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こんちわー*˙︶˙*)ノ”
夏バテ真っ只中のゆうやみ飴です☆
今回はですね!
皆さんの大好きなカプ、アメ日の恋愛小説 を書いて見ました!!
え?私の作る作品だからどうせエッ〇なやつなんだろって?
HAHA☆なぁに勘違いしちゃってんのさ☆
違ぇよ今回は☆
今回は普通に甘々でド健全な恋愛物語ですぅ🫵🫵🫵
わかったな?𝐁𝐚𝐛𝐲💕←は???
この作品に戦争賛美や政治的意図は一切含まれておりません。
それとド健全な恋愛物語とは言ってたんですけど、物語の1部には戦争の表現が含まれてあるのでそこも注意してください!
以上の注意点をわきまえて全力で物語を楽しんでください!
それでは、アメリカと日本が夏を満喫するだけのほのぼのストーリーを、
是非お楽しみください!
あ、最後に一言
サムネ制作中なので明日まで少々お待ちを!!!!!!!
───八月十三日。
照りつける太陽は容赦なくアスファルトを焼き、遠くの景色をゆらゆらと揺らしていた。
空港のロビーには旅行客の笑い声やアナウンスが響いている。
そんな喧騒の中、一人の青年が小さく息を吐いた。
「……よし。」
肩に掛けた旅行鞄を軽く持ち直し、
彼───アメリ力はゆっくりと歩き出す。
今回の滞在も、たった三日間。
アメリカは毎月三日間だけ日本に会いに行く。
だから今回もいつもと同じの、日本旅行。
…..の、はずだった。
「今回は違う。」
胸の奥で何度も繰り返した言葉を、もう一度静かに噛み締める。
「今回こそ、ちゃんと伝えよう。」
長い間胸に秘め続けてきた、この想いを。
日本へ。
彼のことを考えるだけで、自然と口元が緩んでしまう。
礼儀正しくて、穏やかで、少し天然で。
誰にでも優しいのに、自分にはほんの少しだけ甘い人。
毎月たった三日しか会えないその時間が、いつしか何よりも大切になっていた。
だから今回は、逃げない。
そう決めて、ここまではるばる遠くからやって来たのだ。
自動ドアが開く。
むわり、と熱気が全身を包み込む。
「…あっちぃ…笑」
思わず苦笑する。
ニュースで記録的猛暑と聞いてはいたが、日本の夏は想像以上だった。
青く澄み渡る空。
力強くそびえる入道雲。
どこからともなく聞こえてくる蝉時雨。
そのどれもが、 今年も夏が来た と語りかけてくるようだった。
空港駅へ向かい、切符を買う。
ホームへ降りると、ほどなくして電車が滑り込んできた。
ガタン、という音とともに扉が開く。
その扉はいつも通りの見慣れた扉のはずなのに、
どこか───この数日間でしか作れない”転機”を迎え入れるかのような、
そんな輝きを放っていた。
アメリカは窓際の席へ腰を下ろし、ゆっくりと流れていく景色を眺めた。
高層ビルが少しずつ姿を消し、住宅街へ。
住宅街は畑へ。
畑は青々とした田園風景へ。
車窓の向こうには、風に揺れる稲穂と、遠くに霞む山々。
都会の喧騒はいつの間にか遠ざかり、聞こえるのはレールの音だけだった。
「……やっぱり、日本は綺麗だな。」
誰に聞かせるでもなく、小さく呟く。
あと少しで会える。
あと少しで、あの人の笑顔が見られる。
そんな期待に胸を弾ませながら、アメリカを乗せた電車は、夏の田舎町へ向かって静かに走り続けていた。
アメリカは旅行鞄を握り直し、告白の言葉を頭の中で何度も何度も練習する。
けれど、繰り返すたびに心臓が跳ね上がり、まともな文章にならない。
好きだ、付き合ってくれ、アイラブユー……どれもピンとこなかった。
「(…落ち着け…///)」
「(日本のとこに着くまでに決めりゃいいだろ…?)」
そう自分に言い聞かせて、窓の外へ視線を戻す。
田んぼの緑が車窓いつぱいに広がり、その向こうにこんもりとした山が見えた。
空は抜けるように青い。
雲ひとつない夏空だった。
「(…..にしても、今日の日本、何してんだろ。)」
毎月会っているとはいえ、日本のことを知っているようで知らないことが多い気がする 。
普段何をしているのか、どんな趣味があるのか、休日は何をして過ごしているのか。
聞きたいことは山ほどあるのに…いつも顔を見た瞬間に全部吹き飛んでしまう。
「(“お盆”?がどうとか言ってたっけ…..確か。)」
以前ちらりと聞いた記憶があった。
日本は毎年、終戦記念日に合わせて、かつて戦争で亡くなった人達のお墓参りをしているらしい。
それがどんな気持ちで行われているのか、詳しくは聞いたことがない。
けれど──それが彼自身と日本にとって少し気まずいものだということは分かった。
「(…..今年も、やってんのかな。)」
ふと、電車が速度を落とし始めた。
次の駅のアナウンスが流れる。
目的の駅まであと二つ。
アメリカは座席の上でそわそわと足を組み替え、膝の上の鞄の持ち手を意味もなくいじった。
「(…..よし、着いたらまず 会いたかった って素直に言うか。)」
「(変に格好つけんのはナシだ。)」
ふと、アメリカは鞄を少しだけ開けて、中身を覗き込む。
実は今回、日本のためにとっておきのお土産を用意してきたのだ。
それも米国国内でもかなりの高級品。
それは、ベースが桜色で縁が金色の紙袋に包まれた、少し大きめの花束である。
花の種類も彼なりに頑張って日本の好みに合わせてチョイスしたのだ。
もちろん、日本はこういう”派手なもの”を自分から欲しがる性格ではない。
それでも、だからこそ、たまには驚かせてみたかった。
会えるのも、たった三日間しかない。
その三日間のうちに、渡したいものも、見せたいものも、
――そして、伝えたいこともあった。
花束を見下ろして、アメリカは一人で笑う。
「(喜んでくれるかな…日本。)」
「(これ渡したらどんな反応するんだろうなぁ…)」
「(日本ぜーったい喜んでくれそうだよなぁ…///)」
『わぁ!✨これ…私のために買ってきてくれたんですか!?』
『えへへっ///一生大切にしますね!(*ˊ꒳ˋ*)』
「(は〜…日本ってほんっと可愛いよなぁ…///)」
「(想像しただけでも癒される…)」
アメリカはどんどん妄想を膨らましていく。
その度に可愛らしい反応をする日本が次々と思い浮かんできて、口元のニヤけが止まらなかった。
気持ちを切り替えて、 アメリカは拳をぎゅっと握り、覚悟を決めるように一度深呼吸する。
電車が駅に滑り込み、ぷしゅう、と間の抜けた音を立てて扉が開いた。
アメリカが降り立ったのは、無人駅と呼ぶにふさわしい、こぢんまりとした駅だった。
木造のベンチがひとつと、色褪せた時刻表。自動販売機が一台、じいじいと虫のような音を鳴らしている。
改札を抜けると、目の前には一本道がまっすぐ伸びていた。
アスファルトが陽炎で揺れ、道の先には青々とした稲が風に波打っている。
その奥に、こんもりとした木立が見え、そのまた向こうに古い日本家屋の屋根がちらりと覗いていた。
あれが日本の実家だ。
改札を出た瞬間、むわっとした熱気が全身にまとわりつく。額にじわりと汗が滲んだ。
「(…相変わらずあっちーなぁ…)」
「(…でも、もうすぐ…もうすぐで会える。)」
鞄を肩にかけ直し、足を踏み出す。
一歩、また一歩。
見慣れた道を歩くだけで、心臓がどんどん速くなっていく。
蝉の声が耳をつんざくほど大きいのに、それすら遠い。
頭の中は日本のことでいっぱいだった。
やがて、日本家屋の門がはっきりと見えてくる。
古びた木の門扉に風鈴がひとつぶら下がっていて、歩くたびにちりん、ちりんと涼しげな音が鳴る。
玄関の引き戸は開け放たれていて、中から微かに夏みかんの匂いが漂ってきた。
「(…..いる…日本…絶対っ…!)」
それだけで顔がにやけそうになるのを必死にこらえ、拳をぎゅっと握った。
覚悟は決めたはずなのに、いざ目の前にすると足がすくむ。
「よーっし……!」
深呼吸をひとつして、開けっ放しの玄関に向かって声を張り上げる。
「にほーん!!!帰ってきたぜー!!」
アメリカの声が夏の空気を切り裂くように響き渡った。
風鈴がちりんと大きく揺れ、一瞬だけ静寂が訪れる。
しかし、返事がない。
「(もしかして誰もいないのか…?)」
「おーーい!JAPAAAN!!」
「はるばる遠くからアメリカ様がやって来たぞー!!?」
「ほ…ほんとに誰もいねえじゃねぇか…」
「大声出した意味無かったじゃん…恥ずかしいぜ…///」
はぁ、と軽くため息をついたその時、
アメリカは玄関の引き戸の柱に1枚の紙がペタリと貼られてあることに気が付く。
そして紙には、優しいようで律儀な筆記体でこう書かれている。
────────────────────
申し訳ありませんが、今は留守です。
何か用事があるのであれば、直接墓地へお尋ねください!
日本より
────────────────────
と。
書き方からも察しが付く通り、間違いなく日本が書いたものなのだろう。
「日本は今、墓地にいるのか…」
やっと苦労してここまで来たというのに、なんだか努力が水の泡になったような気分になる。
けれど、これもいつも通りの挨拶をしに行くため。
そして、自分自身の想いを伝えに行くため。
そのためならば、こんな苦労も容易いものだ。
アメリカはさっきよりも陽気な足取りで墓地へ向かうのだった。
しばらくして────
「はぁ…はぁ…」
「…つ、疲れた…こんなに汗だくになったの久しぶりだぜ…」
墓地のそばに差しかかると、両脇にひまわりが咲き乱れていた。
黄金色の花弁が風に揺れ、甘い香りがふわりと鼻をくすぐる。
「はぁ…問題はここから、だよな。」
アメリカは額にびっしょりと着いた汗を拭い、わざとサッパリした表情を作って辺りを見回す。
「……あ…!そこにいたのか日本!」
鬱蒼とした灰色の背景に、ポツンと白い人が1人。
それは紛れもなく日本であった。
アメリカはさっきまでの疲れきった表情が一瞬にして満面の笑みへと変わる。
そして、いつものように軽快な足取りで日本のもとへ向かっていった。
その時の彼は、墓地という普通なら気が重くなるような場所だと言うのに、彼の瞳は雲ひとつない美しい蒼天を写し、辺りの雰囲気とは正反対ほど目を輝かせていた。
同時に、彼の瞳孔は日本の姿をじっと捉え、少しも視線を逸らさなかった。
「おーい!にほーん!!」
「会いたかったぜー!!!」
アメリカは騒がしいくらいに大きな声で日本を呼ぶ。
けれど、、、
何かをしながらその場に立ち尽くしていた日本は、何も返答しなかった。
「にほーん!!聞こえてんのかー!?」
アメリカはより一層大きな声で呼びかける。
何やら日本は3つの古びた墓に向かって手を合わせているようだ。
こちらの呼びかけに何も言わず、ただ目をつぶって手を合わせているだけ。
そう──日本は今、墓参りしてる最中なのであった。
けれど、
日本の文化をよく知らなかったアメリカは、 今何が起きているのかさっぱり分からないでいた。
「に…日本…??」
「もしかしてこいつって日本の姿した幽霊なのか!?真っ昼間なのに!?」
すると、日本は一通り物事をやり済ましたかのように、ゆっくりと瞼を開く。
「…もう。私は幽霊なんかじゃないですよ?笑」
日本は困った顔でくすりと笑いかける。
🇺🇸「うわぁッ!?幽霊が喋った”ぁ”ーッ!!」
🇯🇵「えぇっ!?ち、違いますって!?私は正真正銘日本ですよぉ!!」
🇺🇸「なーんてね!ちょっとからかってみただけだぜ☆」
🇯🇵「ん”ー…もう…っ!」
日本はズイズイとアメリカに迫って、軽くこてっと頭にチョップする。
🇺🇸「いてっ(´>∀<`)」
🇯🇵「私は墓参りしてる最中だったんです!」
🇯🇵「大事なことしてる時は返事出来ないに決まってるじゃないですか!!」
日本は怒った表情でぷくーっと頬を膨らませる。
彼になりに必死に作っているおこ顔は、アメリカを困らせるどころか、むしろ可愛さで殺しかけていた。
しかしそんな中、アメリカの心の内にはまだ心残りがあった。
🇺🇸「(は…はかまいり…?)」
それは、”墓参り”という言葉であった。
墓参りというのは、
亡くなった人の墓を訪れ、掃除や供え物をして手を合わせる行為のことである。
故人を偲んで冥福を祈り、日頃の感謝や近況を伝えることで死者との繋がりを確認する、という日本の伝統的な文化なのだ。
対してアメリカでは、
メモリアルデー(戦没者を追悼する日)というのがあるものの、
日本ほど丁寧に死者を扱った習慣は無かったのである。
だからこそ、この時のアメリカは”墓参り”そのものがよく分からなかったのだ。
🇯🇵「というか、あんまり大声出さないでくださいよ!!」
🇯🇵「先祖の方たちに失礼ですよ!?謝ってくださいっ!!」
日本はさっきよりも一段と頬を膨らませておこ顔を作る。
けれど、顔が強ばっている反面、彼の気弱な内面のせいか、目尻に少しだけ涙が込み上げていた。
もう既に十分可愛かったおこ顔が、より一層可愛さを引き立てた。
🇺🇸「そ…そんなに怒らなくても…」
🇺🇸「(てか日本の怒ってる顔可愛すぎんだろ)」
🇺🇸「(って違う!!今はそんなこと関係ないじゃないか!!///)」
🇺🇸「(でも…大声出したくらいでそんなに怒るか…?)」
🇺🇸「(墓地にいるやつらは死んでるのに、、?)」
アメリカはある程度日本での知識がある気でいるものの、
日本での考え方や思想はまだまだ全然知らないのであった。
🇺🇸「あ゙ー…もう、sorrySORRY!!」
🇺🇸「さっきは迷惑なことしちゃってすまん…」
彼はぎこちなそうに頭を搔く。
アメリカが謝ったお陰か、日本は見直したかのように俯いた顔を少しだけ上げる。
🇯🇵「……それで?」
🇺🇸「そ…”それで”って…」
予想外な返事に、アメリカは思わず言葉が詰まってしまう。
🇺🇸「…そ、その…」
🇺🇸「…俺も一緒に”はかまいり”?するから、、」
🇺🇸「許してくれねぇか…?」
🇯🇵「……」
🇺🇸「お願いだ!この通り!頼む!!」
アメリカは必死の思いで頭を下げた。
日本に気を許してもらうにはこれくらいしなければならないからだ。
でもアメリカ自身、ちょっとだけ面倒くさがっている。
🇯🇵「…まぁ、そこまで言うなら、許してあげますよ。」
🇯🇵「丁度私も墓参りし始めるところでしたからね。」
(顔を上げる)
🇺🇸「ほ…ほんとか日本っ!?」
🇯🇵「ただし!!」
🇺🇸「ビクッ」
🇯🇵「次変なことしたら…タダじゃおかないですからね?いいですか?」
🇺🇸「Y…Yes sir!」
🇯🇵「いい返事ですね!」
🇯🇵「それじゃあこっちに来てください。」
🇯🇵「今から一緒にお供え物しましょう^^」
🇺🇸「お…おう!」
🇺🇸「(あぁ…やべぇ…何で俺あんなこと言っちゃったんだよっ!!)」
🇺🇸「(俺の馬鹿野郎!!!)」
彼はただでさえ”墓参り”という文化を知らないというのに、
ついさっき自分が言ってしまった発言のせいで、日本と共にお供えすることになってしまったのだ。
その上、また間違えて失礼なことをしてしまえば日本に何されるか分かったものじゃない。
アメリカ、絶体絶命のピンチである。
🇯🇵「それじゃあ始めに、きっとアメリカさん自身もあまりやり方をご存じないでしょうから、」
🇯🇵「一旦軽い説明だけしておきますね。」
🇺🇸「(た、助かったぁ…) 」
🇯🇵「まず最初に、入るときはお墓に向かってお辞儀します。」
🇯🇵「深々とぉ…亡くなられた方たちに失礼のないように…」
彼は慣れた様子で墓に向かって頭を下げた。
アメリカもそれに合わせて深~くお辞儀した。
🇯🇵「いいですね^^」
🇯🇵「私のお父さんもきっと喜んでおられます!」
その瞬間、アメリカの脳内が凍り付く。
日本の、
お父さん。
まさかとは思った矢先、
目の前のお墓に刻まれた名を見た瞬間───
呼吸が止まった。
『大日本帝国』
「…………え」
蝉の声が、遠ざかった。
一瞬だけ。
本当に、一瞬だけだった。
途端にアメリカの瞳の中の青空は消え、
まるで走馬灯のように嫌な記憶が彼自身の頭をよぎった。
辺り一面に立ちこもる黒煙。
耳を劈くような爆音。
数えきれないほどの空母が沈んでいく海。
どこもかしこも燃え広がって、消えることを知らない炎。
怒号のように激しく音を立てていた波。
そして───遠い昔に対峙した、男の姿。
「……アメリカさん?」
日本の声で、現実へ引き戻された。
目の前には墓石がある。
いつもと変わらない夏空がある。
いつも通り蝉が鳴いている。
そして、その墓前に立つ日本がいる。
「どうかしましたか、?」
日本は怪訝そうな表情で様子を伺う。
🇺🇸「あぁ…なんでもない!」
🇺🇸「日本のお父さんって聞いて、、色々思い出しただけさ。」
日本は今更思い出したかのように、一瞬だけ目を丸くさせる。
🇯🇵「あ…そ、そうでしたよね!」
🇯🇵「ごめんなさい…せっかくの再開なのに、雰囲気悪くさせちゃって…」
🇺🇸「…い、いやぁ大丈夫だぜJapan!」
🇺🇸「まぁどうせ昔のことだし全然気にしてないぜ!」
🇯🇵「…!!」
日本の頭の中で、その言葉が重々しく響き渡る。
🇯🇵「そ…そうですよね、所詮昔のこと、ですし…」
日本は無理やり作り笑顔で内心の言葉を隠し通す。
けれど、無理やり作ったせいか、アメリカの目からは日本の口元が引きつった笑顔のようにしか見えなかった。
🇺🇸「…ごめん、俺また変なこと言っちゃったよな…?」
🇯🇵「……い、いやぁ…全っ然そんなことないですからね!」
🇯🇵「私もアメリカさんと同じ思いですし、、、」
日本は何かを言いかけたが、結局黙り込んでしまう。
数秒間、気まずい沈黙が流れる。
知っている。
もちろん知っている。
日本の父親が誰だったのかも。
その父親と自分が、かつてどんな関係だったのかも。
けれど――
墓石に刻まれた名前として見るのは、まるで違った。
🇯🇵「と、とりあえずお花添えましょうよ!」
🇯🇵「アメリカさんはお花持ってきてますよね?」
🇺🇸「………ああ。」
アメリカの声が、思ったより低くなる。
日本は気を紛らわすように墓前へ花を供えた。
白と黄色を基調とした、控えめな菊の花。
そこでアメリカは、自分が持っていたものに気付いた。
真っ赤な薔薇。
本当は、日本へ渡すはずだった。
けれど日本は、その花束へ目を向けた。
🇯🇵「……そのお花は?」
🇺🇸「あ…、えっと、これはその……」
言葉に詰まる。
今なら「君への土産だ」と言えばよかった。
ただ、それだけでよかった。
けれど、墓石に刻まれた名前を見た直後だった。
頭の中に、昔の光景がまだ残っている。
日本の父親。
その墓。
その隣に立つ、日本。
そして自分。
何もかもが、ひどく場違いに思えた。
🇺🇸「……これも、供えようかなって」
口から出たのは、そんな言葉だった。
🇯🇵「え?」
日本の表情が変わった。
ほんの少しだけ。
🇯🇵「薔薇を、ですか?」
🇺🇸「……ダメか?」
🇯🇵「…………」
日本は花束を見る。
それから墓を見る。
そして、アメリカを見る。
🇯🇵「……アメリカさん。」
いつもと変わらない穏やかな声だった。
けれどアメリカには分かった。
――怒っている。
🇯🇵「お気持ちはありがたいです。」
🇯🇵「ですが、父上のお墓ですから。せめて、もう少し考えていただきたかったです」
🇺🇸「……」
🇯🇵「ここは、誰かを驚かせたり、華やかに飾ったりする場所ではありません」
日本にとっては、精一杯厳しく言ったつもりだった。
しかし、その言葉はアメリカの胸へ予想以上に深く刺さった。
違う。
そうじゃない。
これは最初から、墓に供えるために買ったものじゃない。
日本に渡したかった。
日本が喜ぶと思ったから。
ただ、それだけだった。
🇺🇸「……Sorry」
けれど、説明できなかった。
今ここで、
「君へのプレゼントだった」
なんて言えば。
父親の墓前で花を渡そうとしていたみたいで、それはそれでおかしい気がした。
だからアメリカは、いつものように笑おうとした。
🇺🇸「知らなかったんだ。日本の墓参りのこと、まだよく分かってなくてさ」
🇯🇵「……そうですか」
日本も、それ以上は責めなかった。
けれど、いつものような笑顔は戻らなかった。
アメリカは薔薇を持ったまま、墓前へしゃがむ。
日本に教えられながら線香を供え、ぎこちなく手を合わせた。
二人の間に、沈黙が落ちる。
さっきまであれほど待ち遠しかった再会だったのに。
たった数分で、何を話せばいいのか分からなくなってしまった。
蝉だけが、うるさいほど鳴いている。
アメリカは目を閉じる。
🇺🇸「――ごめん。 」
誰に向けた言葉なのか、自分でも分からなかった。
昔の敵へなのか。
隣にいる日本へなのか。
それとも、せっかくの再会を台無しにしてしまった自分自身へなのか。
ただ、その場の空気が真夏の気温とは正反対に、
凍てついたままでいた。
次回へ続く………
コメント
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え、ガチモンの小説家の方でしょうか?信じられないくらいにどっぷりに浸かってしまいました😭✨タブレット持ってるのに1冊の本を読んでるみたいでしたよホントに!アメリカさんの心の表現、そしてアメリカさんの見聞物の表現全てが幻想的ですごく分かりやすくて、日本語をこんなに綺麗に操れる人ゆうやみ様に以外にいる訳ないと思います!日本さんとアメリカさんこの後どうなっちゃうの~…!続きが気になり過ぎで朝寝れません
凄いっすね!!
夜更かししててよかった() 美味しい。マジで美味しい なんて言えばいいのかわからない。 素晴らしすぎて語彙力が遠い空へと飛びだった… 夏の表現とか完璧だし、 ワクワクしてたアメさんの変わり具合が 見ててズキズキ胸に刺さって離れない🥹 アメ日不足だったから 真夜中に栄養補給できたので寝ます(?) しかも、え?…バラ…?なんで…? って思ってたら、しっかり日本くんが指摘してた…↓
1,939
#カンヒュ
かかしさん
205
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