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建前と本音
幼稚園の頃から一緒
小学生ももちろん
お互い親友という認識
彼女は音楽系に優れた家系だった
私は彼女が弾くピアノが好きで
その指から奏でられる音が好きで
何度も弾いて欲しいと願った
彼女は断ることはせず 何度も願いを聞いてくれた
その中でも印象的なのは「カリブの海賊」「ズートピア」
カリブの海賊のような暗く楽しくワクワクするような曲とは違い
ズートピアの明るくポップで気分が乗るピアノを弾ける子だった
彼女は色んな楽器を扱った 私が知らないものも
学生の行事では必ずピアノ係だ
私はそんな彼女が大好きだ
ある日、亀裂が入った
心の奥底に隠して、気づかないようにしていたのに
その日に完全に気づいてしまった
きっかけは自分が色つきの消しゴムを持ってきてしまったから
クラスメイトは余計に騒ぎ、ことを大きくしていった
このままではまずいと思いバックに消しゴムを隠した
幸いにも消しゴムは色なしを持っていたため 授業に支障はなかった
昼休み
クラスメイトと話している彼女の姿を見た
親友だから必ず見つける、
この言葉を聞いた途端時間が止まった
嘘だと思いたかった、嘘だと思うことにした
だが次の瞬間彼女は私のバックを漁った
クラスメイトに棚にあげられて調子に乗ったんだろう
私は彼女に声をかけ、なにをしているの、と
彼女はやましい事が見つかったのように動揺した
親友という立場を乱用して人としてだめなことをした
私は彼女に絶交という言葉を言い渡した
授業中彼女は手紙を回してきては許しを請った
そして遂には私の元に来て今にも泣きそうになりながら
許して欲しい、と言ってきた
普段なら、というか建前なら泣いちゃう、大丈夫かな、と
思っていたところ
だが信じられない行動をした癖に許しを請う彼女を見て
私の心に浮かんだ文字は
めんどくさい、
と言ったものだった
元々心で思っていた、全てめんどくさいと
声のトーンなんていくらでも変えられるからバレることは無かった
それから泣きそうになるクラスメイトを見る度にめんどくさいと思った
友達は好きだ、一緒にいて楽しいし優しい
彼女のことも今はもう許している
さぁ、この話も終わりにしましょう
これは誰の話なんでしょうねぇ
真実は知る由もない