TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

この愛は薬か檻か

一覧ページ

「この愛は薬か檻か」のメインビジュアル

この愛は薬か檻か

2 - 第2話 本命の女の話

♥

11

2024年12月26日

シェアするシェアする
報告する

「ナナごめん!」玄関を開ける音とほぼ同時に謝罪が飛んでくる。

「…?私怒ってないよ」

「いや、うん分かってるけど」

「あの子大丈夫だった?」

「あー帰ったよ」

てっきり仲が良いのかと思ったのにずいぶんと冷めている。


家の前で待っちゃう健気さとか、女の子らしい服装とか、あの子がハルを好きなのはすぐに分かった。私を見てショックを受けてることも。


高校に上がった頃からああいう子は何度も見てきたけど、正直女の子たちがハルのどこを見て好きになるのか、私には全然分からない。

付き合いが長い分、私たちはお互いを誰よりもよくわかっていると思う。気楽で、居心地が良くて、家族みたいに大切。


でも恋愛は別でしょ?

こんなに女遊びが激しいのは論外じゃない?

ハルが女の子に対して本気だったところなんて

見たことがないし、好きになったってこっちばっかりすり減るのが分かりきってる。

ほんと、なんで世の中の女の子はあんなに見る目ないんだろ。


「ハルは相変わらずだね〜ダメだよあんまり

女の子弄んだら」

「いやほんと誤解ね、あれただの同じ学部の人。忘れ物届けてくれただけだよ」

「あの子、そんな風には見えなかったけど」

「…俺にとってはただの知り合いだから」

焦ったような、困ったような顔。

別にハルの女遊びは今に始まったことじゃないし、私が気にしないって分かってるだろうに。


なんでそんな顔をするのか分からないけど、ハルがいじけた時は昔からプリンだと決まってる。

「そっか。あ、ねぇさっき買ってきたプリン食べようよ」

「まだあんの?もうナナに食われたと思ってた」

「はぁ?一緒に食べよってハルが言ったんじゃん!私待ってたんだけど」

それを聞いたハルの表情が柔らかくなる。

ほらね、何歳になってもプリンで機嫌が治るなんて可愛いやつだなー

「そんなに俺と食いたかったの?」

さっきまで焦ったり困ったりしてたのに、今度はやたら嬉しそう。感情忙しいなこいつ。

「ハルが、私と食べたいかと思って」

「…うん。俺が、ナナと食べたい」

想定外。『はぁ?調子乗んな』って言われると思ってたのに。


最近こういう違和感がよくある。

前より柔らかくなった…というか、女の子扱いされるなって感覚。

今日のセーターだって、部屋着として服を貸してくれることはあっても、わざわざ私相手にペアルック?

さっきの女の子の時もそう。私がハルのそういう相手に会ってあんなに誤解だと言ってきたのは初めてだった。


…ハルの『女の子扱い』に良いイメージがない。女の子に対して不誠実な男だと知っているから。

ハルは私を『女の子』じゃなくて『家族』『友達』として見てるから、気楽に本音で話してくれてると思っていた。

でも女の子扱いなんてされると、

間違いがあっていいと思われてるような、

友達としての価値が無くなったような、

そんなふうに考えてしまって、最近は少し、

居心地が悪い。


この愛は薬か檻か

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚