──────_______視点──────
「は、ぁー…ヒュッはぁ…ッ」
食べた。食べたのだ。
───神を。ぜんを殺したあの神を。やった。やったのだッ!!ついに、ついに───ッッ
「ゔッ…ぁ゛ッッああぁ…ッッ!!!」
───あぁ、情けない。仇をうったと言うのに。僕の心は晴れなかった。それどころか何か、心の支えを失ったかのように、足元から崩れていく感覚。こんなことをしたって、ぜんは戻ってこないと言うのに。
すぐ隣を見る。
───原型はとどめていない。それどころか一人分の肉があったかも分からない。しいて、判別できるとするならばその美しい白髪だろう。もう、血で汚れていて、白かも定かではなくなってしまったが。
こうなってしまったら食べられない。いや、魂が既にない。僕がぜんに成り代われたのは魂を食らったからだ。魂はその人の情報が全て詰まっている。能力も、力も、思考も、性格も。その他にもあらゆることが記録されている。それを、使っているだけに過ぎない。だから、ぜんの魂がここにないのならば、僕はもうぜんにはなれない。
ない理由はおそらく…考えたくないが破壊されたのだろう。あぁ、最悪だ。最悪だ。こんな僕みたいなモブが生きて、なぜあんなにも素晴らしい親友が。大好きな親友が死ななければならないのか。
そう、全て。全て神様が悪い。
なぜ、あんなところに人間を設置したのか。
なぜ、助けてくれなかったのか。
なぜ、僕を殺してくれなかったのか。
なんで…ッなんで僕じゃなくてぜんが犠牲になったのか…ッッ!!!
───だから、僕は神となる。
神になって、復讐してやる。僕達の幸せを奪った神を、1人残らず殺してやる。
神を殺すことが出来るのは同じく神くらいだ。なら、僕は大っ嫌いな神でもなんでもやってやる。全員、全員の神をこの手で殺し尽くす。その後、神を食べてしまった僕が死ねば、神は消える。消えるのだ。
───あぁ、知っている。知っているとも。別に、神様だけが悪いわけじゃない。けれど、神様も悪いのだ。そう、運命を定めたのは神なのだから。唯一、全てを知っている神様が、天使様が助けないせいで。僕は、悪魔の手に堕ちた。堕ちてしまったのだ。許せない。許せないよ。
さあ、メテヲ。時空の神メテヲよ。僕に全てを委ねろ。僕こそが、───いや、メテヲこそが。時空の神となる。
そう、決意を固め、先程食べたメテヲへと姿を変える。
「メテヲは神になった。」
視界がやや高い位置になる。髪が伸びた感覚。ふわりと、今にでも浮き上がってしまうのではないか、と思うほど体が軽く感じる。
───しかし、想定外だったのは、脳に突然あらゆる情報が流れ込む。
「ぅく゛ッッ!?」
脳が、情報量で殴られる感覚。しかし、不思議と頭の中はスッキリしている。───脳も、神になったからだろう。この情報を捌きいることができる。あぁ、なんて便利な脳なのだろう。
───この脳をもっとメテヲ達に使ってくれればいいのに。
そんなことを思っていると、脳内で笑い声が聞こえる。
「は、ッ!?」
(───なんで神を乗っ取れると思ったの?)
そう、嘲笑うかのように言ってくる。───ありえない。ありえないありえないありえないッッ!!!食べた時点でそいつは死んでいるのだ。表現を変えるならば、消化済み。消化済みのやつが、メテヲ───ぽれの思考を乗っとるなんてありえない。そうだ。きっと幻聴なのだ。ぜんがいなくなったからぽれの思考が安定してないだけだ。そのはずなのだ。
しかし、それは幻聴では無いようで、思考全体がまるで何かに乗っ取られるかのように侵食してくる。
「なッッ、なんで、ッッ!?」
「馬鹿だなぁ…w神を舐めすぎなんだよw」
既に脳内に響くだけでは飽き足らず、ぽれの口が身勝手にも、メテヲの言葉を喋り出す。メテヲは笑いながら侵食を進める。おかしいおかしいおかしい。だって、だって。勝ち確だったじゃないか。乗っ取られるなんてそんなことありえないはずなのに…!!
そう、焦るぽれを嘲笑うかのように、また、ぽれの口からメテヲは話し始める。
「それが君の罪だよ。モブの分際で傲慢にも神を食し、慢心する。十分な罪だ。気が付かなかったの?」
───モブ。ぽれが?____いや、自分をぽれと言うのすらおこがましいのかもしれない。そうだ。ぜんは特別だったのだ。それを、僕というモブがなり変わっただけ。____神様にはお見通しらしい。そうだ、どこかで。僕も特別になりたいと思っていたのだ。ぜんみたいに。本当ならぜんの仲間になるはずだっためめ村に無謀にも入りたいと思ってしまって。あぁ、憧れ過ぎてしまったみたいだ。
「それに、神様はきちんと君を見ていたよ。君がぜんこぱすに会う前。君は同族を狩りまくっていたんだよ。自身のお腹を満たすために。───その罪を償わせていただけだよ。」
嘘だ、なんていえなかった。ぜんが僕の肉体からいなくなって、僕の記憶がだんだんはっきりと思い出されてしまったのだ。同族を食べていた在りし日の僕を。あぁ、今まで。償いだったのに。僕は、活かせなかったのか。
「───さぁ、罪を自覚したものよ。大人しく体をメテヲに──────」
──────コノ神ハソウトウオヒトヨシラシイ
馬鹿だ。罪人とわかっているのに、それでもなお、僕に選択を与えるというのか。愚かだとしか言いようがない。根が良い奴なのだろう。しかし、それは揚げ足取りだった。後悔はしている。だが、反省はしていない。
そうか。ぜんを失ったのは僕のせいなのか。なら充分償った。もう、そのくらいの罪なら許されるだろう?
だから、僕は肉体に宿る、時空の神の力を使って───
「ちょ、ッッ!?何やっ───」
───メテヲの意思を空間に閉じ込める。
「馬鹿だ。本当に。愚かな神だ。」
そう、僕は───メテヲは神になった。
ここで切ります!
意外だったのでは無いでしょうか?ぜんさんの親友がしっかりと悪人だったのは。我ながら今回は上手いどんでん返しが多かったな、と思います。____この物語いつ終わるんですか?割とそろそろ終わるかな〜ってなんて思ってたらほんとに終わらない…。そろそろテスト1週間前なので投稿できないのに…。あ、ちなみに皆さんと話すことを犠牲にワークは理科と英語を終わらせることが出来ました!!ありがとうございます!!引き続き頑張らせてもらいます!
ちなみに今日は私の誕生日です!正式に15歳になりました!!HappyBirthday to meですね!ありがとうございます(?)!記念イラスト…では無いですが最近上手く描けたメテヲさん貼っときます!
ちょうどiPhoneの壁紙くらいのサイズです!いぇーい!
てことで!おつはる!
コメント
71件
誕生日おめでとう! あぁあぁ、ミスったのそのままにしたから傲慢2人になっちゃってるよw
神…?あ、神か。 師匠ー!!お誕生日おめでとうございまーす!師匠のお話を初めて拝見した時も''多分''今日なんですよー!!(去年の)奇跡!! これからも頑張ってくださーい! はっぴー15さい!
お誕生日おめでとう!!春ちゃって誕生日今日だったんだね … !? てかmtwさん可愛すぎ … ✨️💕いつまでも眺めてられる、拝めて居られる💖👀