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今度あったら、
レイナがなんでも屋に入ることになって、アスカが決まりや依頼の受け方などを説明しようとした時、ウミが言った。
「ねぇ、レイナいつまで前髪で目隠してるの?暑くない?それに、その首輪みたいなのもいつまでつけてるの?」
「あっ」
思わず首に手を当てると、ひんやりとした金属が触れた。普段からずっとつけている首輪だ。
普段から付けている為、付いていることすら忘れていた。
「そういえばそうだね。それ、取れるの?」
レイナは首を横に振る。
「じゃあちょっと髪退けてくれる?」
ソウが言うと、レイナは腰まである髪を上にあげ、ポニーテールのようにして手で抑えた。
「鍵がかかってるね。ちょっとドライバー取ってくる」
ナギがそう言ってドライバーを取ってくると、慣れたような手つきで首輪の鍵の部分にあるネジを外していった。
ゴトッ
重厚感のある音がして、首輪が落ちる。
「凄い久しぶりに外したな」
何も付いていない首には、くっきりと赤い跡がついていた。
「何年前から付いてたの?」
「成長したら変えていたから、3年位前からかなぁ」
アスカの質問にレイナが答えると、周りは少し引いていた。
「そんなにつけてたんだ…」
「まぁ、慣れれば違和感ないよ」
レイナが平然と答える。
「前髪はなんでそんなに長いんだ?」
「見ればわかると思う」
レイナが前髪をあげると、左は水色、右は翡翠色の瞳が現れた。
「今髪染めてるからわかんないと思うけど、髪にも右目と同じ色のメッシュが入ってるよ」
「なんで隠してたんだ?」
ソウが言うと、レイナは少し疲れたような顔で言った。
「こんな色の目と髪がもとだと、周りが不気味がって。強制的に染めさせられたし前髪も伸ばされたね。髪染めるの面倒臭いし、前髪邪魔だし…」
「人間界ってそんなに自分と違うのが嫌な人が多いの…?」
「違うよ。今はなんか多様性とかっていって、そういう見た目の偏見とかは少ないね。レイナの周りがヤバいだけだよ」
アスカの質問に、よく人間界に行くことの多いウミが答えた。
ナギもよく行くのか、頷いている。
「マジでこっちの世界来てよかったね。僕だったら反抗しまくって逃げてたよ…」
「私も主人と離れて探さずにこのまま逃げちゃおうとしていた途中だったからね。早めに職が見つかってよかったよ」
レイナが安心したように言うと、ソウが首を傾げて言う。
「でも住む場所はどうするの?それに、服装もその使用人用の服じゃダメでしょ」
「住む場所は、路地裏で何とかならないかな…?服は…どうしよう?」
レイナがしどろもどろに言うと、アスカがこれは名案だとばかりに言った。
「レイナ、ナギと一緒に住めばいいじゃん」
「えっ?」
呆れて声が出ない3人を後目に、アスカは理由を話続ける。
「だって僕達の中で家が一番広いのはナギだし。それに、レイナはこの家に暫く居るってだけでなんでも屋で仕事してある程度お金が溜まったら部屋を探して引っ越せばいいじゃん!」
「いや、ダメでしょ」
「ナギは!?」
ソウが言ったことを完全に無視してアスカナギに訊く。
「俺は、別に、良いけど…」
ナギは少しづつ声を小さくしながら言った。
「レイナは?」
「全然いいよ」
「全然いいの!?」
レイナは平然と答える。
レイナとナギ、両方がいいと言ったため、これで解決とばかりにアスカが言う。
「じゃ、これで決まりだね。後は二人で決めといて。僕達この後依頼が入っていたから。ソウ、行こう」
「えっちょっ待っ」
ソウがアスカに連れられるというより、連行されたと表現した方が当たっている感じで玄関に向かった。
「じゃあね、2人とも。あ、ナギ後でトークグループの方にレイナ招待しといてね」
「え、分かっ」
バタン…
アスカが扉を閉める。
「じゃあ、これから暫くの間よろしくね。ナギ」
「うん、よろしく…?」
いきなり色々と決まった為、まだ脳が追いついていないナギの横で、「先に家具から揃えた方がいいか〜」とレイナが呑気に言っていた。
やっとこのリビング(?)のばめん書き終わった〜
多分次の話は話の中で数ヶ月経った位になると思います。
服とか家具とか揃える話は、番外編の方で書くつもりです。
ここまで読んでいただきありがとうございましたヾ( ˙꒳˙ )