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翌朝──
俺は自分のベッドで目を覚ました。
カーテンの隙間から差し込む不躾な太陽の光が、チクチクと網膜を刺す。
起き上がろうとして、腰を起こしただけで尻に違和感を感じた。
内側に残る鈍い痛みが、昨夜の出来事が夢ではなかったことを生々しく告げてくる。
時計を見ると午前11時過ぎ、もう昼だ。
重い体を起こしてキッチンまで向かうと
「あっ起きた?」
そこには、何食わない顔でテーブルの前に座って
灰皿でタバコを吸っているいつも通りの颯太の姿があった。
白い煙の向こうで
颯太はまるですべてが日常の延長線上であるかのように、けだるげに目を細めている。
「ちょ、お前!タバコ脱する話はどこいったんだよ?!」
「いやー、考えてみたらセックスってお互いの体力いるし?あきら眠ってたらタバコ結局吸うしかないな~って」
「さ、さすがにお前でも寝てる俺をオナホ扱いにはしないのか…」
「だって反応ないとつまんないじゃん?」
「そこかよ…。んで?結局タバコ吸ってたら意味ねぇじゃん」
「それはそうだけどさ~、やっぱ禁煙とか無理かもなぁって」
「諦め早すぎだろ」
呆れたように呟くと、颯太は楽しそうに笑った。
その屈託のない笑い声を聞いていると、昨夜の激しいピストンや気恥ずかしさが
なんだかバカバカしく思えてくるから不思議だ。
「まぁ、そういうワケだからなんか他の方法考えよ?」
他の方法と言われてもいまいちピンと来ない。
煙を吐き出すあいつの横顔を見つめながら、俺は小さくため息をつく。
「まあ、俺もお前とあんなん毎日ヤるとか地獄だし」
「おっ、言うねぇ??」
そんなときだった
ピンポーン────
突如として家のインターホンが鳴った。
鋭い電子音が、弛緩していた部屋の空気をピリリと切り裂く。
突然のチャイム音に俺と颯太は顔を見合わせた。
「誰だ?」
「さあ……宅配でも頼んだっけ?」
俺が玄関に向かいインターホンを確認する。
怪訝に思いながら廊下へ出て、壁に設置されたモニターを覗き込む。
なにやら、見知らぬ女性のようだった。
俯き加減で、長い髪が顔に張り付いている。
無警戒に、応答ボタンを押したせいですぐに相手の声が聞こえた。
《…コウくん、久しぶりだね》
聞き覚えのある呼び名に、息を飲んだ───
心臓がドサリと重い音を立てて落ちる。
全身の血の気が一気に引いていくのがわかった。
「…っ……?」
(…コウ……って、誰のこと言って───)
記憶の糸を辿ると、その名前は覚えがありすぎた。
封印していたはずの、ドス黒い過去の記憶が、濁流のように脳内に溢れ出す。
ゆっくりんぼーダンス
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猫塚ルイ
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#戦闘