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ぽん
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#塩レモン
のりもちさん
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👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
リクエストして頂いた『🩷💛で両片思いからの 甘いハッピーエンド』になります!
🔞シーンは殆どなしと言って良いと思われますのでセンシティブには致しません…!
今回は💛sideといった形で、一人称視点で基本は進んでいきますので悪しからず!
作者なりの解釈で書いてしまったのでリクエストして頂いた方のご希望に添えるか心配ですが、よろしければご拝読くださいませ…!
1話に纏めると長くなってしまうので2話に分けさせて頂きますね…!
それではどうぞ!
💛➞仁
🩷➞勇
💛side
佐野勇斗という男は無自覚に人を狂わせる天才だ。
……少なくとも、あいつに片思いをしている俺にとっては。
仁「はぁ……。まじで何なんだよ…」
新曲のダンスレッスンの休憩中、スタジオの壁に背中を預けて水分を口にした。
視線の先では勇斗が他のメンバーとふざけ合って笑っている。
グループの最年長。
いつもみんなの中心にいて、太陽みたいに眩しい笑顔で周囲をパッと明るくする。
面倒くさがりだと自負しているが、裏では真面目な努力家で、このグループのことを一番に考えている。
そんな彼の背中をずっと隣で見ていくうちに、長く一緒に過ごしてきたメンバーとしての信頼は、いつしか一人の男への恋心へと変わっていた。
だけど、勇斗にとってはただの日常のスキンシップなんだろう。
迂闊にも恋に落ちてしまった俺にとっては彼の一挙手一投足が、全部心臓に悪い爆弾のようなものだった。
例えば、さっきのレッスンの合間でのこと。
勇「なぁ仁人ここさぁ、ちょっと振り分かんなくなっちゃったから教えて?」
後ろから不意に声をかけられたかと思えば、勇斗の大きな体が俺の背中にぴったりと重なった。
男らしい体温とふわっと香る勇斗のお気に入りの香水の匂い。
仁「っ…!?ち、近いって! 」
勇「えー? 減るもんじゃないし良くね?」
慌てて突き放そうとしたのに、勇斗は悪戯っぽく笑って、俺の頭を大きな手でよしよしと撫でてきた。
その掌の温かさだけで俺の思考は一瞬でフリーズした。
心臓が煩くて、振りの確認どころではなくなってしまった。
かと思えば、今度はSNS用の動画撮影でのこと。
カメラに向かってファンサービスする流れになり、勇斗が急に俺の肩に腕を回して、顔を至近距離まで近づけてきた。
勇(○○○○)
何かを口パクで伝えようとしてくるが、何と言っているのか分からず、一先ずこくこくと頷いておいた。
カメラに向かってウインクする勇斗の横顔。
その綺麗なフェイスラインと、目と鼻の先にある唇。
仕事用のファンサービスだと頭では分かっているのに、あまりの距離感に、俺はカメラの前だというのに完全に言葉を失って、顔を俯かせて真っ赤に染めることしかできなかった。
撮影が終わった後も、勇斗は俺の赤くなった耳朶を指先でツンツンと突ついてくる。
勇「仁人、顔真っ赤。熱でもあんの? ……それとも、俺のせい?」
仁「んなわけないだろ!あっち行けって!」
心臓が破裂しそうなのを必死に隠して怒鳴ると、勇斗は「ちぇー、冷たいの」と唇を尖らせて離れていった。
……本当に、狡い。狡すぎる。
あんな風に誰にでも等しく距離が近くて、他のメンバーにだって好きだの可愛いだの甘い言葉を吐く。
勇斗にとってはただのメンバー間のノリかもしれない。
だけど俺はその一つ一つの行動に、心臓を雑に掴まれるみたいにドキドキさせられて、次の瞬間にはどうせ俺だけが特別じゃないんだって突き落とされる。
勇斗のちょっとした視線、言葉、指先の感触。
その全てに翻弄されて、頭がおかしくなりそうだった。
(※勇斗は口パクで『今日もお前が世界一可愛い』と言っていました)
それから少しして、更に俺の心を揺るがす出来事が起きた。
次の撮影の打ち合わせを兼ねて、その日はたまたま勇斗の家に泊まりに来ていた。
テレビの画面には勇斗が出演している恋愛ドラマの最新話が映っている。
仁(……来る)
俺はラグを握る手にじわりと汗が滲むのを感じていた。
今日の放送回は事前のあらすじで切ないキスシーンがあるとファンの中で話題になっていたからだ。
平然を装う俺の隣で勇斗は何故か居心地悪そうに、缶ビールを何度も口に運んでいる。
そして画面の中で勇斗が相手の女性の肩を優しく抱き寄せた。
ゆっくりと顔が近づき、静かに唇が重なる。
カメラの角度、照明、勇斗のどこか色っぽい眼差し。
全てが完璧で儚くも美しい、極上のラブシーンだった。
仁「……っ」
胸の奥がドロドロとした嫉妬で焼け付くように痛い。
あの綺麗な唇も、優しい眼差しも、全部演技。
だけど俺がいくら望んでも、現実の勇斗があんな風に俺を求めてくれることなんて絶対にない。
暫くの沈黙の後苦しくて堪らなくなり、俺はすっと立ち上がろうとした。
仁「ちょっと、飲み物追加してくる…」
勇「待って」
ガシッ、と強い力で手首を掴まれた。
振り返ると勇斗が今まで見たこともないような、焦ったような、だけどどこか嫉妬の混じった暗い瞳で俺を見上げていた。
仁「……勇斗? 離せよ」
勇「なんで今、目逸らしたの」
仁「え? 逸らしてない、し…」
勇「嘘つけ。画面で俺がキスした瞬間、まじで嫌そうな顔して立ち上がろうとしたじゃん。……何、そんなに見たくないわけ?」
勇斗の声はいつもより低く、少し怒っているようだった。
見たくないに決まってるだろ…!
好きな人が他の人とキスしてるとこなんて…
そう叫び出したいのを必死に抑え、冷たい声を絞り出した。
仁「……別に。仕事なんだから何とも思ってないよ。ただ、メンバーのそういうシーン見るの、なんか気まずいでしょ」
勇「気まずい、だけ?」
勇斗の手首を握る力が強まる。
勇「……仁人、俺の仕事なんてどうでもいいんだ」
仁「そんなこと言ってない…! 離せって…!」
お互いの本当の気持ちが分からなくて、擦れ違う言葉。
限界だった。
これ以上ここにいたら、自分の醜い本心がバレてしまうような、そんな気がして。
力を込めて勇斗の手を振り払うと、そのまま泊まるために用意された部屋へと逃げ込んで布団に包まった。
残されたリビングで勇斗は自分の掌を見つめ、苦しげに顔を覆っていた。
新曲のリリースカウントダウンを控え、M!LKのスケジュールはかつてないほど過密を極めていた。
連日のテレビ収録や雑誌の取材で、楽屋はいつも賑やかだったが、ここ数日、その空気の中に奇妙な緊張感が漂っていることにメンバー全員が気づき始めていた。
勇「仁人次の新曲のさ…」
仁「あっ、ごめん勇斗。ちょっとメイク直し行ってくる」
勇斗が声をかけた瞬間、目も合わせずに立ち上がり、足早に楽屋を出て行く。
そんな日々が一週間ほど続いた。
勇「……またかよ」
差し伸べた手を力なく下ろす勇斗の顔は日に日に暗くなっていた。
楽屋に戻ってきた俺が、ソファに座る舜太の隣に真っ先に向かうと、勇斗の視線が更に鋭くなる。
舜「仁ちゃん仁ちゃん! この動画めっちゃおもろない!?」
仁「えぇ!?これやばっ!舜太、お前こんなんまじどこで見つけてくんの? 最高なんだけど」
俺がいつものように大口開けて笑うと、遠くの席から「……チッ」と微かな舌打ちの音が聞こえた。
視線だけチラリと向けると、勇斗が苦い顔で俺を睨みつけている。
俺はその視線から逃れるように、舜太とまた笑い合った。
🩷side
勇「チッ……」
ギラギラと肉食獣のように肉薄した視線を向けながら、仁人を見つめる。
俺と話す時はあんなに冷たいし、すぐに逃げるのに、どうして他のメンバーにはそんな風に柔らかく笑いかけるんだ。
そんな勇斗の心の声が、痛いほど楽屋の空気を重くしていく。
柔「勇ちゃん、分かりやすすぎ。顔、めっちゃ怖いことになってるよ」
勇「え? ……あー…いや、別に怒ってねーし」
太「吉田さんに何か変なこと言ったん? 怒らせた?」
勇「言ってねえよ! 話そうとしても逃げられんだよ! 俺だって訳分かんなくて悩んでんだって……!」
勇斗が頭を抱えると2人は顔を見合わせた。
太「……これ、完全に擦れ違ってるよな。ちょっとお膳立てしよか」
柔「そうだね。これ以上、楽屋の空気が重いのは嫌だからね。どうにかして二人きりにさせよう」
チャンスは、午後のフィッティングの時に訪れた。
💛side
太「あ、吉田さん! 先に楽屋戻って、次のスタッフさんからの伝言メモ確認しといてくれん?俺らちょっと別のフィッティング長引きそうだから!」
仁「え? あ、うん。分かった」
太智にそう言われ、俺は一人で先に楽屋へと戻った。
静まり返った楽屋でデスクの上のメモを探す。
しかしそんなメモはどこにも見当たらない。
仁「あれ……? おかしいな……」
その時、背後でカチャリと楽屋の扉が閉まる音がした。
仁「……は、勇斗? なんで、みんなは…?」
振り返るとそこにはいつの間にか戻ってきた勇斗が、冷徹なまでの真剣な瞳で立っていた。
勇「衣装合わせ。みんな、気を利かせて俺らを二人きりにしてくれたってわけ。……仁人、今度は絶対に逃がさないから」
勇斗の声はいつものトーンよりも明らかに低く威圧的だった。
俺は一瞬で体を強張らせ後退ろうとしたが、勇斗がその両脇の壁にバン!と手を突き、完全に退路を塞いだ。
仁「ちょ、勇斗、顔近い……! 離れろって……!」
勇「離れない。……なぁ、なんで俺のこと避けるわけ? 俺、お前に何かした?」
仁「避けてなんか、」
勇「嘘つくなよ! 他の奴らとは楽しそうに話してんのに、俺が近づくとすぐ逃げてくじゃん。俺さ、お前のその姿見ると、めちゃくちゃモヤモヤすんだよ。……それとも何? こないだのドラマのキスシーン、あれが関係してんの?」
仁「っ……!」
図星だった。
心臓が跳ね上がり、言葉を失う。
勇「図星かよ。仕事だって分かってんだろ? 何でそれだけで俺を避けるんだよ。……俺は、お前のこと…こんなに……」
勇斗の言葉に胸の鼓動が速まっていく。
今にも口から心臓が飛び出してしまいそうで、この場から逃げたくて堪らなかった。
でもその先の言葉を期待している自分がいた。
続きを、知りたい。
勇「俺は…メンバーとしてじゃなくて、一人の男として仁人のことが好きなんだよ…!だから拒絶されるのが、まじで死ぬほど辛い…頼むから、嫌うなよ…」
勇斗の一世一代の告白が静かな楽屋に響いた。
俺は完全にフリーズしていた。
真っ白になった頭の中で、勇斗の好きの言葉が何度も反芻する。
仁「ばか勇斗……っ!」
沈黙を破ったのは悲鳴のような俺の声だった。
目から堪えきれなくなった涙がポロポロと溢れ落ちる。
仁「嫌いなわけないだろ……! 逆だっての…!勇斗のあのキスシーン見たら、胸が苦しくておかしくなりそうだったんだよ!勇斗は誰にでも優しいから……近くにいると俺の勘違いだって思い知らされて、怖くて…避けるしか方法が思いつかなくてぇ…」
鼻を啜りながら子供のように泣きじゃくり、胸の内を吐露する俺を見て、勇斗は呆気にとられた後、愛おしさが爆発したようにふっと目元を和げた。
勇「なんだよそれ……俺らまじでバカじゃん。ずっと両想いだったのにな」
涙で濡れた瞳を上げる俺の腰を、勇斗は片手で強引に引き寄せ、もう片方の手で俺の涙を指の腹で優しく拭った。