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5.イルカショー
一番後方の目立たない席を陣取って、きらきら光るフロートを飲みながらイルカショーを眺めた。
夜間なので派手な大技はなく、主にイルカの生態についての解説をしながらたまにイルカから水が飛んできたり挨拶をしたり、そんな15分ほどの和やかなショーだった。
最後のイルカショーを見て、人々が流れるように出口に向かう。
こうしてイルカスタジアムにいた人が一斉に動くとそれなりの人混みになるけど、幸い気付かれる事はなかった。
車に乗り込むと、翔太はポケットからさっきのピアスを取り出して今着けていたピアスと付け替えた。
形の良い耳にぶら下がったクラゲが車の振動で静かに揺れる。
💙「どう?」
💚「可愛い、やっぱり似合ってる」
💙「そっか」
はにかんだ横顔が可愛い。車通りのない側道の信号待ちでそっとキスをすると、翔太がおずおず『あのさ』と口を開いた。
💚「わかってるよ、今日帰さないから」
自分から言い出したくせに、俺が察しているとわかると途端に顔を真っ赤にした。
コメント
7件
可愛い(2回目)
全てを言わなくても汲み取ってくれるあべちゃん🤭
まーオトナ‼️