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⚠️特定の国を賞賛する、政治的な意図は決してございませんのでご了承ください。
⚠️史実とは一切関係ありません
⚠️史実ネタでもございません
⚠️すべて、私の妄想です。
こんばんは
ほんとは月曜日に投稿する予定だったんですけど、別にええか…となったので投稿します。
⚠ATTENTION⚠
・BL
・パラ日帝
・パラオが大人
・なんでも許せる方向け
帛→パラオ
日帝
では、どうぞ⬇
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
日帝side
春風が過ぎていく、そんな日々。
日帝は、いつものように読書をしていた。
家族である日本/にゃぽん/江戸は、皆出かけていて家には日帝一人だけ
そこに、コンコンッ…と引き戸をノックする音が聞こえた。
日『…誰だ…?』
静かな家に、もう一度こつり、と控えめなノックが響いた。
読書に集中していた日帝は眉をひそめ、本を閉じてゆっくり立ち上がる。
日「日本たちなら鍵持ってるしな…宅配か?」
面倒だな…と内心でぼやきつつ、引き戸へ手を伸ばす。
ガラリと戸を開けると……
帛「……こんにちは、日帝さん」
そこには、青年になったパラオが立っていた。
日「……パラオ、か?」
帛「はい。邪魔、でしたか?」
日帝は一瞬だけ返事に詰まった。
少年の頃の面影は確かにある。けれど――
日『……なんだ、この変な感じは』
背が伸び、表情は落ち着き、声も低くなった。
かつて腕の中に抱えて守っていた”小さな影”が、静かに自分を見上げている。
日「……用があるなら入れよ」
帛「失礼します」
パラオは軽く頭を下げ、畳の上へあがった。
その動作だけで分かる。
「守られる側」ではなく、すっかり「一人の男」になっていた。
日帝は急に緊張を覚え、喉がひゅ、と鳴る。
帛「日帝さんが一人だと聞いたので…来ました」
日「…日本たちか……あの野郎、余計なことを」
ぼやきながらも、視線を逸らせない。
パラオは以前よりずっと距離が近く、落ち着いていて――何より、目が真っ直ぐだった。
帛「……あの。突然すぎるかもしれませんが」
日「ん?」
帛「今日、どうしても、伝えたいことがあって来たんです」
パラオは深く息を吸い、姿勢を正した。
日帝は思わず背筋が伸びる。
帛「日帝さん。僕……あなたのことが好きです。ずっと」
日「……は?」
帛「子どもの頃から。ずっと大事にしてくれて、守ってくれて……」
帛「あなたみたいな人になりたいと思って……僕の憧れでした」
帛「でも、大人になった今は……あなたと、生きたいと思うようになりました」
その言葉は、少年の素直さも、大人の覚悟も帯びていた。
そして。
帛「だから……僕と結婚してください」
日「……っっ……!」
頭が真っ白になったのは、この瞬間だ。
膝が崩れ、腰を抜かしたのも当然のことだった。
日『待て、求婚……され……ん???』
気づけば、パラオが心配そうに覗き込んでいた。
帛「日帝さん!大丈夫ですか?あの、そんなに嫌でした……?」
日「嫌とかじゃない!!驚いただけだ!!」
子ども扱いしてきた相手に突然求婚されれば、誰だって腰くらい抜かす。
まだ心臓がうるさい。
だが、パラオの瞳は迷っていなかった。
――ここから、混乱が始まったのだ。
日『なぜ???』
頭の中がハテナマークで埋め尽くされる。
帛「さ……てい……日帝さん!!」
日「ビクッ…」
帛「だ、大丈夫ですか…?」
日「あ……嗚呼…すまない…」
実の息子のように育てていた子に求婚されるとは…全く思ってもいない
日「……」
どうする…?
了承するか…それとも、断るか…。
すると、
帛「…日帝さん」
低い声に呼ばれ、日帝はハッと顔を上げた。
思考がぐるぐる回っていたせいで、しばらく固まっていたらしい。
日「……なんだよ」
帛「そんなに…困らせてしまいましたか?」
目が揺れている。
あの求婚からずっと、パラオの声は落ち着いているのに、どこか不安を滲ませていた。
日「困った、というか……お前、急すぎんだよ」
帛「ですよね。でも……今日じゃないと、言えない理由があったんです」
その言い方が妙に引っかかる。
日「……理由ってなんだよ」
言いながらも、声はほんの少しだけ震えていた。
心の奥がざわざわして落ち着かない。
目の前のパラオを見るたび、胸の奥が妙に締め付けられる。
パラオは一瞬だけ視線を落とし、畳の縁を指先でなぞった。
昔から変わらない癖だ。
考え込むとき、いつもこうやって指を動かしていた。
帛「……逃したくなかったんです。タイミングを」
日「…タイミング?」
帛「僕の気持ち、ずっと隠してたけど……最近、あなたが前より忙しそうで。
呼んでも気づかない日もあって……」
日「……」
それは単純に日帝の疲れのせいだった。
だが、パラオの胸の中では別の意味になっていたらしい。
帛「……”いつか言おう”って伸ばしてたら、きっと一生言えないままだと思って」
パラオは、静かに顔を上げる。
帛「だから今日、あなたが一人の時を選んで……来たんです」
真っ直ぐで、揺るぎがない瞳。
そこにあるのは、少年の頃の無邪気さではなく、
ちゃんと誰かを選び、想う”大人の目”だった。
日帝は思わず目をそらした。
日「……そんな真っ直ぐ言われてもな……心の準備とかあんだろ、こっちにも」
帛「ありますよね、やっぱり」
パラオの声は少し柔らかくなった。
だが、その優しさが逆に日帝の心をざわつかせる。
“息子みたいに思っていた相手に、こんなふうに見られているんだ。”
静かな部屋なのに、妙に息苦しかった。
パラオは膝を立てず、正座のまま姿勢を整えた。
そのまま、日帝に視線を向ける。
帛「……返事は、急がなくていいです。
今日、言いたかったのは……僕の気持ちだけですから」
日「……」
その言葉が胸に重く落ちた。
“返事を迫られない”という優しさ。
“逃げ道を作ってくれる”という思いやり。
だけどそれが逆に、日帝の心を締めつけた。
日「……にしても、だ」
ゆっくりと息を吐く。
日「お前……その……結婚だぞ?分かっているの か…」
帛「はい」
日「軽く言っていいもんじゃないんだぞ…?」
帛「軽くなんて言ってません」
瞬間、パラオの声が少しだけ強くなる。
けれど怒っているわけではない。
揺るぎない覚悟が滲んでいた。
帛「僕は……あなたと生きたいんです」
真正面から言われて、日帝は視線をそらした。
日「……っ……分かったから。 その……今日は一旦、落ち着け……」
帛「……はい」
パラオは素直に頷き、少しだけ息を吐いた。
日帝の緊張を感じ取って、これ以上踏み込まないようにしてくれているのが分かる。
その優しさがまた、心をかき乱した。
沈黙が流れた。
けれど、気まずいというより、
どう言葉を選べばいいのか分からない静けさだった。
帛「……あの。お茶だけでも淹れましょうか?」
日「え?」
何気ない申し出。
けれど、日帝は胸の奥がぎゅっとなる。
帛「落ち着くと思うので。僕も、少し落ち着きたいですし」
パラオは微笑んだ。
大人の、穏やかな笑みだった。
日帝は思わず目を逸らした。
日「……勝手に台所いじるな。そこに座っててくれ」
帛「分かりました」
パラオは素直に座り直した。
その仕草さえ、どこか大人びていて、日帝の心を落ち着かせてくれない。
日『……返事、どうすんだ俺……』
台所へ歩きながら、日帝はそっと胸に手を当てた。
こんなにも心臓がうるさいのは、驚いただけじゃない。
そのことに、自分で気づき始めていた。
――静かな家に、湯を沸かす音が広がっていった。
続く…
✂︎——————キリトリ線—————–✂︎
おかえりなさい〜
いちゃラブロシアメは、今執筆中なのでもう少しお待ちください…!
《リクエストについて》
現在リクエストはお断りしています。今いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
では、閲覧ありがとうございました!
コメント
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無事尊死

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