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30xx年、世界は空前絶後の遊園地ブームが起こっていた。ここ数年の技術向上の影響だろう。
流行りがあれば、当然廃れる物もある。古いアトラクションたちはもうほとんど日の目を浴びることはなくなっていた。
「…疲れたな…なんもしてないけど…」
俺はジェットコースター。創業50年の花の里遊園地のアトラクションだ。キャストの不足、運営資金、何より客が来ないという点から数ヶ月一切動かされていない。
「てか、土地はこ〜んなにあるのになんでアトラクションが4つしかないんだ!?ジェットコースター、メリーゴーランド、フリーフォール、ゴーカートって!そろそろ新しいアトラクションを追加してくれないもんかね。…ん?」
「あれは…で、それは…で」
「管理人さんだ。ここ最近よくきてるな。なにかあるのか?」
俺は考えた。アトラクションの追加、新人キャスト研修など候補はいろいろあった。たが、一番有力なのは…。
「売却…か。…とうとう売られちまうのかぁあ…俺達も」
わかっていたが嫌なものは嫌だ。たが俺達は括れば道具だ。悪あがきもできず売られるのを待つしかない。