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『坂をくだる一行…』
語り手「ふたりのアホにんが
駕籠(かご)を担いで走っている。」
ブラウン「あの…、この乗りものは?
」・ユウキに訊いた
ユウキ「これは、師匠の故郷で、
むかし使われていたものです。意外と
速いんですよ。」・ブラウンに答えた
ブラウン「は…、はぁ…。」
セレン「見ために反して広いね。」・
駕籠の中(2畳くらいある)を見回した
ユウキ「吉(ぷー吉)仕様ですから。
」・セレンに言った
セレン「きち?」・ユウキを見た
ユウキ「ゴニョゴニョ…。」・セレンに
詳細を伝えた
セレン「あぁ、そういうことか。」・
耳打ちされてブラウンを見た
ブラウン「?」・首をかしげた
『ウッカリ砂漠で…』
ブラウン「なんで、こんなところに
来たの?」・駕籠から出て、ユウキを
問い詰めている
ユウキ「名前の通り、ウッカリ入って
しまって。」・ブラウンを見ながら、
自身の頭を触った
ブラウン「ウッカリじゃないよね?
気球は北東の方へ飛んでいったんだよ。
道は北に真っ直ぐだし、西側の砂漠に
入るわけないよね?」・更に問い詰めた
セレン「ブラウン。このウッカリ砂漠は
、それ自体が魔物なんだって。ママが
言ってた。」・その方を見た
ブラウン「・・・・・。」・セレンの
方を向いた
セレン「それでね。近くを通る人を
引き寄せて食べちゃうんだよ。だから、
この砂漠には、たくさんのガイコツが、
うまってるの。」
ブラウン「そういうことか…(考)。」
ユウキ「私も、ヒコカカレ町と、
この国の首都(ウットリ)を
行き来していただけですから、こちらの
方はウトいんです。」・自慢気に言った
ブラウン「あれ?アホにんたちが
居ない…。」・駕籠の方を見た
セレン「まさか、食べられちゃったとか
!?」・おどろいた
ユウキ「・・・・・。」・無視された
「ドパン!!」
語り手「アホにんたちが、砂と共に
舞い上がった。」
ブラウン「!!?」
「ゴゴゴ…!!!」
セレン「わっ、わっ!砂が(困)!?
」・地面がユラユラと揺れだした
ユウキ「流砂ですね。このままだと
飲み込れてしまいます。早く駕籠の
中へ…。」・駕籠に入り、セレンたちに
手を差しのべた
『駕籠の中で…』
「ウィーン。」
語り手「下から飛行機用のハンドルが
現れた。」
ユウキ「つかまっててください!
飛びますよ!」・ハンドルを手前に
引いた
「ドン!!」
語り手「駕籠は、ナナメ45度で
勢いよく飛びだした。」
「ゴーー…!!」
語り手「駕籠は、エンジンも無いのに
空を飛んでいる。」
ブラウン「空を飛べるんだったら、
この人たちは必要なかったよね?」・
イカリ気味で、ユウキに言った
アホにん(A)・(B)「・・・・・。
」・おとなしく座っている
ユウキ「これは、一時的なもので、
そう長くは飛べないんですよ。」・
操縦しながら、ブラウンに答えた
セレン「あの砂漠。本当に魔物だったね
。でも、アホにんを食べなかったのは、
なんでだろ?」・疑問に思った
ユウキ「それは、食べるところが
少なかったからでは?」・セレンに
言った
セレン「なるほど…。」・
ブラウン「しかし、困ったぞ。
こんなことをしていたから、気球を
見失った。どうやって探そう…(考)。
」・ぶつぶつと言った
『首都の近くで…』
語り手「駕籠が、ナナメ45度で地面に
突き刺さっている。」
ユウキ「あぁ、そこの人。気球を
見なかったかな。」・商人に声をかけた
商人「気球?それなら、オヘソの辺りで
見たよ。」・ユウキに答えた
ユウキ「どうも。」・商人に、お礼を
言った
セレン「そく見つかったね(笑顔)。
」・ユウキを見た
ブラウン「あの…。オヘソって?」・
手を挙げて、ユウキたちに質問した
ユウキ「ここから東の場所に
ある一枚岩のことですよ。ボタンの
ように、ヒョコッと出ているのが
特徴ですね。」・ブラウンに答えた
セレン「けっこう、おっきいんだよ。
」・ブラウンに言った
『オヘソで…』
語り手「アホにんたちは、駕籠を
担いで去っていった。」
ブラウン「ここがオヘソ…。」・
一枚岩を見上げた
セレン「気球、見当たらないね。」・
辺りを探した
ユウキ「上から見れば、何か
わかるかもしれません。秘技。
高低差無視!」・ハリセンで、一枚岩を
叩いた
ユウキ「さぁ、岩に向かって
進みましょう。」・ブラウンたちに
言いながら歩き出した
「シュン。」
語り手「ユウキは消えた。」
ブラウン「・・・・・。」・ユウキの
消えたあとを見ている
セレン「ブラウン。こういうのは、
慣れが大事だよ。」・そう言って
歩き出した
「シュン。」
語り手「セレンは消えた。」
ブラウン「どういう仕組みだろう…。
」・考えている
『オヘソの上で…』
ユウキ「ふむ。一軒屋がありましたか。
」・二階建てのリッパな家を見て言った
セレン「あっ!気球もあるよ!」・ 家の
左側を見た
語り手「プロペラ(羽)付きの気球が
置いてある。」
ブラウン「飛行船に近い構造だな…。
」・気球を見ている
ユウキ「こっそり覗いてみましょう。
」・窓の下から顔を出した
黒いドレスの女「石を落としたぁ?」
黒い犬「仕方なかったのじゃ。
いきなり大気が揺れて…(困)。」
語り手「黒いドレスの女と黒い犬が、
部屋の中で会話をしている。」
ユウキ「おや、あの方は。」・セレンの
右隣で言った
セレン「あっ!」・写真を
どこからか出した
ブラウン「?」・左のセレンを見た
セレン「この写真の人と同じだよ。」・
写真をブラウンに見せた
ブラウン「これをどこで?」・写真を
手にとり、セレンに訊いた
セレン「湖で、ひろった。」
ブラウン「はぁ。ひろったんだったら、
すぐ、報告してよ…。」・チカラの
ない声で言った
セレン「ブラウン、ゴメン。」・肩を
落とすブラウンを見ながら謝った