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俺がその場で手の爪を見ていると洞窟の奥から蒼《あお》いアリが現れた。
「やあ、君が噂の誕生石使いだね」
「あー、まあ、そうだな。なあ、お前ゴールデンサファイアントって知ってるか?」
「私の実の弟の名前を実の兄である私が知らないと思うかい?」
「やっぱりそうか! ん? ということはお前の名前は」
「サファイアントさ!」
「だよなー。というか、種族被ってるんだなー」
「元々一つだった存在が分裂してしまったからね、種族が被るのは当然だよ」
「そっか。そういうことだったのか。で? お前はこれから俺と戦うのか?」
「昔は体がボロボロになるまで戦っていたが、この体に傷がつく度《たび》に弟が悲しい表情を浮かべていたからね、今は非戦闘員さ」
「そうか。分かった。えっと、力は貸してくれるんだよな?」
「君は弟が認めた男のようだからね、弟が君の体内にいる限り私は君のものだよ」
「そっか。じゃあ、これからよろしくな!」
「ああ!!」