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『言葉で紡ぐ恋のライム』
〜マイクで紡ぐ恋の予感?〜
番外編14 『夏休みは海に行こう』後編
私達は船に乗り、恋の島と呼ばれる島へ着いた。
『着きましたよ、皆さん。ここが恋の島です。』
『すごーい!綺麗な眺め……。』
『頂上まではこのリフトに乗って向かいます。1つに3人乗れますのでジャンケンですね。』
(麻里衣と百合菜と一緒がいい……。)
『じゃんけん、ぽんっ!』全員
数分後――。
『よろしくお願いしますね、麻里衣さん。』
『俺っちも一緒だよ、よろしく〜。』
(なんてタイムリー…。)
『よろしくお願いします…。』
(うわぁ、お姉ちゃん可哀想…。)
『百合菜、しっかり捕まっとけよ。』
『う、うん!』
『おい、百合菜と距離近いんじゃねぇの?』
『なんだよ。いい歳して嫉妬か?』
『はぁ?』
『2人とも喧嘩しないで……。』
『チッ。何が悲しくて野郎と乗らなきゃいけないんだ。』
『そう言うな、左馬刻。』
『小官は嬉しいぞ。』
『はぁ、くそ……。』
『夢野先生えぇなー麻里衣ちゃんと隣とか。』
『簓暴れんやな、危ないやろ。』
『結構はえぇんだなこれ。』
『零もう少し寄れや、狭いわ。』
『悪ぃな、この羽織のせいだわ。』
『寂雷と隣とかすごくやなんだけど〜。』
『飴村くん、どういう意味ですか?』
『言わないとわかんない?』
『空気が最悪だ…助けて一二三…。』
『一兄と一緒で嬉しいです!』
『あぁ、俺もだよ。』
『すげー眺めだな!』
『波羅夷!静かにしろよ!』
『た、高いっす!怖いっすー!』
『十四、暴れんな危ないだろ。』
『うぅ、早くついて下さいっす〜。』
『千鶴、お前は千年と千代と乗ってくれ。俺は千和と乗る。』
『了解〜。』
『千鶴兄と一緒か〜。』
『蘭兄とが良かった〜』
『文句言うなら置いてくぞ。』
『『( ー̀εー́ )』』
『蘭兄、よろしくお願いします。』
『あぁ、落ちるなよ。』
恋の島 頂上
『あれが……恋の鐘か……。』
『お姉ちゃん、鳴らすの?』
『え?いや、私は別に……。』
『私も鳴らす相手もいないし…でも、ロマンティックだよね。将来結ばれるって。』
『百合菜……。えぇ、とても。』
私はニコッと微笑む。
『お嬢様達、もし相手がいないのならお二人で鳴らしたらいかがです?』
『『え?』』
『恋の鐘は愛情、友情だけでなく……家族とずっと一緒に居られるように願う……親愛も込められていますから。』
『百合菜と…』
『お姉ちゃんと…。』
『誰か一人となんて争いが起きますから…ふふっ。』
『『確かに……。』』
『じゃあ、お姉ちゃん、一緒に鳴らそう?』
『えぇ。』
と、2人で鐘の紐に触れた時だった。
強風が吹き、身体があおられる。
『『わ……っ!』』
体制を崩し、紐を引っ張る。
『『危ない――!!』』全員
みんなが一斉に、私と百合菜を助けようとして、恋の鐘の紐を引っ張り――。
グイッ!
『『!!』』
カーン…カーン…
恋の鐘が響き渡る。
『嘘、今……。』
『みんな同時に……。』
『ぷっ。あははっ!なんか、僕達らしい終わり方だね。』
『確かにそうだな、誰も譲らねぇって言うのが俺たちらしいな。』
『長い付き合いになりそうやな〜。』
『全く、皆さん譲る気はなさそうですね。』
『譲る気なんかないですよ。俺たちみんな本気ですから。』
バチバチと視線が絡み合う。
『さて、みなさん別荘に帰りましょうか。』
こうして、慌ただしくもドキドキの2泊3日の旅も終わりに近付き――。
最終日の夜
『綺麗…。』
私はバルコニーで外を眺めていた。
『百合菜、アイス食べるか?』
『二郎くん、うん。ありがとう。』
アイスを受け取り口に含む。
『ふふ、美味しい。』
『へへ、良かった。2泊3日…楽しかったな。お前が計画してくれたお陰で楽しかったよ。』
『ふふ、それなら良かった。またこうしてみんなで行きたいね。』
『あぁ。でも、次行く時は……。』
二郎くんは私を見つめた。
『お前と……2人がいいな。』
ドキッ。
『二郎くん……。』
『ふっ。2人きりの時は覚悟しろよ?』
コツっとおでこにデコピンされる。
『っ……。』
一方その頃――。
『……。』
『ホンマに真面目やな、休みなのに大学の課題やってるなんて。』
『すみません、つい……。』
『うちの生徒もそれくらい真面目ならええんやけどな。』
『確か盧笙さんは高校の先生なんでしたっけ。』
『せや。生意気な生徒やけど、俺の大事な生徒や。』
『人に何かを教えるってとても凄いことですよ。その生徒さん達が羨ましいです。盧笙先生のような優しくて生徒思いの先生がいて。』
『麻里衣ちゃん…ありがとうな。』
俺は麻里衣ちゃんの頭を撫でる。
『!』
『…あ、悪い、つい…。』
『い、いえ…。』
『じー……』
『おい、簓。』
『なんやあの甘酸っぱい雰囲気は!』
2人の様子を影で見ていた2人。
『知らねぇよ…。』
『盧笙の奴、ナチュラルに頭を撫でるなんて…誰に似たんや。俺の麻里衣ちゃんに…』
『あ?俺のだよ。』
『いつから左馬刻のになったんや。』
『あぁ?うるせぇな。譲るつもりはねぇよ。』
『そんなん俺やって同じや!』
『簓の奴何騒いでるんや…』
『左馬刻さんもいる…』
※もちろんバレてます。
こうして、2泊3日の度が終わり、いつもの日常へと戻るのだった。
めでたしめでたし♡♡
コメント
1件
読了しました!海編後編、わちゃわちゃした乗り物分けがもう各カップリングの個性が出まくっててにやにやが止まらなかったです。特に鍾を全員で同時に鳴らしちゃうオチ、誰も譲らない感じがまさにこの面子らしくて最高でしたし、最後の二郎くんのデコピン告白には持ってかれました……!バレてる簓と左馬刻の影でのやりとりも可愛くて、ほっこりする番外編でした。日常に戻るラストもじんわり良かったです!