柔らかな手。
透き通った白い肌。
聞く人を魅了する唯一無二の声と、
色鮮やかな表情。
夕日に照らされた俺は影を作った。
淡く、ぼやけた影。
それはまるで、不安とかで安定してない、
俺の恋心のようだ。
その夜、俺は考えた。
俺が翔太を想う気持ちは、本当の翔太なのか、俺の恋人からきた、俺の理想の翔太なのか。
本当の翔太だとしても、理想の方と考えて翔太を想うことにしよう。
あぁ、苦しい。
翔太の恋人が、俺の胸を締め付けてるんだ。
ずっと そんな気持ちが、
俺の頭の隅で、
離れまいとしがみついているから
不意に涙が頬を伝った。
いっそのこと消してしまいたいな、
翔太が恋してた形跡も、
誰かと深く絡み合って染み込んだ、
首元の赤い痕跡も、
見ない振りをしても、
その現実が見えてしまう。
そこには、
俺の知らない翔太の笑顔があった、、
翔太の過去を知ろうと、手を伸ばす俺に
「はしたない」と窘めてるのは、
「諦め」とか「妥協」で出来た、
やけに大人ぶる未来の俺。
何度も、何度も祈ってみても、
きっと時は戻らない。
こんな醜い今の気持ちなんて、
いっそのこと死んでしまえたら、
消そうと思えば、消してしまえたんだ。
俺が知りたくないと愚図ってた原因も、
翔太の恋人を深く恨み始めて、
俺に染み込んだ羨望も。
何度変わる振りしたって、
見えてしまう現実。
そこには、俺のよく知る本音があった。
翔太の心に開いてしまった穴
そこには恋人が住んでるんでしょ?
その恋人が俺だったらなんて、
何度思っただろう。
あぁ、
そんな気持ちも、
何度も経験すれば慣れるのかなぁ、、
いつか後悔するって、
翔太に恋した瞬間を。
翔太と関わって、
知ってしまった恋人がいるという現実。
他人のままずっと初めから居られたら……
なんて、、
なんで、知ってしまったんだ。
君が恋してる形跡も、
恋人と深く絡み合って、
染み込んだ首元の赤い痕跡も、
それを許すことが僕に出来たなら、
この感情だって、
大人になれる様な気がしたんだ。
この考えは正しいのかなぁ。
きっと正しいのだろう。
それは、正しいのかなぁ。
きっと正しいのだろう。
俺の恋心は、綺麗なまま終わらせよう。
コメント
2件
ぎぃあぁ…悲しすぎるって… 諦めないで…しょっぴー今すぐ別れろ(?)