぶように歓びで満ち溢れる。
これまで長い間、凪の状態だった心情に突如として愛という嵐が訪れ、歓天喜地の思いが脳内をグルグルと巡り、世界中の人間に知らせたい気分だった。
「んんっ…♡♡俺…も♡♡」
和中も真っ赤になりながら、小林の言葉に応えてくれる。
(夢なら覚めないでくれ…)
そう願うほどに、小林には今の状況が信じられない。
ずっと、彼に取って自分はただのセフレだと言い聞かせてきた。
抑えていたものが、突然須永の言葉によってタガを失い暴発するように溢れ出たのだ。
「愛してます…♡♡愛してます…っ♡♡」
孤独感を埋める為だけに女を抱いていた時には、ガラス玉のように感情がなく、一切揺らがなかった小林の瞳。
それが和中と関係を持つようになり、生気を得てギラギラと生きる希望に満ち満ちていくようになった。
ガンガンに腰を動かし、鋭く尖る尖端を結腸の扉に打ち付ける。
やがて抉じ開けることに成功すると、ズルゥウウ♡♡と、結腸の最奥へにじり寄るように進む。
和中の身体を起こしてやり、背面座位の体勢になると、ナカがヒクヒクヒクッ♡♡と震える。
「んあ゛ぁ…♡♡ふ、ふかぁっ♡♡」
ずっぷりと奥の奥までハメられ、S状結腸の直の入口の突き当たり腸壁に尖端が当たった。
「あ゛ああっ♡♡んあ゛っ!♡♡あたるっ!♡♡おく…!♡♡あたってる!♡♡」
「凄いッスね♡♡蒼一郎さんのナカ、めちゃくちゃに動いてます♡♡」
グヂュンッ!♡♡と、最奥の更に奥の壁を殴りつけ始めた小林に、完全に許容量を超えた快楽が怖くなった和中は、手足を抗うようにばたつかせた。
「やっ…♡♡いやぁっ…♡♡」
しかし、唇の隙間から漏れるのは吐息混じりの甘やかな拒否の言葉でしかなく、この程度では小林がやめてくれないのも知っている。
不意に寝間着の上着の中を縫って入ってきた手に胸の尖りを摘まれ、引っ張るようにされると下肢からの刺激と相俟って、激しい快感が競り上がる。
「んおお゛おっ…!♡♡ほ…おおお゛…!♡♡」
気づけば、懲りずに反り勃っていた陰茎から欲を放っていた。
「乳首触られてイくなんて…可愛い人ッスね♡♡」
パタパタッ♡と床に落ちた精子を見た小林はそう笑って、和中の項の髪を掻き分け早速独占の証を残そうと、唇を押し当てる。
強すぎる快楽でも、順応の早い猫は浸るように身を任せるようになった。
抗う手を治め、快感を前にただ流されるままに佇む。
「オメガバースとかなら、[[rb:番 > つがい]]になる時にココ、噛むんスよね?♡♡」
「オ、メガバ…?♡♡」
聞き馴染みのない単語に、聞き返そうとした和中の項に、小林が思い出したように強く噛み付く。
「おっ!?♡♡ああ゛っ…!♡♡」
血が滲み、くっきりと歯型が残ったことを確認した小林は、満足そうに微笑んで。
「これで、俺ら番ッスね♡♡」
ここまで小林が和中に大胆な言葉を吐けるのは、彼の身体が卑猥なのと、きっと春の陽気のせいだ。
これが夢なら、そう言い訳して朝を迎えようと思う。
しかし、いつまでも覚めないこのリアルな夢は紛れもない現実で、和中が自分のことを好きだとまで言ってくれる、まさに神が与えてくれた大盤振る舞いだ。
繋がったまま、背面座位から対面座位になり快楽に貪欲な和中は自分のイイところに当たるように、自ら位置を調整しようと小林の両肩を掴み、足を宙に投げ出し腰を動かす。
「ちゃんといいとこに当たってますか?♡♡」
小林が聞くと僅かに顎を引いて頷いたので、ズンッ!♡ズンッ!♡と、身体の芯に響きそうな律動が猫を襲う。
「ん゛っ!♡♡んほあ゛ああっ…!♡♡んぉおお゛!♡♡」
揺さぶられている内に、すぐに男の感じられる最高の絶頂の炎が燃え上がり、射精せずに快楽の階段を駆け上がって和中の身体を焼いていく。
「んっほぉぉ゛おお゛おお〜〜〜〜ーーー!!♡♡♡」
和中が舌を突き出し白目を剥いて、体内が更に熱を帯び身体が痙攣を始めると、達したことに気づいた小林は驚いたように。
「え、もうメスイキしてるんスか?♡♡」
“イイ“ところに当てると、こんなに早くアクメに至るのか…と、小林は学習するようにうんうんと一人頷く。
どの位置が一番弱い部分なのかは、今の和中の体勢で大体把握したがいつもの正常位からでは突くのが難しい位置だということに、ほんの少しだけ落胆する。
正常位は、相手を見下ろし支配している気分になれるし、和中の堕ちる様子がはっきりと感じ取れるので、小林が一番好んでしていた体位だった。
「んおぉ゛おっ…!♡♡こ…ばやし!♡♡う、ご…♡♡おおんっ〜〜♡♡うご、いてぇ!♡♡」
ハッとしたように小林が律動を再開すると、イイところをモロに削られた猫は、再び背筋を大きく撓らせ、快楽のあまりまともに声すらも発せていない状態で頂点を彷徨う。
「あ゛ぁっーーーーーー!!!♡♡♡♡」
牡が肉棒の尖端で感じている早鐘を打つ猫の鼓動が、一瞬だが度々静かになる。
今までにないと思えるほどの和中の感じように、突き込んでいる小林の方が心配になる。
(あ…兄貴の尻♡♡もっちもち…手に吸い付いてくるみてぇ♡♡)
何気なく触れた和中の柔らかい尻たぶを揉み、手に馴染むプルプルとしたその感触に、この体勢も悪くはないと早くも軌道修正し始める小林。
この体勢なら、和中が絶息しそうになる快感も味わえるし、小林も彼の尻の感触を堪能出来る。
性的な熱で沸騰した和中のナカが、小林のぺニスを包み込む。
柔らかい襞はどこまでも従順に繰り出される肉棒の動きを追い、肉壺はキュウキュウ♡♡と嬉しそうに締まる。
抜き挿しされる男根の根元の陰嚢の中で、グラグラと音を立てるように煮え立つ射精予定の精子たちが、早く吐き出されたい、メス猫のナカにぶちまけられて強制的に受精して、孕ませてやりたいと蠢いている。
小林の眉根が寄り、絶頂が近い事が窺える。
射精するその刹那、既に絶頂中の和中の腕を自分の方へ引き寄せ、強引に唇を奪った。
「〜〜〜〜〜〜っつ!!!♡♡♡」
「っ…♡♡」
猫の吐息まで飲み込んだ小林は、声を殺して結腸のナカに孕ませの白濁を噴き入れた。
唇を解放して暫く、絶頂の過ぎた和中がくったりともたれかかってくる。
結局、玄関で最後まで終えてしまった。
ふと高窓に目をやった和中は、まだ高いところにあるであろう陽の光を、眩しそうに目で追うようにして。
「俺は…ずっと夜だけしか変われないと思ってた…でも、今は違うことが分かる」
小林は和中の身体を抱きながら、その言葉を黙って聞いている。
「お前がいれば、朝晩関係なくする事が出来る…お前のことが…その…好き…だから…」
フワッと和中から香ったのはシャンプーの匂いで、またズクズク♡♡と小林は下肢が疼き始めた。
「でも俺は、蒼一郎さんのこと雁字搦めに束縛しますし、かなり嫉妬深いッスよ?だから、俺に抱かれてる蒼一郎さんを、間違っても誰かに見せるのは嫌なんス」
なので、乱れるのは二人きりの夜だけで、と言うと和中は照れ隠しなのか、そっぽを向きながら頷く。
ところで何故、今日事務所を休んだのかと問うと、単なる体調不良だったらしい。
小林は、心底安心した。
同時に、和中の気持ちを教えてくれた須永に、感謝もする。
和中の話によると、須永は確かに小林と喫茶店に行ったあと彼に迫ってきたが、思ってる人以外とはシたくない、と断ると察したようすぐに引き下がったという。
小林が推測するに、須永は中々進展していないように見えていた自分と和中の仲を、歯痒い思いで眺めていたのだろう。
だから、喫茶店で自分の気持ちを確認し、和中に迫るフリをして彼の気持ちも確かめた。
結果、自らが悪者になって橋渡し役を務めてくれた。
──本当に、須永の兄貴には感謝しかない。
それから二人はベッドへ移動し、また互いに快楽を貪りあった。
◇
昼の間の彼は、何事もなかったような涼しい顔で、刀を念入りに手入れしている。
「和中の兄貴ぃ!須永の兄貴が美味い飯とコーヒー奢ってくれるらしいッスー!行くッスよぉ!」
「ああ、分かった」
「小林くん、奢るとは言ってないぞ?」
彼が一瞬だけ見せる、見ているものの情欲を駆り立てる蕩けるような妖艶な笑みは、今は小林だけが知っている顔。
了
コメント
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ふたりの気持ちがようやく通じ合って、本当によかったです…!夜だけの関係じゃなくて、朝も昼も一緒にいられるようになったのが、すごくじんわりきました。須永さんが悪者になって橋渡ししてくれたところ、切なくてグッときました。「昼の顔」と「夜の顔」のギャップも、最後は小林だけのものになったんですね…尊いです。