注意※口調違うかも。自分ストーリー。BL要素あり。
やっぱり、綺麗だな
隣に座るイヌピーの横顔を見る。
あの人に、似てる。
あの人が遺してくれた、宝物
何処となくあの人の面影を感じれる。
乾青宗「ココ、どうした?ずっとこっち見て…」
九井一「ん、ああ、なんでもない。」
あの人に、執着してしまっている自分がいることを実感してしまった。
イヌピーまでもが亡くなったら、俺は今度こそ壊れてしまう気がする。
だからこそ、この時間を大切にしたい。
乾青宗「ココ、次はどこに行く?」
九井一「映画とかいいんじゃないか?」
まずい。デートみたいなコースを要求してしまった。
乾青宗「いいな、何を見に行く?」
どんなものを見ればいいのだろう。
俺らだから、恋愛ものは違う気がするし…
九井一「アクション映画とかどうだ?」
乾青宗「よし、行こう」
映画館についた。
イヌピーと映画を見るなんて久しぶりだ。
昔は、あの人と、俺と、イヌピーで…
駄目だ。思い出したら、泣き出してしまいそうだ…
乾青宗「どうした?もう上映始まるぞ」
九井一「ごめん、すぐ行く」
座る。隣同士だ。
昔行ったことはあるはずだし、距離も同じなはずなのに
とても近い。あの人の面影を感じてしまって、今にも泣き出してしまいそうだ。
…俺は、耐えられるだろうか。
乾青宗「お前、泣きすぎじゃないか?」
途中から号泣してしまった。
アクション映画で泣くなんて…始めてだ。
いや、実際は、あの人を思い出していただけで、内容は何も頭に入っていない。
九井一「いや…その、」
乾青宗「大丈夫か?行くぞ。」
早い…
イヌピーって、あの人と同じで、歩くの早いんだな…
乾青宗「お前、なんか今日おかしくないか?」
九井一「そうか?」
嗚呼、わかった。
乾青宗「なんか、いつもより辛そうな顔してる」
九井一「…え、」
頭の中ではわかってる。
俺は、あの人に縛られてイヌピーについていっている。
不純な動機だ。
だから、隣に居ていいのかって、不安になる
あの人が遺してくれた人を、俺が縛っている気がする。
乾青宗「わかった、」
「お前、俺と居ていいのかって思ってるだろ。」
え、え…
なんで、なんで、バレて、
乾青宗「お前の顔、そういう顔してる。」
九井一「なん、なんで、」
乾青宗「俺、お前が隣に居てくれるだけでいいから。」
九井一「…え…?」
俺に、見返りを求めないのか…?
金か?地位か?
イヌピーは、俺に、何を求めるんだ…?
乾青宗「生きろ。俺の隣に居ろ。」
九井一「い、いいのか…?」
「だって俺、イヌピーになにもしてあげられて…」
乾青宗「ココに拒否権は無い。隣に居てくれるだけで充分だ。」
ああ、解った。
俺は、あの人に縛られてるから、イヌピーのことが好きだと思ってた。
でも違う。
俺は、こいつの、こういうところが好きなんだ。
昔からそうだよな。
九井一「隣に…居させてくれ。」
乾青宗「それって…付き合うってことか?」
九井一「待て待て待て、なんでそうなったんだ、?」
乾青宗「ずっと隣に居させろ、なんてプロポーズかよ。」
九井一「じゃあ…イヌピーはいいのか?俺と付き合っても。」
どうせ拒絶されるんだろう。
次にくる言葉を考えるだけで胸が痛い。
傷つきたくない
なぁ、イヌピー
ここで関係終わりなんて言わないでくれよ、?
付き合うのは無理でも、隣に居させてくれよ…
乾青宗「いいけど。」
え、今、なんて、
九井一「今、なんて…?」
乾青宗「だから。付き合って良いって言ってるんだ。」
嘘、じゃないよな、?
現実、なのか?
九井一「…本当か?」
乾青宗「本当だ。」
ああ、涙が止まらない。
昔から、こうだったんだろうな。
自分のせいなのに、あの人の縛りのせいにして…
本当、駄目な男だ。
乾青宗「幸せになろう。」
九井一「…ああ。」
九井一「あの人とお前と、俺の3人で、な…」
end
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