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ノゾミが陸上部の大会で優勝してから数日が経過した。
「ノゾミちゃん、行ったよっ! 前!!」
「任せてっ! ミオちゃん!」
外野前に落ちようかという打球に、ノゾミが反応する。
彼女は素早く反応し、ボールをキャッチした。
「流石だぜ……」
龍之介が思わず呟く。
ノゾミはその瞬足を活かし、外野手として見事な守備範囲を見せていた。
元々、足が速いということは分かっていたが、実際に目の当たりにすると感動すら覚える程だ。
「でもさ、ただ速いってだけじゃあそこまで動けないよね?」
「よく理解しているな、アイリ。その通りだ。外野の守備は、打球の落下地点を予測して瞬時に体を動かさなきゃいけないからな」
「やっぱりそうだよね。ノゾミちゃん、凄いなぁ……」
アイリはそう呟きながら、ノゾミの広い守備範囲に見惚れている。
龍之介からしてみれば、ショートとしてのアイリの守備範囲も十分に広いと思うのだが。
「あっ……! ノゾミちゃん、行き過ぎっ!!」
「え? ああっ!?」
ノゾミが落下地点の予測を誤り、失策する。
ボールは外野後方へと転がっていった。
「あちゃー……。惜しかったね」
「だな……。思い切りの良さから来る守備範囲は凄まじいが、精度はまだまだ伸びしろが残っているみたいだ」
そう分析する龍之介。
このあたりは、野球経験が不足しているので一朝一夕ではいかないだろう。
ミオとノゾミが練習を一時的に切り上げ、龍之介やアイリと合流する。
「じゃ、ロボ1号。恒例のやつだ。俺たちの成長を言葉で表現してくれ。そして、現状の能力もな」
『ピピッ。承知しました。スキャンを始めます……』
龍之介から指示を受けたロボ1号が、4人の体をスキャンしていく。
そして、その結果を発表した。
『龍之介の最高球速が上がった』
『龍之介の持久力が上がった』
『龍之介の変化球が上がった』
『龍之介の走塁力が上がった』
『龍之介の守備力が上がった』
『ミオのミートが上がった』
『アイリの守備力が上がった』
「ミオもアイリも、しっかりと成長しているな。そして、ノゾミという期待の新戦力も入った。ふふ……」
龍之介は、ロボ1号の言葉に満足げに頷く。
そして、続けて報告された現状の能力を脳内の情報と合わせ、整理していく。
ロボの報告を元に整理しているだけで、最終的にはあくまで龍之介が認識しているデータ表である。
<個人データ>
龍之介
右投げ左打ち
ポジション:投手
最高球速125km 制球力E 持久力D 変化球E
ミートE パワーC 走塁力D 送球力G 守備力D
【煩悩の力】チームメイトに女子選手がいると能力アップ
【積極恋愛】恋愛に積極的になる
【夜の帝王】前*やセ**スの才能がある
【愛情クロストレーニング・ミオ】全*で愛*されながら筋トレをするとパワーアップ
【愛情クロストレーニング・アイリ】全*で愛*されながら乱取りをするとパワーアップ
【愛情クロストレーニング・ノゾミ】全*でお互いに足をマッサージし合うとパワーアップ
ミオ
右投げ右打ち
ポジション:一塁手
本職:ウェイトリフティング部
ミートC パワーB 走塁力D 送球力C 守備力F
【忠誠の力】チームメイトに龍之介がいると能力アップ
【積極打法】積極的にスイングする
【愛情クロストレーニング・龍之介】全*で愛*されながら筋トレをするとパワーアップ
アイリ
右投げ左打ち
ポジション:遊撃手
本職:合気道部
ミートG パワーE 走塁力B 送球力C 守備力B
【友愛の力】チームメイトに龍之介がいると能力アップ
【積極守備】積極的な守備を行う
【愛情クロストレーニング・龍之介】全*で愛*されながら乱取りをするとパワーアップ
ノゾミ
右投げ左打ち
ポジション:中堅手
本職:陸上部
ミートE パワーF 走塁力A 送球力D 守備力D
【感謝の力】チームメイトに龍之介がいると能力アップ
【積極走塁】積極的な走塁を行う
【愛情クロストレーニング・龍之介】全*でお互いに足をマッサージし合うとパワーアップ
<ロボデータ>
ロボ0号 ミートF パワーF 走塁力G 送球力G 守備力G
ロボ1号 ミートF パワーG 走塁力F 送球力G 守備力G
ロボ2号 ミートF パワーG 走塁力G 送球力F 守備力G
ロボ3号 ミートF パワーG 走塁力G 送球力G 守備力F
ロボ4号 ミートG パワーF 走塁力F 送球力G 守備力G
ロボ5号 ミートG パワーF 走塁力G 送球力F 守備力G
ロボ6号 ミートG パワーF 走塁力G 送球力G 守備力F
ロボ7号 ミートG パワーG 走塁力F 送球力F 守備力G
ロボ8号 ミートG パワーG 走塁力F 送球力G 守備力F
ロボ9号 ミートG パワーG 走塁力G 送球力F 守備力F
<ベストオーダー>
1番中・ノゾミ・EFADD*
2番遊・アイリ・GEBCB*
3番投・龍之介・ECDGD*
4番一・ミ オ・CBDCF
5番左・ロボ0・FFGGG
6番二・ロボ4・GFFGG
7番三・ロボ5・GFGFG
8番捕・ロボ9・GGGFF
9番右・ロボ1・FGFGG
*は左打者
投手・龍之介
最高球速125km 制球力E 持久力D 変化球E
ベンチ
ロボ2、ロボ3、ロボ6、ロボ7、ロボ8
チーム全体評価
打撃F 走塁E 守備F 投手E 控え選手G 総合力F
「みんなのおかげで、素晴らしいチームに仕上がりつつあると思う。ありがとう」
「えへへっ……。どういたしましてです! 龍様!!」
「ボクも役に立てそうなら嬉しいよ」
「新参ですが、わたしも頑張りますね!」
龍之介の言葉に、少女たちは三者三様の反応を示す。
彼女たちは、皆生き生きとしていた。
「秋大会も近づいてきているし、このメンバーで1回戦に臨む可能性は高い。明日は、それぞれのポジションや打順における役割の理解を深めていこうか」
龍之介の言葉に、皆が頷く。
こうして、桃色青春高校野球部は新たな一歩を踏み出したのだった。