滉斗が元貴の唇に、そっと自分の唇を重ねた瞬間、元貴の瞳が大きく見開く。
ただ触れるだけの、優しいキス。だがその温かさと柔らかさで、元貴の全身に熱が巡る。
これは酔いのせいなのか、心臓が大きく跳ねた。
「……っ、若井……?」
元貴の声は驚きと戸惑いで震えた。
普段の快活な声とはかけ離れた、か細い声。
その反応に、滉斗の心臓も高鳴る。
覚悟を決めて、もう一度、深くキスをした。
元貴の唇を優しく吸い上げると、微かな吐息が漏れた。
元貴は抵抗するでもなく、ただ呆然とした様子で滉斗を見つめる。その隙に、滉斗は舌を滑り込ませ、元貴の口内を探った。
「ん……っ」
甘い、酒の香りがした。
元貴の舌に触れると、さらに甘い蜜が溢れ出すような気分だ。
まるで今まで知らなかったものを味わっているような、背徳的な快感。
滉斗は夢中で元貴の唇を、舌を、貪った。
元貴の身体が、微かに震えているのが分かり、その震えが滉斗の欲をさらに煽った。
二人の呼吸が荒くなり、理性が薄れていく。滉斗の舌はもっと深く、もっと奥へ絡まる。
唇が離れると、二人の間には濡れた音と互いの荒い息遣いだけが残った。
元貴の瞳は潤んでいて、焦点が定まらない。
まるで何かを見失ったかのように、滉斗をじっと見つめる。
「…なんで、若井……」
震える声で絞り出された言葉は、困惑と、ほんの少しの期待を含んでいるように滉斗には聞こえた。
「ごめん、元貴。……俺、ずっと前から、元貴のことが……好きだった」
絞り出すような滉斗の告白に、元貴はハッと息を呑んだ。
その表情が凍りついたように固まる。
「……え、嘘でしょ?冗談、だよね?」
震える声で尋ねる元貴の瞳に、不安と、信じられないという感情が渦巻いている。
そりゃあ無理もない。十数年も当たり前のように隣にいた幼馴染から、突然告白されたんだから。
「…冗談なんかじゃない、俺は…ずっと……元貴が好きだった。
男とか、女とかじゃなくて…元貴だから、好き」
滉斗は、元貴の頬にそっと手を添え、親指で涙の跡を拭った。
元貴はいつの間にか泣いていたことに気付き、滉斗の胸は締め付けられる。
「……そんな、だって、俺……若井のこと、友達としてしか……」
元貴の言葉に、滉斗の胸が針が刺さったように痛んだ。
でも、それでも構わない。この感情を受け止めて欲しかった。
「うん、知ってる。でも、俺は…元貴のこと、友達として見れない、
……さっきので、分かったでしょ? 俺は…もっと元貴に触れたい」
滉斗は、元貴の身体を抱き寄せ、耳元で囁いた。
彼の身体が、一瞬強張ったが、すぐに力が抜けるのがわかった。
「……いや、でも…俺男の人と、そういう経験ないし……」
その声は、滉斗にしか聞こえないほどの小ささだった。
その言葉は、拒絶ではなく、迷いと不安からくるものだと感じられる。
そして、元貴の中に微かな好奇心が隠されているのを感じ取った。
「大丈夫だよ、元貴。俺が、気持ち良くしてあげるから。
……元貴は、きっと、こっちの方が向いてると思う」
滉斗の言葉に、元貴の身体がビクリと反応した。
その言葉の真意を、元貴の身体が瞬時に理解したのだ。
顔が真っ赤になり、潤んだ瞳が、恥ずかしそうに下を向く。
「……向いてる、って……何、それ……」
元貴の声は震えているが、どこか誘うような響きを含んでいた。
滉斗は、その声を聞き逃さなかった。
「……俺が、全部教えてあげる」
そう言って、滉斗は元貴の首筋に顔を埋めた。甘いシャンプーの香りが、さらに滉斗の理性を奪う。
そのまま、首筋に吸い付くと、元貴の身体が大きく跳ねた。
「っ……あ、ちょ……若井……」
元貴の息が荒くなる。
普段はひどく神経質な彼が、まさかこんなにもあっさり自分の誘惑に堕ちていくとは。滉斗の胸は、期待と興奮で高鳴っていた。
滉斗はゆっくりと、元貴のTシャツの裾に手を滑り込ませた。
肌に触れる指先が、ゾワリとした快感を元貴に与える。白い肌は、驚くほど滑らかで、熱を帯びていた。
そのままお腹から脇腹へと指を滑らせていくと、元貴の身体がビクリと震え、小さな口から甘い息を漏らした。
「……ひ、ん、や……っ……」
元貴の口から、今まで聞いたことのない、甘い声が漏れた。その声に、滉斗の欲は限界に達しようとしていた。
「元貴……」
滉斗は、元貴の瞳をまっすぐ見つめた。戸惑いと羞恥、逃れられない快感への期待が混じり合う。
「……いい、の……? ホントに……」
元貴の最後の抵抗のような問いかけに、滉斗は迷うことなく頷いた。
「うん。俺は、元貴とがいい。……元貴が、いい」
そう言って、滉斗は元貴の唇にもう一度深く情熱的なキスを落とした。
今度は元貴も微かに唇を開き、滉斗の舌を受け入れた。
その反応に、滉斗の心は歓喜に震えた。
ゆっくりと絡みつく舌の熱い感触。元貴の首筋から顎のライン、耳の裏へと、ゆっくりとキスを落としていく。
その度に元貴の身体がビクリと震える。
元貴の白い肌は、早くも赤く染まり熱を帯びていた。
普段の完璧主義な姿からは想像もできない、無防備で、ひどく色っぽい姿。そのギャップが、滉斗の欲求をさらに掻き立てる。
滉斗は、元貴のTシャツの裾を掴み、ゆっくりと引き上げた。
元貴は、恥ずかしそうに身体を少しだけ浮かせるが、脱ぎやすいように協力してくれる。
薄暗い部屋の照明が、彼の白い肌を浮き上がらせる。細く、しなやかな身体。
バンドマンとして激しいパフォーマンスをすることもあるが、楽器を構えて歌っている時とは全く違う、繊細な美しさがあった。
「……っ、若井……」
元貴の声は既に喘ぎに近かった。
熱い視線が、滉斗の全身を絡めとる。
その視線に煽られ、滉斗は元貴の胸元に顔を埋めた。
「んん……」
小さく呻く声が、滉斗の耳に心地よく響く。
鎖骨のくぼみに舌を這わせると、元貴の肩が跳ね上がり呼吸が乱れた。
そのままゆっくりと胸板を舐め上げる。
白い肌に、自分の舌の跡が残っていくのが見える。
元貴の身体は、滉斗の予想以上に敏感だった。少し触れるだけで震え、甘い声が漏れる。
今まで女性としか経験がないと言っていたが、やはり抱かれる側の方が向いている。その確信が、滉斗の心を熱くした。
滉斗の指が、元貴のベルトに触れる。ガチャリと音がすると、元貴の身体がさらに強張った。
「……元貴、大丈夫?」
心配するように問いかけると、元貴は顔を赤く染めながら、ゆっくりと頷いた。
「……大丈夫…、でも…ちょっと、こわい……」
本音を漏らした元貴の瞳は、不安に揺れている。
その奥には、未知の快楽への好奇心も垣間見えた。
滉斗は、その不安を拭い去るように、元貴の額に優しくキスをした。
「怖くないよ、大丈夫…、元貴のこと、気持ち良くしてあげるから」
優しく囁きながら、滉斗は元貴のジーンズのベルトを外し、ファスナーを下ろした。
彼の薄手のボクサーパンツの上から、膨らみかけた彼自身の熱に触れる。
「っ……!」
元貴が息を大きく吸い込む。
指先から伝わる熱と柔らかい感触に、滉斗の心臓はさらに高鳴る。
下着越しにゆっくりと指を滑らせると、元貴の腰が小さく浮いた。
「んあ……っ、やだ……なんか、変な感じ……」
元貴は、困惑したように声を漏らす。けれど、その身体は、滉斗の手から逃れようとはしなかった。滉斗は、その反応に確信を得る。彼は今、新しい快感への扉を開こうとしているのだ。
滉斗は、元貴のボクサーパンツをゆっくりと引き下ろした。
露わになった元貴の秘部は、すでにじんわりと熱を帯び、僅かに湿っていた。
普段の彼からは想像もできない、淫らな光景。それが、滉斗の理性を完全に吹き飛ばした。
「……きれい、元貴」
思わず口から漏れた言葉は、素直な賞賛だった。元貴は、顔を真っ赤にして、両手で顔を覆い隠した。
「や、やめろって…、若井……見んなっ……」
羞恥に震える声。
けれど、その声は滉斗を拒絶しているわけではなかった。
滉斗は、そんな元貴の純粋な反応に、たまらなく愛おしさを感じる。
滉斗は、その熱を帯びた場所に、そっと唇を寄せた。
「んっ……ひぁ……っ!?」
元貴の身体が、弓なりに反った。
背筋がゾクリと震え、呼吸が止まる。
今まで経験したことのない、直接的な刺激に元貴の脳は混乱した。
滉斗は、ゆっくりと舌を這わせ、その先端を優しく舐め上げた。
「んぅ……っ、や、やめ……」
元貴の制止の言葉は、本当に意味を成さない。
口から漏れるのは、ただただ甘い喘ぎ声ばかり。
元貴は自身の身体が求める快楽に、抗うことができないでいた。
滉斗は、元貴の秘部を丁寧に、慈しむように舌で弄んだ。
優しく吸い上げると、元貴の身体から力が抜け、シーツに沈み込んだ。
「はぁ……っ、ふ、ぅ……」
喘ぎ声が、部屋に響く。元貴の指が、シーツを強く握りしめる。
その様子は、彼がどれほどの快感に囚われているかを物語っていた。
滉斗は、ゆっくりと視線を上げ、元貴の顔を見た。
元貴は瞳を潤ませ、唇を震わせながら、荒い呼吸を繰り返している。
その瞳に、滉斗が映り込んだ瞬間、元貴の顔が、さらに赤く染まった。
「……っ、ん、ひろと……」
今まで「若井」と呼んでいた彼の口から、まるで救いを求めるかのように、初めて「滉斗」と下の名前で呼ばれた。
その瞬間、滉斗の心臓は最高の喜びで満たされた。彼が、自分を受け入れてくれた証拠だろう。
もう、引き返すことはできない。
滉斗は元貴の身体を抱きしめ直し、その耳元で甘く囁いた。
「元貴……もう、我慢しなくていいよ。俺に、全部、預けて」
書いてるこっちがドキドキします
ありがとう🙇🏻♀️*.+゚
コメント
5件
えすきです、
ああ、続きが楽しみどす
先生と呼ばせてください😇😇