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『何色の薔薇で染めますか?』〜私の白い薔薇を染めるのは〜
ラト編『この命も貴方に捧げて』
手紙を受け取った私は一目散に走り出した。
主様の元へ。
『貴方が私を選んでくれた。それなら私はその意志に応えます。』
ずっと、貴方の傍に居たい。この命に替えても。死んでも一緒にいたい人…それが主様です。
険しい森の道を抜けて東の大地へ向かう。
災禍の監獄 森の中
『主様!!』
『ラト…来てくれたんだね。』
『フフ、もちろんです。手紙、読みましたよ。』
ラトは私の事を抱きしめる。
『これでやっと、私のものですね……。』
『ら、ラト苦しいよ……。』
『すみません、嬉しくてつい…。』
『ラト、これ…受け取ってくれる?』
『白い薔薇…。』
主様は私に白い薔薇を9本渡した。
『主様、白い薔薇9本の花言葉は何ですか?』
白い薔薇9本の花言葉は「永遠に一緒にいたい」
『私は、ラトとずっと一緒にいたい。
どんなときも、ずっと…。あの日、この場所でラトのことを救えて本当に良かった。もう…失いたくなかったの。誰1人…欠けて欲しくない。私はラトのことが好きだから…ねぇ、ずっと私の隣にいてくれる?』
『…えぇ。もちろんですよ。主様。聞くまでもありません。私の心は最初から貴方に夢中ですから。』
私は主様にピンクの薔薇を差し出す。
『ピンクの薔薇…っ。ラトが用意してくれたの?』
『えぇ。ピンクの薔薇99本の花言葉は永遠の愛です。私のこの愛を…受け取ってくれますか?』
『嬉しい…っ。ラト、ありがとう…っ。』
私は嬉しさのあまり涙を流す。
『大好きですよ、私の主様。』
ラトは私の頬に手を当てて唇にキスをした。
『ん…っ。』
『フフ、もう少し…このままでいましょう。』
愛情を確かめ合うようにお互いに深いキスを交わす。このキスの味を忘れないように――。
『あーあ…俺も頑張ったんすけどね……届かなかったっす。』
『……。』
『そんな顔しないでくださいっすよ。俺なら大丈夫っすよ。』
『…アモン、辛いなら泣いてもいいよ。 』
『あぁ。ここには俺たちしかいないからな。』
『…やめてくださいっすよ。今優しくすんの……っ。ぐす…っ。』
『ルカス様……っ。僕、僕……っ。』
『よしよし……よく頑張ったね…。好きなだけ泣くといい。泣いたら今日の夜ラムリくんのやりたいことに付き合うよ。チェスでも星空観察でも、ね。』
『ぐすっ……。はい、ありがとうございます…ルカス様。』
『主様の幸せが私の幸せ…ラトさんが主様を幸せに出来るのなら……私は構いません。でも…やっぱり悔しいですね。』
『ユーハンちゃん、ほら。』
『なんですかその構えは。』
『辛い時は俺の胸で泣いていいの構えだ。』
『っ……ほっといてください…っ。』
『ぷは……っ。はぁ、はぁ……』
『クスッ。苦しかったですか?すみません、主様が可愛くてつい…。』
『もう…っ。』
『フフ、わがままついでにあとひとつ。
しばらくここにいませんか?主様と二人きりでいたいんです。』
『ラト…。もちろん。いいよ。』
いつか貴方の前から私はいなくなるかもしれない。それでもいい。貴方と生きてる間一緒にいれるのなら。
次回
ユーハン編『敬愛を超えて』