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カイラ「お前らの相手は僕だ」
サダベル「残念だ、優等生。君を殺さなくてはならないなんて」
サダベル「ブレアスライム、この街を飲み込め」
きゃあああ!!!おいなんだあれええ!!
池袋の市民たちが一斉にその巨体を見上げる
巨大な青い溶岩のスライムが姿を現した
その大きさは池袋の高層ビルをも凌駕する巨体だった
じゅうっとスライムの周辺の建物が溶け始めた
ティード「サダベル!もう人間はありったけ攫った!もう好きにしてよい!
じゃ、逃げるか…」
アレン「逃がさない!」
アレン「エスケープ!」
ティードはアレンに捕まり、どこかへ転移してしまった
カイラ「くそ!アレン!」
カイラの呼び声もむなしく、アレンはティードと共に消えてしまった
サダベル「ブレアスライム、”墓場”だ」
墓場とはブレアスライムの流れる溶岩で全てを無に還す必殺技
池袋だけじゃなく、関東全域がブレアスライムの溶岩に飲まれ、全てが更地に還る
本来ブレアスライムは、一般人が従えても関東全域ほども被害が及ぶことはない
だが、サダベルは世界最強の魔法使いで魔力の量も世界一だ、そんな奴がブレアスライムと契約し、その力を使うと、その効果は10倍にも及ぶ
サダベルは両手を天に掲げ、両手からトクトクとスライムが放出した
みるみる内に巨大な溶岩の玉が作られていく
カイラ「これが…世界一の魔法使いの魔力か…」
どうすんだ、あと2秒もしないうちに墓場の発射準備は完了する、もう人間どもを避難させることはできない
カイラ「無理か、諦めよう」カイラはしかめっ面でそう言った
すまない、関東の人間たち、とカイラは心の中で謝罪した
カイラ「まぁ思ってないけどな、結界魔法」
カイラは周囲にバリアを張った
結界魔法はバリアを張る範囲によってその効力が違う
サダベルはでたらめな魔力で、国内最高戦力のカイラでさえ、周囲2Mにバリアを張るのが限界なのだ
サダベル「その結界で果たして防げるかな?さぁ放て!」
その瞬間、東京を含めて関東地方が青い溶岩に包まれ、みるみる内にその範囲の建物、民家、ビルが焼け焦げ、溶けてゆく
真夜中の都心に人々の叫び声が響き渡る
カイラ「何とか防げたか」
カイラの前には見渡す限り一面の更地、トクトクと溶岩がブレアスライムに収縮していく
サダベル「エスケープ」
カイラ「!?」
サダベルはカイラの背後に転移し、ガシッとカイラにしがみついた
カイラ「貴様ァ!」
サダベルとカイラはどこかに転移した
AM1時 岡山県 岡山駅前
桃太郎像の前で人々が新年の祝福していると、
奴らが現れた
サダベル「そぉら!」
岡山駅前広場に転移したサダベルは掴んでいたカイラを放り投げた
カイラ「んぐ!」
カイラはバスターミナルに吹っ飛ばされ、バスにめりこんだ
カイラ「クソが、やってくれたな、時代遅れのじじいが」
カイラは攻撃され続けて、さすがにキレていた
カイラ「あんたの首を持ってクライス王のとこ行かないと僕の隊長としての立場ないんだよ、おまえここで自殺してくれてもいいんだぞ?」
カイラ「手間かけさせやがって、刺し殺してやる」
カイラはサダベルに向かって走りこんだ
カイラ「そらぁ!」
剣を振り、サダベルの腹を切り上げた
サダベル「まだまだぁ!」
サダベルは笑顔でカイラの首を掴み、ビルの脱毛サロンの電光掲示板へと突っ込んだ
カイラ「うおおお!」
カイラはサダベルの腕をへし折り、サダベルは悲鳴をあげた
カイラ「痛いか?貴様に焼かれた者たちはもっと痛かっただろうなぁ!」
グサッグサッと倒れたサダベルに何度も剣を突き刺した
サダベル「痛いだろうがぁ!」
バリン!と剣を折り、カイラを後方に吹っ飛ばした
カイラ「僕の剣が…」
はぁと大きなため息をつき、落ち込むカイラ
市民たちはカイラ達を見上げて、スマホで動画を構え始めた
サダベル「人間とはうっとうしいやつらだ」
サダベル「ブレア」
サダベルは地上の人間たちに火炎魔法を放ち、爆発を起こした
カイラ「同感だね」
サダベル「お前は、私のフルパワーを出さなければ勝てなさそうだ」
カイラは正直ぞっとした、まだ先があるのか、と
サダベル「アーマード・ブレア」
サダベルの身体に青い溶岩の鎧を纏った
その力はもはや地球をも破壊してしまうかもしれない
メラメラと熱気を漂わせるサダベルに、カイラは驚きを見せた
カイラ「これ、勝てるかなぁ」
うーんと、腕を組んで考えたあと
カイラ「まぁやるだけやってみるか」
AM1時 沖縄 那覇空港
東京が更地に還る頃、アレンはティードを那覇空港先の海へ転移した
アレン「動くな!オオカミ!」
ティード「ぐおおおおああ!」
バシャバシャと海面で暴れるティードを必死につかむアレン
ティード「掴んだぁ!」
ティードはアレンの腕を掴み、ぶぅん!と砂浜めがけて放り投げた
アレンは砂浜に直撃し、周囲に砂嵐が巻き起こった
ティード「ガハハハ!貴様を殺してやる!待ってろ!」
バシャンバシャンとサメのように泳いでくるティード
アレン「まずい」
アレンは咄嗟に剣を抜き、構えた
ゴロゴロ…と雷鳴が響き渡る嵐の砂浜で決戦が始まった
ティード「うらぁ!」
ティードはアレンに飛び掛かり、空港に向けて殴り飛ばした
アレンは空港に直撃し、空港が爆発した
アレン「あぁぁ…」
ズキズキと痛む頭を押さえながら、ふらふらと立ち上がった
その惨状を目の当たりにした観光客たちは叫び声をあげながら逃げ始めた