「…僕にはね『個性がないんだ』」
「……え?」
口を開けて唖然としている轟君に少しの後悔を抱きながらも話続ける。
「…5才の時かなぁ、検査でね、小指の関節がないことを知らされて無個性のことを知らされた」
「無個性…」
「だけど、僕は諦めたくない、個性がなくても僕は無個性のヒーローとしてヒーローを目指してるんだ」
「……」
「先刻はごめんね、秘密とか言って何故か君に隠し事をするのは嫌な感じがしたんだ」
「いや、僕も…」
「ううん、君が謝ることじゃないよ」
side緑谷とか世界とかころころ変わります、まぁ頑張って! by作者
苦笑いを浮かべた緑谷は立ち上がり燈矢に拳を向けた。
「お互い頑張ろう!轟君!」
「うん!」
互いに拳をコツンとぶつけ合い笑みを浮かべた。
「それと苗字じゃなくて名前で呼んで」
「え…う、うん」
「ばいばい!出久!」
「ばっバイバイ!燈矢君!」
女性と共に黒い車に乗ってその場からいなくなってしまった。
「またいつか、出久…」
燈矢は肘をついて車の中で呟いた。
そんなコミックの様な出来事からは特に斗出した事はなく、あったとすれば緑谷が1ヶ月に一回は確実に大怪我をするくらいだった。
それから飛んで7年、緑谷は武道や勉強を前世よりも充実させ 雄英の筆記試験位は簡単に越すくらいの実力を持ち合わせた無個性ということを除けば優秀な人間になっていた、勿論クソナードであることは言うまでもない。
そして今日は前世全てが始まったスタートラインを描き始めた日である。
緑谷は考えていた。武道の心得は持ってはいるが戦闘である限りは武道は遠距離戦闘はとても不利、それをどうするか…
そう、緑谷はこの日のことをすっかり忘れていたのだ。だが、弁解の余地は存在する。
緑谷は昨日1ヶ月くらい前の大怪我の退院で気が抜けておりその日が何日なのかなんて知らなかったのである。
そして前世通り爆轟に虐められ焦げたノートを拾い通学路を歩いた。日常と化したこの事態は緑谷は慣れていてその同じ言動と行動に違和感一つ抱くこともなく通学路を歩き何故かヴィランに会わずに歩いていた。
「どおおおん!!」
轟音と複数の爆発音ここで緑谷はやっと思い出す。そして全速力で現場に向かった。
ヒーローは爆轟を人質に取られ硬直していた、緑谷は反射的に走り出しきょをついて少し外に出ている爆轟の腕を掴んでヘドロヴィランから引き剥がそうとするが退院明けという事情で体は変に脱力しており爆轟の体に張り付いた暗色の緑はどうも剥がれずにもがいている緑谷に腕を上げたヴォランが、細い路地の壁に緑谷を打ち付ける。緑谷はがはっと声を出した。
前世よりオールマイトの到着が遅い…前世は電柱の近くでいた筈だが今いない…幸い僕は舐められてる。このまま僕で時間稼ぎをすれば…
緑谷はまたヴィランに飛びついてまた打ち付けられる、だけど飛びかかって離れない緑谷にヴィランはとうとうキレて「このクソガキィッ!!」と怒鳴って僕を取り込もうとする。
まずいっ!
「スマァシュッ!!」
と力いっぱいの憧れの声が聞こえた。
「!」
後ろを見ると白Tの金髪の男が現れた。
「…お、オールマイト!」
安堵の顔を見せて緑谷は息を吐く。緑谷が引っ張っていた爆轟の腕がそのまま重心に向かって倒れてきて緑谷は爆轟と一緒に地面に背中から倒れた。
「ッ!」
「君!大丈夫かい?!」
「あ………だ…だい…だいジョブでス…」
オールマイトから声を近距離でかけられ緑谷は硬直してしまう。
日光が当たっている明るい場所から住民が騒ぎ出す。
オールマイトの存在はそれだけ大きいものなんだ…そう見ていると
「大丈夫な訳ないだろう!君血だらけだよ!?」
「あぁ大丈夫ですよ、慣れてますから」
ここで倒れてたらまた7年前のことが起きるところだったぁ…
「それよりオールマイト…時間が…」
「!!君それをどこで…」
あれ?おかしいな視界が歪む…
緑谷は倒れた。
「………またか」
起きた時には白い天井が見えていた。だけど呟いた後視界の隅っこにいた見えた者に僕は勢いよく起き上がる。
「オールマイト!!」
「……なんで分かったんだい?」
「なんでって何を…………あ」
見えた姿はトゥルーフォームの姿だった(骸骨みたいな外見の状態)
コメント
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:(っ'ヮ'c):ハワワ 最っ高です!!どうなるんでしょう!!楽しみに待っておきます!! (´,,•﹃ •,,`) ハワァ~♡