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(SEITO視点)
「ちょっとセイト借りるわ」
ナオと話している途中で、急にカイリュウが腕を引っ張ってきて、そのまま事務所の外に連れていかれる。
思い当たることはひとつしかない。
……思い出してもうた、、?
「…カイリュウ、どないしたん、」
「いやお前さぁ、どないしたんちゃうやろ」
やばい、なんかめっちゃ怒ってる。
どうしよう。誠心誠意謝れば、許してもらえるんかな。それとも、もう友達でおられへんのかな。不安と恐怖で泣きそうになる。
「や、……ほんま、その、なんて言ったらいいか「お前やっぱりナオヤのこと好きなんやろ?」
「え?」
ナオちゃん?なんで今ナオちゃん?
「昨日さぁ、自分の気持ちわからん言うてたけど、見てたらお前多分ナオヤの事好きやで」
「え…っ、話ってそれ?」
「は?他に何があんねん」
「いや…え、だとしたらさ、なんでそんな怒ってるん…?」
昨日、俺がナオちゃんのこと好きでも応援するって言ってたのに、なんでそんな怒んねん。
こっちはカイリュウの事でドギマギしてどうしようって考えてたのに、なんで覚えてへんねん。
……ん?いや、覚えてなくてええんやんか。は?俺何考えてるん?え?やっぱり俺アホ?
カイリュウの顔を見ると、なぜか少し赤くて、困惑した顔をしていた。
「…あぁもう鬱陶しいやつやな!ナオヤが好きなら好きって素直に俺に言うてくれたらよかったやろ!」
「っ、は?いや、そんな怒らんといてよ、なんでカイリュウが怒んねん」
「もう俺もわけわからんねんっ、お前がなんであんなことしたか…っ、」
ハッとした顔をして、黙るカイリュウ。
「カイリュウ、……もしかして、思い出したん、?」
カイリュウの口振りと表情で、昨日何があったかを思い出したんやなとわかった。
もう逃げられへんし、やっぱり逃げたくない。
ちゃんと向き合わな。そう思って、カイリュウを見ると、少し落ち着いたのか口を開いた。
「……さっき、なんか急に蘇ってきて。なんかわからんけど腹立ってん。…ごめんな、変な感じにしてもうて」
「いや、俺の方こそ……ほんまにごめん。友達なのに、酔ってたとはいえ、キ「もう言わんくてええから!」
目も合わず顔が真っ赤なカイリュウを見たら、なぜか心臓がドキドキして自分でも理解が追いつかなかった。
けど、可愛いと思ってしまったことは、自覚した。してしまった。
でも、
「……昨日の事は無かったことにするから。俺も忘れる。セイトも忘れてくれ。だから、また今まで通り、友達でいてほしい」
カイリュウが放ったのは、そんな言葉だった。
あれ、俺、……何を言ってほしかったんやろ。
俺が望んでた言葉って、?
でも、… これが正解なんよな。
「……うん、忘れるな?ほんまにごめん、俺もカイリュウと友達でおりたい」
“友達”と言い合って、そう言い聞かせて、事務所に戻った。