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前回の一件以降、果爲は弥恋に、緊急時は一緒に戦うことを認め、一方で弥恋への気持ちを徐々に明らかにしていった。
一方弥恋当人は果爲の変化について、勘違いを起こしていた。
〜弥恋宅〜
弥恋「……おかしい。…やっぱり何かおかしい!急に当たりが優しくなったと思ったら、今日なんか膝に乗ってきたり、帰りは手を繋いでほしいなんて…。まさか…果爲のやつ好きな人が!!」
弥恋は勘違いしていた。まさかその相手が自分の事だなんて微塵も思わないまま、想像を巡らせた。
弥恋「相手はどんなやつだ?…果爲のことだから変な男じゃないはず…でも実は本性隠してるとかあるからな…うーん…ブツブツ」
弥恋は勘違いしていた。今日の行動がすべて自分へのアピールだなんて少しも考えずに、結論に至った。
弥恋「きっとあれだ、クラスの女子に他校のやつと合コンセッティングされたんだ。果爲は可愛いからな…。だからどんなヤツとか知らんけどとりま合コンの日のために練習してんだ!」
弥恋は勘違いしていた。近いうちに想いを伝えられるとは知らずに…
果爲「お…おはよ、弥恋… 」
弥恋「……」
果爲「弥恋?」
弥恋「…ん?……あ、あぁおはよ果爲!」
果爲「どうしたの?、そんなに吃って」
弥恋「い、いやぁべつに!……」
果爲「そう?…ならいいけど…」
ぎゅ…
果爲はそう言うと、当たり前のように弥恋の手を取り、学校まで走るよう促した。
弥恋(相手がクソ野郎だったらぶっ〇XX…)
心配で眠れなかった弥恋は、果爲の行動を見張ることにした。弥恋の中では絶賛勘違い中である。そうはいったものの、特に何も起こることなく放課後を迎えた。
果爲「ねぇ弥恋…放課後時間ある?」
弥恋「え?あぁぁうん、あるよ!」
弥恋は焦っていた。とうとうその日がやって来てしまったのだと。
言われた通り弥恋は、放課後果爲に連れられ学校の屋上に行った。そこで果爲が話し始める。…
果爲「ねぇ弥恋…話さなきゃ行けないことがあるの…」
弥恋「お、おぉ…なに?」
果爲「あのね…私…好きな人がいるの」
弥恋は勘違いしていた。今まさに告白されているとも知らず、予想していた通りの発言に、弥恋は焦りつつ聞き返した。
弥恋「……それって、どんな人?」
果爲「昔から一緒になんだけど、すごくかっこよくて…憧れてるんだ。」
弥恋「へ、へぇ…部活とかは?」
果爲「運動部に入ってて…筋肉とか凄いの」
弥恋「そう…ど、どこが好きなの?」
果爲「前に私のこと助けてくれて、そんな勇気に惚れたの。」
弥恋「ん?」
弥恋の中で引っかかっていたものが取れた感覚が明確になる。
昔から一緒、運動部、果爲のことを助けた………
それ私じゃね?
弥恋「私じゃん…あ…」
果爲「うん…そうだよ」
弥恋「ひゅ… 」
弥恋は無事昇天した。今までの行動や言動がすべて自分に対するものであることや、今まさに告白されていることに気づいたのである。
弥恋「えっと…」
果爲「好きだよ…弥恋///」
弥恋「………」
弥恋の中で、答えは既に出ていた。だが言い出せずにいた。本当に自分が言っていい言葉なのか分からずにいた。だが、…
果爲「信頼してるよ、弥恋のこと」
果爲の言葉は、弥恋を動かした。
弥恋「私は………