コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
19XX年。魔王に襲われ建物がほとんど全て壊され復興へと踏ん張っているとある村があった。アキヅル村と呼ばれている。その近くのホシラク村にはアキヅル村を窮地に追いやった魔王を倒そうと4人の勇者の卵たちがいた。その一人であるハジメはこの日、近くにある武器屋さんで武器を探していた。
「おじさんおじさん!そこの剣が欲しい!いくらだ?」ハジメは店の店主である恰幅の良い髭を生やした男性に言った。
「おう!そうかあそらあ10000円すんだな〜買えっか?おまえさんに」男性はそうにこにこの顔をハジメに見せつけた。
「一万くれえだったら俺だって買えるさ!こう見えたって酒場の息子なんでね」と決め顔を次は男性に見せつける。そうハジメの両親はホシラク村にあるサカジマ酒場という酒場を営んでおりたまにハジメもその酒場の手伝いをしていた。
「酒場を舐めちゃいけねえなははは!」大声でゲラゲラと男性は笑った。
すると、奥から白髪交じりの髪を持ちピンクの服に桜色のエプロンを身に包んだその男性の母親らしき人物が出てきた。
「あら。お客さん?たけちゃん、ちゃんと接客しなさいよ」とその女性は話した。すると女性はそのままカウンターにある椅子に腰を掛けとある雑誌を手に取った。その雑誌に顔を隠しながらも時折こちらをチラチラと見ているのがうかがえる。きっとよほど息子のことが気になるのだろう。
「ほんじゃあ一万出してもらおうか。その剣買うんだろう?」と男性はハジメに言った。
「ああ!俺はこの町でアキヅル村を助けるんだ!その剣でぜってえ魔王を倒してやるんだ!」
「ははあ。随分と気のいいことを言うなあ。お前さん、一人で倒しに行くのか?そらあ無理だぞ?」男性は顎に手をやりながら話す。
「じゃあ無理じゃねえか…」ハジメは二枚の金貨を持ちながらそう呟いた。
「だったらいいやつが居る。アキヅル村に合気道の道場があったんだがそこに通ってた異次元の門下生がいる。そいつは今、海岸で一人さみしく居るらしい。そいつに声をかけてみろ」
「ほんとか!?そんじゃあ早く俺にその剣をくれ!」
「ははは!おおちょうど一万だなそれじゃあ頑張れ!」男性はハジメの肩をやや強めに叩いた。
「また用があれば来るかも知れない!」そう言って武器屋を後にした。