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#デジタルイラスト
汚染
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あめ猫@サボり魔
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ありきたりな雑炊
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コメント
2件
本当にありがとうございます!!!!!!!!嬉しすぎて爆発しそうです!!!💥1xの本音とかの設定がとにかく良くて尊いです.....( ´ཫ` )
黒緑の炎が、SFOTHの空を覆っていた。
毒に侵された雲が渦を巻き、七つの剣が眠る祭壇は、もはや神聖な場所とは呼べなかった。
「消えろッ!!」
シェドレツキーが叫ぶ。
「俺の世界から……消え失せろ、1x1x1x1!!」
ネクロブロキコンが開かれる。
黒い文字が空中へ踊り、無数の術式が展開された。
空間そのものが歪み、鋭いコードの刃が一斉に放たれる。
ズバァァァン!!
しかし。
「ハハハッ!」
1xは笑っていた。
「遅いんだよ!」
ヴェノムシャンクが閃く。
一振り。
それだけで術式ごと空間が切り裂かれた。
毒が波紋のように広がる。
足元のブロックは黒く腐り、崩れ落ちていく。
実体を得た1xは、もう誰にも止められない。
黒緑の炎が吹き荒れる。
赤い瞳が、まっすぐシェドレツキーを見据えていた。
ガキィン!!
剣と剣がぶつかる。
火花が散る。
もう一度。
ガンッ!!
激しい衝撃が二人を弾き飛ばす。
「……何が完璧だ。」
1xが低く笑う。
ゆっくり歩く。
一歩。
また一歩。
「笑わせるな。」
気づけば、二人の距離はほとんどなかった。
「お前。」
赤い瞳が揺れる。
「俺を拒絶するたびに。」
「どんどん汚れていくじゃねぇか。」
シェドレツキーは歯を食いしばる。
「ネクロブロキコンに飲まれて。」
「仲間を傷つけて。」
「自分まで壊して。」
1xは叫ぶ。
「今のお前のどこが完璧なんだよ!!」
「黙れッ!!」
シェドレツキーも叫び返す。
「全部!」
「全部お前のせいだ!!」
「お前さえ!」
「お前さえいなければ俺は!!」
その瞬間。
1xが吠えた。
「俺はお前だッ!!」
雷鳴のような声だった。
世界中へ響くほどの。
「俺は!」
胸を叩く。
「お前が捨てた欲望だ!」
「本音だ!」
「弱さだ!」
「寂しさだ!」
「俺を否定するってことは!」
涙を流しながら笑う。
「お前自身を否定してるのと同じなんだよ!!」
ヴェノムシャンクが振り抜かれる。
ガキィィィン!!
シェドレツキーの剣が宙へ舞う。
谷底へ落ちていく。
カラン、と小さな音を残して消えた。
勝負は終わった。
1xはゆっくり刃を突きつける。
シェドレツキーの胸元。
あと数センチ。
刺せば終わる。
毒はコードを腐らせ。
永遠に自分だけの存在へ変えてしまう。
(これで。)
1xは目を閉じる。
(ずっと一緒にいられる。)
その時だった。
シェドレツキーの顔が見えた。
恐怖。
怯え。
震え。
昔、自分を見て笑ってくれた顔ではない。
「……。」
1xの手が止まる。
「なんで。」
小さく呟く。
「そんな顔するんだよ。」
憎まれてもいい。
怒られてもいい。
でも。
怯えられることだけは。
耐えられなかった。
その一瞬。
世界が静まり返る。
そして。
低い声が空から降ってきた。
「――世俗の因果をここに断ち切り。」
「憎悪の魂を黎明へと縛らん。」
巨大な魔法陣が足元へ現れる。
黒い光。
古代文字。
無数の鎖。
「なっ!?」
1xが振り返る。
岩陰から一人の男が現れた。
2x2。
その手には。
ネクロブロキコン。
「2x2!!」
シェドレツキーが叫ぶ。
「何をする気だ!」
2x2は感情のない目で二人を見る。
「君にはもう止められない。」
静かな声だった。
「この存在は世界を壊す。」
本を閉じる。
「だから封印する。」
「時間の黎明。」
「存在しない過去。」
「誰にも届かない檻へ。」
鎖が飛ぶ。
バチチチチチッ!!
「ぐあああぁぁぁ!!」
1xの身体へ巻き付く。
「離せ!」
炎が爆ぜる。
ヴェノムシャンクが暴れる。
それでも鎖は切れない。
下半身から少しずつ。
次元の裂け目へ飲まれていく。
「嫌だ!」
1xが叫ぶ。
「離せ!」
「離せぇぇぇ!!」
必死にもがく。
叫ぶ。
暴れる。
でも。
封印は止まらない。
「シェドレツキー!!」
赤い瞳から涙が溢れる。
「また!」
震える声。
「一人にしないでくれ!!」
「お前が嫌いだ!」
「大嫌いだ!」
涙が止まらない。
「でも!」
「一人は嫌なんだ!!」
「シェドレツキー!!」
その叫びが。
シェドレツキーの胸を貫いた。
ネクロブロキコンの黒い霧が。
一瞬だけ晴れる。
「……。」
思い出す。
神殿で笑っていた日。
チキンを取り合った日。
頬を触って照れられた日。
手を握って歩いた日。
全部。
自分は忘れていた。
「1xッ!!」
走る。
迷わず。
裂け目へ飛び込む。
手を伸ばす。
届け。
届け。
届け。
ガシッ。
「……え。」
1xが息を呑む。
手が。
握られていた。
しっかりと。
力強く。
昔と同じように。
いや。
あの日より強く。
「すまない……。」
シェドレツキーは泣いていた。
「俺が悪かった。」
涙が止まらない。
「俺が。」
「全部間違ってた。」
握る力が強くなる。
「もう捨てない!」
「一緒に行く!」
「一人になんかさせない!!」
1xは黙って見つめる。
そして。
小さく笑った。
「……バカ。」
優しい笑顔だった。
「お前。」
泣きながら笑う。
「ここへ来たら。」
「誰が世界を守るんだ。」
「そんなの!」
シェドレツキーは叫ぶ。
「世界なんかどうでもいい!!」
「俺は。」
1xが首を振る。
「どうでもよくない。」
静かな声。
「俺。」
照れくさそうに笑う。
「本当は。」
目を閉じる。
「お前が作った世界が好きだった。」
涙がこぼれる。
「みんながお前を褒める姿も。」
「悔しかったけど。」
笑う。
「好きだった。」
シェドレツキーは首を振る。
「やめろ。」
「離すな。」
「頼む。」
「離すな!!」
1xは最後に手を強く握り返した。
「じゃあな。」
悪戯っぽく笑う。
「次会ったら。」
いつもの調子で。
「絶対殺してやる。」
それは。
最後まで素直になれなかった彼なりの。
精一杯の別れだった。
「1x!!」
シェドレツキーが叫ぶ。
しかし。
1xは。
自分から。
ゆっくりと。
指をほどいた。
「1xーーーーーーッ!!」
轟音が響く。
次元の裂け目が閉じる。
眩い光。
黒緑の炎。
そして。
静寂。
そこにはもう。
誰もいなかった。
風だけが吹いている。
シェドレツキーはその場に膝をついた。
震える両手を見つめる。
そこにはまだ。
1xの温もりだけが残っていた。
温かくて。
少し熱くて。
泣きたくなるほど懐かしい温もりだった。
その日。
世界は救われた。
だが。
シェドレツキーは知っていた。
自分が本当に失ったものは。
世界中の誰にも。
もう二度と取り戻せないのだと。