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第一話、『自治会、開幕。キラキラ男が初日から邪魔してます。』
朝の京都・平安神宮。
ここには、京都中の神社・お寺たちが集まる「神社自治会」がある。
今日も、自治会長・平安神宮の合図で会議が始まろうとしていた——
平安神宮
「皆さま、本日もお集まりいただきありがとうございます。会議を始めましょう。」
八坂神社
「うおぉ〜〜っ!!今日も自治会だぁぁ!!京都盛り上げてくでぇ!!」
清水寺
「あちょ八坂ッッそこ走ったらコケるってッッほら転ぶ前にこっち来い!」
銀閣寺
「ん〜…まだ眠い…会議ってこんな朝早かったっけぇ〜…」
伏見稲荷
「まぁまぁ〜!!こう言う日もありじゃんっ?」
銀閣寺
「……でも眠いぃ…。朝苦手……、」
そのとき
——会議室が「ファァァァァァッ」っと光に包まれた。
清水寺
「まぶしっ!?八坂お前かッッ!?違うんか!?」
八坂
「違う違う!!誰やねんこの光!!」
扉が開く。
金閣寺
「ごめんごめぇん☆ 僕があまりにも輝きすぎて、朝日が僕に嫉妬しちゃったみたいでさっ☆」
全員(銀閣寺抜き)
『お前かああああああ!!!!』
銀閣寺
「……光量、いつもの2倍くらいない?」
伏見稲荷
「目が…目がぁああああッッ!!」
清水寺
「金閣、アンタ反射板か!?会議は“照明控えめ”って言ったやろ!!」
金閣寺
「え〜?僕の魅力を抑えるなんて、京都の損失じゃない?☆」
平安神宮
「…はぁ。…本日の議題は、“観光客向け挨拶文の更新”についてでして——」
八坂
「金閣が光っとったら集中できへんて!!」
伏見稲荷
「僕まぶしくてメモ書けないッッ」
銀閣寺
「…寝ようかな…(光に照らされながら半目)」
清水寺
「…はぁあ…。金閣、座れ。てるてる坊主首につけるで。光量下がるから」
金閣寺
「ええぇぇ!?僕、今日のベストコーデなのに!?☆」
平安神宮
「……金閣殿、“光度30%セーブモード”の発動をお願いします。」
金閣寺
「セーブモード!?!?僕の輝く青春がぁぁぁ!!」
平安神宮
「…では、伏見稲荷殿。新しい挨拶文の草案を——」
伏見稲荷
「え、あ、は、はい!『いらっしゃいませ!おいなりさんもあるよ!』みたいな?」
清水寺
「売店やないねん!!」
八坂
「逆にアリやと思うけどな!?観光客ウケ良さそうやん!?」
銀閣寺
「ん〜…ぼくは“まあいいんじゃないかなぁ〜”って感じ」
金閣寺
「僕は!?僕の意見は!?『僕ほど輝かしい名所は他にないよ☆』とか入れてもいいと思わない!?☆」
全員
『絶対ダメ。』
(数十分後)
平安神宮
「……結論。今日は議題が何一つ進んでおりません。」
全員(銀閣寺抜き)
「すみませんでしたぁぁぁ!!」
銀閣寺
「…ごめんねぇ…(目を擦りながら)」
今日も京都は平和です。
……たぶん。