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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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◇◇◇◇◇


飛んで飛んで!ビスケットタウン!


「着いたね!カグヤ様!お疲れ様でした!」


立派な街やね!帝都と雰囲気が違う。


「ここには、奴隷を連れてる人がいないね!」


「ほんまやな!どうやってんねんやろな?」


「なんかをやってることは、間違いないですね!不思議!」


街のお城まで来た。

城門でも公爵に会いに来たと言ったら、すぐに通してくれた。


「お待ちしてましたよ!思ってたよりずいぶん早かったですね!」


迎えてくれたのは、この街の代官のナタリアさん。女性の方です。


「はい、思ったより早く着いて良かったです。この街は素敵ですね。」


「はい、ありがとうございます。お気づきだと思いますが、この街には奴隷がいません。他から来た人は、逆に異常に見えるようですよ。


それにしても、実物で見る方がかっこいいですね!みなさんも美しいです!はう!」


あれ?この人も僕たちのこと知ってるの?


「僕たち、黒の軍団って言われてるんですけど、知ってますか?」


「もちろんですよ!私はユメくん推しですよ!父と被ってますけど、彼は変態なんで気にしてないです。」


「父?」


「はい、私、公爵の娘のナタリア・ビスケットですわ。ここでは代官ですけど。」


「なるほど。ダニエラさんから聞いてるんですね!」


「まあ、いろいろ事情がありますので、お話は応接室でゆっくりと。

それより、ユメくん!握手してもらっていい?」


「あ!はい。」


「ほえー!ありがとう!嬉しい!

これからもユメくん推しだからね!私のことも覚えてね!ナタリアよ!言ってみて!」


「ナタリアさん。」


「ほえー!嬉しいけど、ダメ!ナタリア!」


「ナタリア!」


「ほえー!これで飯3杯いけるわ。

それじゃ、いきましょ!」


何?このやりとり!


ガチャ!


「お父さん!ユメくんが来てくれたわよ!」


げ!帝王様が女装してる!

どこがビューチフォーやねん!

ここは新宿か?歌舞伎町か?


「まあ!早かったわね!

ようこそ、ビスケットタウンへ。

本物だわ!やっぱり実物は違うわ。

すごいわ。動いてる!」


いきなり、ダニエラさんにハグされている。


「あー、たまんないわね!」


「お父さん!ちょっとやめなさい!いきなりはダメでしょ!」


「あら!ナタリア、遠慮しても損するだけよ。ユメくんはハグくらい許容範囲よ。ね?」


「そ、そうですね。大丈夫、です。」


「お父さん!ちょっと離れて!」


え?ナタリアさん!

なぜ、あなたも剥がした反動でハグしてるの?


「ほら!ナタリアもしたかっただけじゃない!」


「へへへ、実はそうなの!あー、やっぱり遠慮は良くないわ。」


ここの家族、こんな感じ?もう一人、男性の方がいらっしゃるけど。


「ユメくん!この子はカルロスよ。あたしの息子よ。」


「初めまして、カルロス・ビスケットです。

まさか、お会いできるなんて夢のようです。

ちなみにカグヤ様推しです。

握手してもらっていいですか?」


なんか、カグヤ様人気が高いんやけど。


「ええで!カルロス!お前、見る目あるな!よっしゃ、特別にお前もハグや!」


「ほえー!ありがたき!飯3杯はいけます!」


それ好きね!


「それじゃ、みんな、腰掛けて!」


着席!


「ユメくん!その子ね。新しいメンバーは。美しいわね!この国の子ね?

ん?ちょっと待って!名前はレイラよね?」


「はい、レイラです。」



「あなた、フローラにそっくりね。

あなた、たぶん一度王城で会ってるわね。

たしか、あなたが、10歳のとき。」


「……。」


「ごめんなさいね。急に変なこと言って。

王城にフローラって女性がいたの。美しかったわ。その娘さんがレイラって子だったのよ。

ただ、そうね。もう2人とも亡くなったって聞いてたから、人違いね。」



「ダニエラさん!ちょっと質問していいですか?その王城のレイラさんは亡くなったんですか?」


「そうね。フローラが亡くなって、すぐに後を追って亡くなったって聞いたわ。」


「レイラさんが10歳のときに会ったって、何があったんですか?」


「なんか、すごい食いついてくるわね!

まあ、いいわ。ユメくんだから話しちゃう。


レイラが10歳のとき、成人の儀に呼ばれて行ったのよ。それまで、知らなかったのよね。だから会ったのは初めてだったわ。


それでね、レイラを授かったジョブを理由に、王族がよってたかって罵倒してたわね。そういう奴らなのよ。ものすごく腹が立ったわ。あたしが言われてるみたいだったのよ。

というのもね。あたしも王城にいるときは、同じように罵倒され続けてたわけ。ちょっと人とは違ったけれど、異常者扱いよ。辛かったわ。でも、そのおかげで今も生きてるんだから、何が幸いするかよくわからないけどね。」


「そうだったんですね。」


「なんか興味あるわけ?」


「レイラ!たぶん、ダニエラさんの言ってるのは、レイラのことだよね?」


「は?どういうこと?」



「はい、私です………フローラは母です。」


「ダニエラさん!レイラは訳あって、王城から連れて来たんです。」



「やっぱりそうだったの!

そう、生きてたのね!良かったわ。

生きてれば、自由になれる可能性があるものね!

あたしも死にたいと思ったことは何度もあったけど、今は生きててよかったと思ってる。」


「はい、レイラのお母さんの遺言だったそうです。生き続けること。そして奇跡が起こると。

その奇跡はもう起こっているみたいな。」


「なんか、いろいろあったのね。

あれ?そうすると、レイラに二度目の天啓があったってことよね?すごいスキルがあるんだもの。」


「そうですね。それが奇跡みたいです。黒の軍団に入ったこともその一環です。」


「うんうん、なんだか、ほっこりするわね。

今日から、ユメくんとレイラちゃん推しに変更よ。フローラも喜んでると思うわ。」


このあと、ダニエラさんの王城での話を聞いたり、フローラさんやレイラの話をしたり、聞いたりした。つづく。


◇◇◇◇◇


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