第1章〜この世界〜
Enemy aircraft spotted. Heading this way. Within 10 km to the southwest.
(日本軍戦闘機を発見。こちらに向かっている、南西方向10km先)
第二次世界大戦。
この名は誰でも知っているのではないだろうか。
私は高校生、村山桜。こういうのもなんだけど彼氏も好きな人もいない。出会いもない。
今日も今日とて授業を受けています。
先生「今日は太平洋戦争について話していこうと思います。」
戦争なんて私にとって興味無い。ただ、この授業からそう思えなくなった。
先生「太平洋戦争は日本による真珠湾。えー。ハワイです。真珠湾攻撃によって、始まりました。」
先生「そして、この太平洋戦争。神風特別攻撃隊。通称特攻 が使われました。」
生徒「特攻ってなんですか?」
先生「特攻って言うのは、簡単に言えば、人が乗ったまま相手の空母や戦艦に向かって戦闘機で突撃することよ。」
そう。この特攻というものは自爆作戦だったのです。特攻の戦闘機には大量の火薬が積まれており、1度に大ダメージを与える最終兵器なのです。
先生「日本はアメリカ相手にどんどん勝ち進みました。」
生徒「でも負けたんでしょ?なんで負けたの?」
先生「それは。ミッドウェー海戦で日本は大敗しました。ミッドウェー海戦では、空母4隻、航空機約300機を失い、負傷者死亡者も大量でした。」
そのまま授業は進み、今度の社会では
第二次世界大戦体験者による話だった。私は最初全くと言っていいほど無関心だったけど、今は知りたくなった。帰って第二次世界大戦について色々調べた。
1942年 ミッドウェー海戦。
1945年三月末 沖縄戦
1945年8月6日 広島に原爆投下。
1945年8月9日 長崎に原爆投下。
1945年8月14日 ポツダム宣言受諾。
私はふと思った。
なんて戦争なんてするのだろう。しかも無差別になんて……たかが政府、軍隊の戦いに一般市民が巻き込まれないといけないんだろう。戦争なんて無くなればいいのに。そして、日本はなんでミッドウェー海戦で負けた時点で降伏をしないんだろうか。空母4隻も失って、ボロボロなのに降伏しないなんて、被害が広まるだけなのに。
東京大空襲。広島空襲。秋田空襲。広島城、名古屋城、和歌山城などの焼失倒壊。
私は、苛立ちと悲しさが込み上げてきた。
昔の人だって愛すべき人はいて、愛されるべき人もいた。産まれたてこの子や、小さい子、学生ながら兵に送られる。
しかも、特攻隊のほとんどは若い人たちが多かった。
なんで無惨な。昔の日本も世界も狂ってる。
そこから私は、歴史の授業を真面目に聞いて、自分でも自主的に調べた。
とある日。私は親と喧嘩をした。
私「もうこんな家出る!わからず屋!」
母は悲しんでいたが
母「ならさっさと出ていきなよ!誰が養ってると思ってるの!」
私「別に養ってくれなんて頼んでない!」
私は必要なものだけカバンに詰めて家を出た。
しばらく歩くと戦死された方のお墓が並んでいた。私は立ちつくした。ここは一通りが少なく山だ。ずっとぼーとしている。急に意識が薄れてきた。私はその場で横たわった。
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