※竜春です。蘭春では無いですが絡みはありますので苦手な方は回れ右!
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─三途視点─
…………。
……………………………………。
あ” ~!!!!!!!!イチャイチャしてェ”~!!!!!!!!
…んん、突然叫んですまねぇ
いやでもコレは絶対 “ アイツ ” のせいだしな?!
…ぁ? “ アイツって誰 ” …って、
俺の恋人でクラゲヘアーで面だけはいい灰谷弟だワ!!
り・ん・ど・う!!!!
はァ 〜〜〜…ここ最近アイツ 「だって忙しいし」とか言って
2…いやもう3ヶ月もデートしてないどころか会ってないンだよ!!!
連絡だって週に1回するかしないか…
あーあ、最後に “好き” つってくれたのいつだっけ…
てか本当に俺ら付き合ってんだったか???って思ってきたし…、
向こうも多分もう俺に気がない。
てか返信がクッッソ素っ気ない。
「まだ仕事してんの?」
ってメッセに対して
「ん」
だけだぞ?!?!しかもそれから1週間は返信返ってこねぇし!!
前までは毎日好きっつってくれてたし
前までは毎日会って話して…色んなトコ行って…
まぁ最近の俺は1周回ってもうどーでもいい…!!
ワケねぇんだよなぁぁぁぁ…
本当はクソ寂しいし会いたい
会って抱き締めて、頭を撫でて欲しい
つかんな事しなくてもいいからせめて顔見て好きって言ってくれりゃ…俺は…
……あ”ー、ダメだ。
アイツと話すのが難しくなってから俺の涙腺は緩まっちまったみてェ。
会いに行っても「仕事中だから」って追い返されて…、
…浮気?愛想尽かされた?…なんでもいい。
もういっそ2番目でも…
「なぁ〜に?No.2サマが悩み事~??♡」
こんな空気に切りを付ける見てぇに似合わない声色で話しかけて来る灰谷。
…兄の方だケド。
「ンでもねぇよ。仕事しろ低学歴。」
俺が今会いたいのはお前じゃなくて_
「りんどー ……でしょ?♡」
ゾクリとした。
上がる心拍数、固まる体。
ゆっくり視線を兄の方へ向けると、
まるで” 全て分かっている “と言いたげな瞳がこちらをじっ、と見ていて
本当に心が見透かされている様で…少し怖くなった。
「あは♡アタリ?」
にやりと口角を上げる灰谷兄は、動揺し動けない俺の肩に腕を回す。
「ち、……が…」
バレたくない、よりにもよってコイツに…!!
「りんどー最近忙しいもんね~?会えてないんでしょ?♡」
「…、別…3ヶ月会えないぐらい…」
また強がって、顔を逸らす。
こいつが何を言い出すか分からない。
コイツの性格の悪さなんて重々把握だ
そのうち竜胆が “実は浮気してる” とか爆弾を落としてヘラヘラするに違いない。
だって、そんなの聞きたくねぇ。
騙されてるなら騙されたままで…
ふと、いつの間にか現実逃避している自分の弱さに驚いた。
前までこんなのじゃなかったのに…
「…仕方ねぇなぁ~?」
色々考えていると肩の重みが軽くなり、
そんな事を残して灰谷兄は部屋を出た。
………
何かが切れた気がした。
もう、忘れた方が楽なのかもしれない。
苦しんでるのは俺だけなのに
でもきっと弱くなった俺なら引きずってしまう。
…いやいい、もういい。
これ以上泣きたくねぇんだ。俺は。
気づいたら、手が勝手に動いてアイツに
電話を掛けていた。
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─竜胆視点─
敵の返り血を浴びて、赤黒く染まりかけている手袋を外した。
暑さのせいか手袋を外しただけでも風が当たり、冷える手の心地良さを感じていると
ズボンのポケットが微かに振動している。電話か?
…も〜、やっと休憩取れたってのに…!
俺は貴重な休憩を邪魔された事による苛立ちで、
通話相手を見ないまま通話に出た。
「…は ~、…何?」
どうせ部下だ。
苛立ちを少しばかり押し付けるように相手に急いで用を言え。という圧を掛けつつ、
片方の足のつま先で床をトントンと鳴らし続けた。
「…………」
…は?んだよ、無言とか…こっちは貴重な休憩時間使ってんのに…!
と更に苛立ちが増してしまった俺は
「ったく…早く話せば?俺暇じゃないんだけど。」
そう八つ当たりのように言い放つと漸く向こうから声が聞こえる。
「……今夜、…俺の部屋来い。……待ってる。」
ブチッと切られる通話。
ソレは途切れ途切れの、泣いた時のような呼吸で聞き馴染みしかない声だった。
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─三途視点─
【数分前】
『…は ~、…何?』
久しぶに聞いたその声に嬉しさを覚えると同時に、
今まで向けられた事のない素っ気なさすぎる返事に胸が苦しくなって
いざ電話してみたら言いたかったことが分からなくなった。
何を言おうとしたんだっけ、俺。
言葉に詰まって、何も言えなくて、
『ったく…早く話せば?俺暇じゃないんだけど。』
急かす様な口調、微かに聞こえるつま先の音の苛立ち。
どうしよう、このままじゃさらに嫌われてしまう。
怖い
悲しい
苦しい
そんな単語が頭をぐるぐると、うざったいくらいに回りやがって。
「……今夜、…俺の部屋来い。……待ってる。」
それだけ言って、直ぐに切った。
ちゃんと言えていただろうか
目から流れるものは頬を伝い、「通話終了」と表示された画面に落ちて、
これでいいんだ。
そう自分に言い聞かせるしかなかった。
────
─竜胆視点─
…俺の家に来い…って言われても、
仕事終わんないから行けね〜し。
あの電話から数時間が経って、外は段々暗くなっていく時間帯。
仕事はまだ沢山ある、行けるわけが無い。
この後は取引先の相手との接待に…資料制作に…攫った売買人の情報も聞き出して…
「り〜ん〜どっ!♡」
ポンッと肩に感じる温もり
「…兄ちゃん?どーしたの?いつもなら定時で帰ってんじゃん。」
「いや〜蘭ちゃん気分変わったんだよねぇ〜♡」
「でた。気まぐれマイペース。」
そういう所キライ。…という言葉は心に仕舞っておこう。
「蘭ちゃんね〜?ずーっとパソコンと睨めっこしてるりんどーの仕事」
「してあげたくなっちゃって♡」
ぱちこりとウィンクをする兄ちゃん。
…………
………………
「は?!?!風邪でも引いたの?!」
焦って額に手をかざすが異常はない様子…
「りんどーちょ〜失礼〜♡」
ヘラヘラと笑う兄を見て、信じられない…と思う反面、
「…な、何が欲しいの…、?!」
物によっては俺の給料が危ない…、
「ホント失礼〜!何もいらね〜し。気分なの。」
拗ねたように俺を見下ろす兄ちゃん。
…でもすぐ”飽きちゃった♡”とか言って仕事放りだしたら……
うーーん、…
「……じゃあ、少しだけお願い。俺行きたいとこあって、」
「行ってくれば?カリスマ蘭ちゃんにかかればこの程度楽勝だから♡」
「…アリガト、兄ちゃん。」
兄ちゃんの気分が変わらないうちにさっさと行こう、
と歩く速度を早めて急いで車に乗り込んだ。
─────
─三途視点─
あんな呼び方で良かったんだろうか
本当に来てくれるのか?
…いや、来なくてもメールで言ってやる。
今日はそのぐらいの気持ちでいる…と思いたい。
自分の気持ちをオブラートに何層も重ねて
アイツにバレないように、
数十分、いやもう1時間は経つだろうか
じっとその場で待ち続けていると
インターホンが鳴った。
心臓が痛い程鳴り響く鼓動が煩い。
手が、足が、微かに震えて居るのがいやでも分かる。
深呼吸をしてドアノブを握り、引くと
「…よぉ、…三途…、」
急いで来てくれたのか少し息が上がっている肩
俺の名前を呼ぶ、その声。
今すぐにでも抱きつきたい気持ちをぐっと堪えて、言わなきゃいけない言葉をなんとか喉に持ってくる。
「……り、…んど、…」
「…んだよ、」
「……………………………。」
「……?さん…「 別れよう。 」……は?」
「だから……わかれようって。」
「……なんで。」
「え?…」
予想外の返答に戸惑う。
大丈夫、俺ならちゃんと言えるから。
そう言い聞かせて、
「…だって…りんどー…3ヶ月もデートどころかそもそも会ってくれなかったし、」
「最近すげぇ素っ気ない…し、」
「メールだって1週間に1回返ってくるかこないか…だし、」
「好きとすら言ってくれなくなって…」
「……もう俺には興味ねぇんだろ?」
「…俺は…これ以上お前で悩んで泣きたくない、…だから、…忘れたくて_」
言い切った。そう思った時、体が暖かくなって、
竜胆に抱き締められた事に気付く。
「ごめん」
……え?
「ごめん、ごめんな、春千夜。」
「仕事理由にして、あんな態度取って本当にごめん。」
「仕事のストレスをいつの間にかお前にぶつけて、大事な恋人を気付かない内にこんなに傷付けて泣かせたなんて」
なんで…謝んなよ…
「春千夜。」
「ずっと言ってやれなくてごめん。」
「お前を、何よりも愛してるよ。」
瞬間、何層にもなっていたはずのオブラートはいとも簡単に溶かされてしまって
涙が溢れて、止まってくれない。
あぁ、やっぱり愛おしい。
俺だって何よりも愛してる。
好きで好きで、堪らなくて、
「…り、んど…”ぉ、”…」
「春千夜が別れることを望むから俺は従う…けど、」
「もし許してくれるなら、もう悲しい思いさせねぇから…考え直して欲しい…。」
「…はっ、図々しいよな。」
「”…俺も、”」
ずびっ、と鼻を鳴らして
「竜胆を何よりも愛してる…、”」
竜胆の服に顔を埋めて、精一杯抱き締めて。
俺は、お前より依存できるヤクなんて知らないから
1度服用したら、辞めるなんて出来ない。
“ もう離さない “そんな少し苦しいぐらいのハグに答えられるように
俺らは愛を込めた唇を交わした。
END
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ただの自己満小説なんだけど終わり方ざっついな((
コメント
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來亜 / 蘭ちゃん ... ナイスっ !! 👌🏻❤︎ 500にしちゃったっ、。()