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junp_
14,665
#あべさく
雫石
59
#Snow Man
さくらさく🌸
11,655
#ゆり組
雫石
140
(岩本視点)
「ふっか…!!!」
必死になってふっかに手を伸ばす。
間に合え、間に合え間に合え間に合え……!!!
ふっか、ふっか…!
お願い、お願いだから俺の手を掴んで!!
「……あはっ…」
何で……何で、俺の手を掴まないんだよ!!
自分の状況分かってんのか…?!
何で、笑って……
くそっ、くそっ…!!!
これ以上は、俺も落ちる可能性がある。
けど、このまんまじゃふっかが…!!!
掴めよ…この手を掴んでよ!!!!
「ずうっといっしょ!わら」
俺の耳に突如響いた言葉。
笑いながら、ふっかがそんなことを言う。
…何、言ってるんだよ……
どんどん、ふっかが俺から離れていく。
だめだ…手が、届かない……!!
ここは6階、当然降りたら無事なわけない高さ。
ふっか……ふっか…!!!
何で……
「……ごめん…」
俺の、せい……?
ふっかは、落ちているはずなのに笑ってる。
すごい、綺麗で穏やかな顔だった…
俺、最近ふっかの笑顔見たっけ…?
最近のふっかは、ずっと顔色が悪くて、苦しそうで……泣いてた…
なのに、今は最後に見たのがいつだかも分からないくらいの綺麗な笑顔を浮かべてる。
俺が、ふっかを苦しめた…
こんなに、ふっかのことを追い詰めてたの…?
違う……違うんだよ、ふっか…
さっきのは、本当に違うの……
俺が、お願いしただけなの。
佐久間とめめに、”協力”してもらってたんだ……
「……俺、ふっかにプロポーズしたいんだけど…」
1ヶ月くらい前だったかな。
全員での撮影があった日、ふっかだけ立て続けで仕事で先に帰ったあの日。
メンバーに、そんな相談をした。
『……ええええええ!!!!??』
少しの沈黙の後、7人の声(ほぼ佐久間と康二と翔太)が大きく響いた。
そんなに驚く?
俺とふっかが付き合ってることはみんな知ってることだ。
みんな口を開けて固まってる。
「プロポーズって…あのプロポーズ?」
「永遠を誓う伝説の?!」
ラウールと佐久間がそんなこと聞いてくる。
伝説かどうかは分かんないけど…
「それ以外にプロポーズって何があんだよ、笑」
『ええええ!!!!??』
また7人の声がハモる。
ふっかに告白をした時から、結婚についてはちゃんと考えてた。
ふっかに伝えた通り、俺は結婚前提でふっかに告白した。
同棲も上手くいってるし、ふっかとの関係も良好。
仕事も上手くいってるし、2人分の特別な指輪を買うのにも十分なお金もある。
プロポーズをするには絶好のタイミングだ。
そんな大事な、人生の節目になるようなイベント。
「だからこそ、みんなに手伝って欲しいんだ」
多分、俺1人じゃ難しいこともいっぱいある。
俺がふっかに片思いしてる時から色々手伝ってくれたみんな。
手伝ってもらってばっかりになっちゃうけど、俺とふっかの最高のものにしたいんだ。
「……岩本くん、むしろこっちから協力をお願いしたいくらいだよ」
真っ先に頷いたのはめめだった。
「うん、俺も喜んで協力するよ」
阿部も俺の肩を掴んでくる。
「ま、相当でっけー話だしな」
「俺も、2人のこと応援させてよ」
翔太も、舘さんも。
「ようやく2人が本物の夫婦になるってことだよね?」
「急やけど、照兄とふっかさんの幸せのためなら何でもするで!」
「俺も!プロポーズの練習とか手伝ってあげてもいいよ?笑」
ラウールも康二も佐久間も…
「…みんな、ありがと」
そうして、俺のふっかへの最高のプロポーズ計画が始まった。
「…照、どこ行くの?」
玄関で靴紐を結んでると、後ろから声をかけられた。
振り返るとぶかぶかのTシャツと短めの短パン姿の、何とも可愛らしいふっかがリビングの扉から顔を出してた。
今からめめの家で、スケジュールを考える会議をする予定。
でも、そんなバカ正直に言えるわけなんてなくて…
「先輩と食事。ごめん、今日は帰り遅くなるかも」
「……そっか」
寂しそうに笑って、いってらっしゃいなんて言ってくるから、俺もふっかに嘘をついてる罪悪感が……
でも、これもふっかのため……!
寂しそうな頭を軽く撫でて、俺はめめの家に向かった。
「やっぱり、ハワイじゃない?」
めめの家に集まったのは、めめ、俺、阿部の3人だった。
まずはどこでプロポーズをするか。
阿部が、ハワイがいいんじゃないかと…
「確かに、ふっか、ずっとハワイ行きたがってるんだよな」
そもそもあいつの旅行先が少なすぎるのもあるけど、ずっとハワイに行きたいって言ってる。
「ハワイでプロポーズ、めっちゃロマンチックじゃん」
「それに!ふっかが雑誌か何かのインタビューとかでプロポーズはハワイでどうのこうのって言ってた気がする!」
めめと阿部に推されて、場所はハワイで決定。
「やっぱり夕焼けバックは映えるよね」
「星空の下もいいかも」
こんなにも真剣に考えてくれる2人。
すごい頼りになるな。
「……あ」
色々なことを話し合ってたら、阿部が何かに気づいたみたいな声をあげた。
「?どうしたの?」
「やばい、もう日付回ってるよ」
スマホの画面を見ると、阿部の言う通りとっくに12時を過ぎてた。
まずい…ふっかに連絡してない…
それに、先輩と食事って言ったのに、こんな時間にも帰ってこないとか…
ふっか、明日朝早くから仕事だ。
もう寝ちゃったかな…
なら、こんな時間に連絡するのも迷惑?
起こしたら嫌だよね……
「こんな時間になっちゃったし、2人とも泊まってく?」
「そうだね、俺はそうさせてもらおうかな。照は?」
「俺は……」
今の時間に帰るってなると、家に着くのは1時過ぎ…
ふっかのこと、ゆっくり休ませてあげたい。
「俺も泊めさせてもらうよ」
それに、もう少し話したい部分もある。
明日、ちゃんとふっかに謝ろう。
そして、話し合いは3時過ぎまで続いた。
「……少女漫画?」
「そ!ぜひ参考にっていっぱい持ってきた!」
「俺も、妹から何冊か借りてきた」
次の日、家に帰った時にはふっかはもう仕事に行ってたみたいで会えなかった。
現場まで迎えに行こうかとも思ったけど、佐久間から連絡が来た。
呼び出されたカフェには佐久間と翔太がいて、机の上には少女漫画が積み重なってた。
それにしても、よくこんなに持ってきたな…
とりあえずコーヒーだけ注文して、3人でパラパラ少女漫画を読み始める。
男3人がカフェで少女漫画を黙々と読むって、どういう絵面だよ。
「………」
ふと手に取った漫画のワンシーン。
嫉妬、か……
主人公の女の子が彼氏が自分に構ってくれなくて嫉妬するシーン。
絵柄も相まってプンプン怒ってるのがすごく可愛らしい。
(……ふっかって、嫉妬とかするのかな?)
俺自身は嫉妬深いけど、ふっかはどうなんだろう?
ふっかは、結構恋愛面ではサバサバしてる部分がある。
本人が言ってることだけど、別れる時だってそっか、ばいばいくらいで済ませられるらしいし、引きずることもないらしい。
それが、俺と付き合う前のふっかの話。
なら、俺と付き合ってる今はどうなんだろう?
ふっかは束縛とかもしてこない。
構ってって強請ってくることもない。
……そういえば、色々といつも俺からだったな。
ふっかが甘えるのが苦手な性格っていうのも知ってる。
でも、もうちょっと甘えて欲しいな。
「お!照、それ見てるんだ!」
「ん、どれどれ?」
佐久間と翔太が顔を寄せてくる。
これは佐久間の方の漫画だったか…
「しかもこのシーン!ヒロインちゃん、めっちゃくちゃにかわいいよな!」
「ふーん…確かにかわいいじゃん」
「このシーンのいい所はもっとあってさ、この巻ではとびきりヒロインちゃんが怒ってるところをかわいらしく描いてるんだけどさ、これの次の巻だとね…」
「はいはいはいはい」
「一旦ストップね」
長くなりそうな佐久間の話を翔太と一緒に止める。
ここからがいいとこなのに~とか言って、立ち上がってた佐久間がしぶしぶ座り直す。
でも、確かに続きが気になるな。
ヒロインが嫉妬してる時、彼氏は何を考えてたんだろ…
俺は、こんな風にふっかに嫉妬してもらえるかな?
「あ、照。もしかして、ふっかに嫉妬してほしいの~?笑」
佐久間がニヤニヤしてる。
何でバレた。
「ふっかが嫉妬するの?」
翔太が頬づえをつきながら呟く。
俺だってふっかが嫉妬するなんて思わないんだよな…
「ん~…確かに、ふっかってあんま嫉妬しないよな」
佐久間も腕を組みながらそんなことを言う。
やっぱり、ふっかって嫉妬しないんだよな。
「……プンプン怒ってるふっか、見たいんでしょ~?」
「……ん」
何でバレた。
「いや、ふっかが嫉妬しても、この主人公みたいにこんなかわいくならないんじゃない?笑」
「ふっかはいつでも可愛いよ」
翔太の言葉にそう返したら、佐久間とふっかは口元に手を当てて驚いてる。
「照、急に惚気けるじゃん」
「これはやばいわ」
「ねぇ、なんかその反応やだ!」
そんな風に言われると、俺が何か恥ずかしいこと言ったみたいじゃん!
「それに、今は恋バナの時間じゃないの!」
今はふっかへのプロポーズについて考えてるんだから!!
やっぱり、佐久間と翔太と一緒になるとこうなるのか…
めめと阿部、多分舘さんあたりなら真剣に考えてくれるんだろうけど、佐久間、翔太、康二、ラウールあたりは絶対からかってくる!!
そんなことしてたせいで、ふっかの仕事終わりに迎えに行けなかったし…
「ただいま……あれ?」
意見はあんまりまとまらなかったけど、楽しく話し合いはできた。
その後にあった打ち合わせがかなり長引いたのもあって、今日も夜遅くの帰りになっちゃったな。
ふっかに謝らないとって思いながら家に帰ってきたけど、ふっかがいない?
仕事?でも、この時間は空きだよな…
書き置きとかもないっぽいし、連絡も来てない。
コンビニ?どこかに歩きに行ったとか?
こんな時間にふっか1人は危ないんじゃ……
………ガチャ…
「……!」
玄関のドアが開く音。
「……ぁ…照…」
「ふっか!!」
俺がいることに驚いたのか、目を丸くするふっかに抱きつく。
よかった…手にビニール袋を持ってるし、近くのコンビニに行ってただけみたい…
「……心配、した?」
「当たり前じゃん」
ビニール袋の中、お酒?
お酒を買うためにこんな時間に1人で外に出たの?
でも、つい最近も買ってた気がする…
「……お酒、切れちゃった?」
「…う、ん…まぁねぇ、わら」
含みのある言い方。
何か言いたげな顔?
「……照、あのさ…」
「ん?」
「……いや、やっぱいいわ」
え?
引き止めて聞く前に、ふっかはシャワーを浴びに行った。
何、言いたかったんだろう…?
「……はぁ…こんなに買ったのかよ」
床に置かれた袋の中、いっぱいに詰まったお酒。
酒弱いくせにこんなに買って…
このまま置いとくのもあれだし、冷蔵庫に入れてやるか。
そう思って冷蔵庫を開ける。
「あれ?」
この前買った分、まだ全然残ってるじゃん。
それに、買ってきた酒、アルコール強いのだし…
ふっかなんて1本で酔っちゃうんじゃないかな。
(そういう気分…?)
それに、昨日のこと謝れてないのにな…
「それは、確かに心配かもね」
「ん~、やけ酒ってことやろ?」
「……うん」
ちゃんとふっかと話せないまま、次の日を迎える。
たまたま予定のあった舘さんと康二に、昨日あったことを相談してた。
やけ酒……
「ふっかさんってお酒弱いんやろ?仕事か何かで嫌なことあったんちゃう?」
「最近、ふっかの顔色も悪いよね」
「疲れ、か…」
ふっか、いっぱい頑張ってるもんな…
体調も悪そうだし、ちゃんと休ませた方がいいな。
あと、やけ酒も体に良くないからやめるように言わないと。
「……照、手鏡貸して」
「ん?手鏡?」
「うん、貸して」
しばらくしてから、ふっからものを求められるようになった。
最初は手鏡だった。
「ねぇ、ハンカチ貸してよ」
「このピアス、貸して」
「時計持ってる?貸して」
「水筒……これ、私物?貸して」
毎日のようにふっかから貸してほしいって言われてる。
それも、俺の私物ばっかり。
それに……
「ふっか、前貸したピアスってどうなった?」
「…あ、あぁ…あれね!そのうち返す!わら」
「腕時計って…」
「時計……いや、うん、返す!!ちゃんと返すよ!」
「水筒、どこやったんだっけ…?」
「…あ、照!これ…ありがとね」
貸したものが、基本的に返ってこない。
ここ最近、なかなか家に帰れないんだよな。
仕事ってのもあるし、めめと阿部の家に泊まるってのもある。
それに……
『もしかして、ふっかに嫉妬してほしいの~?笑』
「……はぁ…」
どうしても、この欲には逆らえなかった…
悪いことをしてる自覚はある。
それでも、ふっかに言って欲しいんだ。
帰ってきて欲しい、一緒にいたいって。
「ねぇ、照。充電器貸して」
もし、これが嫉妬の表しならいいのにな。
「……あれ?ふっか?」
「………ひ、かる…?」
それからしばらくして、仕事終わりに歩いてたらふっかを見つけた。
そっか、今日、現場が近かったんだ。
驚いた顔をするふっかに声をかける。
「こんな遅くにどうした?この季節、夜道に1人なんて危ないでしょ?」
「………ごめん」
この季節、夜になるとかなり冷え込むし、ふっか1人で歩いてるなんて危ない。
もう少し、ふっか自身のことを大事にして欲しい。
ふっかは可愛いんだから、本当に危機感持った方がいい。
それに、薄着でいるとか…
「…ほら、そんな薄着じゃ風邪引く」
「………」
困ったように笑って、マフラーをふっかに巻き付ける。
風邪引いて欲しくないからね。
「……マフラー…」
驚いてる丸くしてた目をさらに丸くさせるふっか。
顔、若干赤いな。
やっぱり寒かったんでしょ。
「貸すよ。俺は厚着だし、マフラーなくても大丈夫だから」
「…そっか……」
「後でちゃんと返せよ。お前、最近借りパクしたまんま返さないだろ」
「………」
一応それも伝えておく。
貸すのは全然いいんだけど、やっぱり返して貰えないと困るし。
しばらく黙ってたふっかだけど、カバンをゴソゴソ漁り出す。
「…ごめん、これ、ありがと…」
そこから出てきたのは、前に貸した充電器だった。
「持ち歩いてたの?」
「うん…」
小さく頷くふっか。
返そうと思ってくれてたのかな?
「……ねぇ、照…」
「ん?」
充電器をカバンに入れてると、ふっかが腕の裾を握ってくる。
「今日…どう……?」
「………」
一瞬、何を言われたのかが理解できなかった。
震える声と上目遣い……お誘い…?
これは驚いた。
ふっかが自分からそんなこと言うなんて初めてじゃん。
「……ふっかは、したいの?」
一応確認をする。
勘違いして突っ走るととんでもないことになる。
「だから誘ってんじゃん…」
不安そうに揺れてる瞳。
そんな姿が、すごく可愛らしくて、愛おしくて…
俺は控えめに頷いて、ふっかの手を引く。
2人でホテルに向かう。
ふっかが、初めて俺を求めてくれた。
これはまずいかもしれない。
俺は、ふっかが嫉妬してるってことが嬉しいんだ。
ふっかは、こうすれば俺のことを求めてくれる。
佐久間の漫画と一緒だな。
俺は、とんでもない方法を思いついてしまったのかもしれない…
「……ぁ…っ…ハァハッ、そ、こ……もっと…♡」
「ここ?」
「んあっ…、!ふぁっ……んっ、んぅ…♡♡」
最近してなかったのもあってか、いつも以上に甘えてくるふっか。
それが、すごい愛おしくて……
「ふっか……好きだよ…」
「……っ、ぁ…♡」
キスを落としながら、ゆっくり頭を撫でる。
可愛くて可愛くてしょうがない俺のふっか。
「……グスッ、ひ、かる…すき……だいすき…」
「……!うん、俺も…」
体力ももう限界なはずなのに、今日のふっかはいい意味でしつこいね。
意識だって途切れ途切れ、それでも何とか繋いでる。
ふっか……愛してる。
早く、ふっかと結婚したいな…
目が覚めたのは5時ちょっと過ぎだった。
もちろん、隣にいるふっかはこんな早くに起きてるわけなくて、無防備な寝顔を晒してる。
俺はこの後仕事だから、1回家に帰らないとかな。
ふっかを起さないように、ゆっくりベッドから降りる。
今日は佐久間と一緒の仕事か…
お願いしたいこともあるし、ちょうどいいな。
「……ひ、かる…」
「…!」
一瞬、起こしちゃったのかと思って焦る。
後ろを振り返ると、眠ったままのふっか。
……寝言、か。
愛おしくて、軽くふっかの額にキスをする。
あとは…マフラーも置いておこうかな。
朝方も寒いし、ふっかに持ってて欲しい。
分かりやすいように机の上に置いて……
「……いってきます」
静かにホテルを後にした。
「にゃ?練習?」
「そう、練習に付き合って欲しいんだ」
仕事終わり、楽屋で佐久間と話す。
佐久間にお願いしたいこと、それはプロポーズの練習だった。
「やっぱり、練習しとかないと本番でテンパりそうで…」
「だはは!本番でテンパるって!」
「笑いごとじゃない!真剣なの!!」
机を叩いて笑うから、ついムッとなる。
本番で失敗なんてかっこ悪いじゃん!
「全然付き合うよ!でも、ほんとに相手が俺でいいの?」
「うん、佐久間だから頼んでる」
佐久間は演技力もすごいし、ふっかのことをよく理解してる。
それに、スケジュールもちょうどいい。
「照が選んでくれたわけだし、俺も全力で頑張るよ!」
「うん、ありがとう」
「あ!あとは、蓮にも頼んだ方がいいかもじゃない?」
「めめ?」
佐久間が思いついたように、めめの名前をあげる。
「やっぱり俺1人じゃ分かんない部分もあるしさ、蓮に見てもらった方がいいかもじゃん」
「確かにな」
めめなら安心かもしれない。
それからまたしばらく。
久しぶりの全員集合で、盛り上がった後、ふっかだけがまだ残ってた。
「ふっか」
「……な、に…?」
次の現場に向かう準備をしてたのか、カバンを漁りながら俺の方を見る。
「最近、顔色悪い。大丈夫か?」
「………」
ふっかの顔、ただでさえ白いのにさらに白くなってる。
「あんまり無理すんな」
心配だ。
「ごめん」
ふっかは目を逸らしながら謝ってくる。
何でふっかが謝るんだろう…
ふっかの頬を優しくなぞる。
「やっぱり、前に薄着でいたから風邪引いたんじゃないかな」
「………ごめん」
また謝る……
ふっかの悪い癖だよな。
疲れてる時、ふっかは自虐の言葉ばかり吐く。
「疲れもあるな。最近、お前ごめんしか言ってないだろ」
安心させようと思って、ふっかの頭を撫でる。
「みんなもふっかのこと心配してるよ。最近顔色悪いって」
「………」
俺がそう伝えると、ふっかは下を向いて黙り込む。
そう思ったら、急にふっかに襟を掴まれた。
ふっかの顔が近づいてきて、キスをされる。
「……?ふっか…っ?!」
「……!!」
ふっかの鋭い視線に目を奪われてると、歯が当たったのか、口内に血の味が広がる。
「…っ…ふっか……」
ふっかの唇からも血が出てる…
慌ててふっかを離す。
「……」
ふっかは唇を指で拭って、ぼんやりしてる。
想像以上に血が出てる。
「……ふっか、これ…」
初めての、ふっかからのキス……
どういう意図でキスをしてきたのかも分からない。
あの鋭い視線が、何の意味を持つのかも分からない……
だから、ふっかに聞こうと思って、ふっかの血を早く拭ってあげたくて…
「照、ふっか、まだ残ってたのかよ」
「そろそろ別の人が撮影に来るよ」
「…翔太、めめ……」
後ろから聞こえてきた声と、ふっかの呆然とした声。
多分、忘れ物を取りに来たらしい2人が来たみたい。
「って、お前ら血出てんじゃん!どうしたんだよ?!」
翔太が目を丸くさせてる。
これは、あんまり言わない方がいいやつなのかな…?
「……ちょっとぶつけただけだよ」
「2人で一緒に?」
翔太が不思議そうに首を傾ける。
2人で一緒にぶつけたって意味分からないか…
でも、誤魔化し方がこれしか思いつかない。
「うん、そうだよね、ふっか」
「……コク」
俺がふっかに視線を送ったら、案外素直に頷いてくれた。
2人も不思議そうにしてるけど、それ以上は聞いてこなかった。
「岩本くん、この後の仕事って俺と近いよね」
めめが思い出したようにそう言う。
そっか、この後の仕事はめめと現場が近いのか。
「そうだね。途中まで一緒に行く?」
そういえば、まだめめにプロポーズの練習について話してなかったな。
「岩本くんが運転してってよ」
「え~?やだよ!」
軽くめめとじゃれながら、その場から離れる。
…この血、どうしよう…
ふっかからくれたものだから、残しておきたい気持ちもある。
でも、次の現場まで残してても心配されちゃうし、跡が残っても困るよな…
指で軽く拭う。
「プロポーズの練習?」
「うん、めめにも協力して欲しいんだ」
車を運転しながら、めめにも協力を頼む。
「練習、確かに大事だよね」
「でしょ?」
めめは、すんなりOKしてくれた。
「その代わり、俺もハワイ着いてっていい?」
「何でだよ」
「2人が永遠を誓う瞬間をこの目で見たい」
「えぇ?やだ」
プロポーズの瞬間をメンバーに見られるなんて、何か恥ずかしいんだけど!
「あはは!まぁ、冗談っちゃ冗談だけど、気が向いたら俺のこと呼んでよ」
「絶対呼ばない」
プロポーズは、俺とふっかの2人きりがいいの!
「そういえば、ハワイのホテルの予約取れた?」
「それは検討中。今、ふっかと俺のどっちもオフの日探してる」
「あぁ、確かにそれもあるか…スタッフさんとかに何とかできないか聞いてみる?」
「そうだね、あまりにも予定が合わなかったらそうするよ」
あと俺のするべきことは、プロポーズの練習とハワイの予約。
順調に計画は進んでる。
「あ、岩本くん、ここで停めてもらっていい?」
「うん」
車を停めてめめと別れる。
さて、俺も自分の現場に向かうか。
仕事終わり、めめから連絡が来てたことに気づく。
『2人のオフが重なる日見つけたよ』
「……まじかよ」
送られてきたのは、俺とふっかのスケジュールがオフになってる日付とハワイのホテルの予約状況。
仕事早すぎない?
3泊4日、結構休めるな。
なら、プロポーズは2日目?
ただの旅行だと思わせて、実はプロポーズでしたって感じでいくか。
これで、あとやるべきことは練習だけ…
あ、明日の仕事、めめと佐久間と現場も終わる時間も一緒だ。
絶好のタイミングだな。
……まじか。
スケジュールをよく見てみると、俺、佐久間、めめだけじゃない。
康二、ラウール、阿部、それにふっかまで同じ現場だ。
どんな偶然だよ。
……ふっかにバレないようにしないとだな…
時間は…うん、俺とめめがほぼ同じタイミング終わり、その後すぐに佐久間も終わる。
ふっかは、そこから10分くらい後に終わる。
でも、そのあとの仕事はないっぽいし、共演者さんと話して帰るだろうな。
時間的には問題ない。
場所は…確か人通りの少ない非常階段があったはず。
2人に連絡すると、すぐにOKの返信。
明日練習して、ふっかにハワイの話をしよう。
ちゃんと家に帰って、直接。
仕事終わり、共演者さんやスタッフさんに挨拶をして早足でスタジオを出る。
めめは……もう終わったのか。
非常階段に向かうと、既にめめがいた。
「岩本くん、お疲れ様」
「うん、おつかれ」
そこから、佐久間が来るまで軽く雑談をする。
……遅いな。
時計を確認すると、予定の時間から10分経ちそうになってる。
トークが長引いてるのかもしれない。
「…そろそろ、ふっかさんのところも終わるよね」
「そうだね」
めめも時計を確認してる。
まだ、大丈夫だと思いたいけど…
「照、蓮!ごめんごめん、お待たせ~!」
佐久間の明るい声が、階段の上から響いてきた。
「佐久間くん、遅かったね」
「ちょっとだけ長引いた?」
「そ!トーク盛り上がっちゃってさ!」
予想通り、トークが長引いたみたい。
「…じゃあ、始めますか?」
めめの声を合図に、俺と佐久間は向き合う。
「照、マジで俺のことをふっかだと思えよ」
「分かってるよ」
「俺も、本当にふっかさんが喜ぶか厳しく見るからね」
「うん、厳しくね」
佐久間もめめも、真剣に付き合ってくれてる。
絶対、プロポーズを成功させるんだ。
(ふっか……)
佐久間の前で片膝をつく。
「…ずっと前から、言おうと思ってた」
真剣な目で見つめる。
「お前の、笑顔が好きだ」
ふっかの笑顔に、俺は惚れたんだ。
柔らかくて、明るくて、花みたいな笑顔。
それが、大好きなんだ。
「声も、仕草も、笑い方も、性格も、全部が好き」
ふっかと付き合ってから、俺の好きはどんどん増えていった。
だからこそ、
「ふっかの人生を、俺に分けて欲しい」
本当は、ちゃんとした結婚式も挙げたい。
けど、正直なところ、俺らはアイドルだ。
ありがたいことに、人気もそこそこある。
難しい芸能界に、同性婚が正式に認められていない国。
「ちゃんとした式は挙げられないけど、それでも、俺の気持ちを聞いて欲しい」
それでも、俺はふっかに永遠を誓う。
本当に、心の底から愛してるから。
「……俺と、結婚して欲しい」
佐久間は左手を口元に当てる。
その動作がふっかにそっくりで、頼んだ相手が佐久間でよかったって改めて思う。
佐久間は嬉しそうに頷いて、めめもいい感じって親指を立てて頷いてる。
あとは、ふっかにこの思いを伝えるだけ…
「………最初から、そう言ってくれればよかったのになぁ…」
階段の上、唐突に声が響いた。
「……っ…!ふっ、か…?」
聞き間違えるわけないふっかの声。
俺も、佐久間も、めめも、一斉にふっかの方を向く。
いつから、そこに……?
「そっか……そうだったんだ…」
ふっかはゆっくり階段を降りて、俺らの立ってる踊り場まで下りてくる。
「ふっか、これは…!」
「照は、佐久間と幸せになりたかったんだね」
俺の言葉を遮った、ふっかの言葉に凍りつく。
違う………
違う、そうじゃない…!
ふっかは、佐久間に笑いかける。
「ごめん、佐久間。俺、邪魔だったよね」
「い、いや……ふっか、そういうんじゃなくて!!」
佐久間も慌てて否定しようとするけど、ふっかは聞く耳を持たない。
やばい……誤解、してる…
何とか誤解を解かないと…でも、ここで本当のことを言ったら…!!
「……ごめんね」
………あ…
ふっかの引きつった笑顔……泣かせた…俺が、ふっかを泣かせた…
「……っ、ふっか、違う!!待って!!!」
そのまま、ふっかは勢いよく階段を駆け上がっていく。
違う!!!お願い…待って!!!
ふっかの名前を呼んで、必死に追いかける。
だめだ……全然止まってくれない…
くそ、曲がり角……!
ふっか、どっちに行ったんだよ…!
「あれ?ふっかさん!」
「ほんとだ!そんなに急いでどうしたの?」
康二とラウの声がする。
右だ。
「……ふっか…!」
お願い……行かないで…!!
「あ、ちょ!!ふっかさん!?」
康二とラウール、そしてふっかの姿が目に映る。
康二の手を振り払ったふっかは、まだ走り続ける。
「ふっかさん!?待って、その先、今工事中で!!」
次に響いたラウールの言葉に、息が止まる。
この先、工事中…?
今のふっかが、その言葉が聞こえてるとは思えない。
それに、ちゃんと前を見て走ってない…!!
「ふっか!!!お願い、待って!!!」
「照兄!?」「岩本くん!?」
驚く康二とラウールを追い越して、ふっかに手を伸ばす。
ふと、視界の端に何かが映った。
小さくて、金属の何か……
俺が告白した時に渡した指輪だ……
ふっかが、それを投げ捨てたんだ。
ずっと、つけててくれたの……?
色んな感情が湧いてきて、思わずその指輪を拾う。
それが、だめだったのかな……
ふっかの下半身が、視界から消える。
本来あるはずの壁はなくて、目の前に広がる青い空。
看板に書かれた『工事中 立ち入り禁止』の文字。
「ふっか!!!!!」
俺が、俺がふっかのことを傷つけてたんだ。
ずっと、ずっと…ふっかを1人で苦しめさせてた…
全部、俺が悪いんだ……
俺の勝手な我儘だった。
ふっかに嫉妬して欲しいなんて思って、俺を求めて欲しいなんて思って……
ふっかのことを、ずっと傷つけてた。
馬鹿だよ……ほんとに…
ふっかを喜ばせようとした、幸せにしようとした…それなのに、ふっかを苦しませた…!
落ちてるのに笑ってるふっか……
こんなになるまで、苦しんでたんだね…
俺、何やってるんだろ…
愛してるとか、結婚して欲しいとか思ってるくせに、全然ふっかの苦しさに気づいてないじゃん…
最低だよ、ほんと…
さっき、ふっかはずっと一緒って言った。
俺は、ふっかを失うの……?
目の前で、ふっかが落ちてくのを見ることしかできないの…?
もう、ふっかに俺の手は届かないの…?
そんなの、耐えられない……
「……ふっか…」
ギリギリまで手をついてた壁から手を離す。
俺も落ちる可能性があったから、手を離せずにいた。
でも……
「……っ!照兄!!!」
「何してっ…!?」
後ろから追いかけてきたらしい康二とラウールの声。
それを無視して、足を踏み出す。
身体が浮く感覚……
(大丈夫だよ…)
思いっきりふっかを抱きしめる。
「……ぇ…?」
「1人にさせて、苦しませてごめん……でも、これで一緒だから…俺も、一緒にいくから…」
ふっかが、『ずうっといっしょ』を望むなら、俺は喜んで答えるよ。
このまま、2人で落ちようよ。
1人でいかせない、俺も一緒にいく。
「…ふっか……愛してる…」
「……っ…」
風が強くて、体をまともに動かせないけど…
もう1回、俺の愛を受け取って欲しくて…
ふっかの左手の薬指に、指輪をはめる。
これで…ずうっといっしょ…
「……めめ!さっくん!!はよ手伝ってや!!!」
「早く掴んで!!!!早く!!!!」
頭上から、康二とラウールの声が響く。
それと同時に、足を引っ張られる感覚。
その勢いでふっかを落とさないように、抱きしめる力を強くする。
「絶対……絶対に死なせへん…!!グスッ」
何が起こってるのか、康二のその声を聞いてすぐに分かった。
「…岩本くん、ふっかさん…!もうちょっとだから!」
ラウールの必死な声……
「…え?みんな、どうしたの?!……ぇ…照、ふっか…!!?」
「っ、阿部ちゃん!!」
「お願い!阿部ちゃんも手伝って!!!」
阿部の驚いた声と、康二、ラウールと同じように必死なめめと佐久間の声。
………みんな、俺らのことを放す気はないってことか…
「……照…どうして…?」
「ふっか……ごめんね」
「違う……どうして、離してくれないの…?」
泣きそうな顔で問いかけてくる。
どうして離さないの、か……
「ふっかとずっと一緒にいるって約束したからだよ」
ふっかは目を見開く。
「でも、照は……佐久間と…」
「……今更、信じて欲しいなんて言えないけど、聞いて欲しい」
全部を信じてなんて言えない。
全部を許して欲しいなんてもっと言えない。
それでも、ふっかに伝えないといけない。
「…ふっか、俺と結婚して欲しい」
俺の未来には、ふっかが必要不可欠なんだ。
「あと少し!!」
「舘様としょっぴー、今どこおるん?!2人も呼んでや!!」
「あ、え?!2人…?2人は……ここから車で3分!!」
「電話!!誰か電話しろ!!」
「今すぐ来るって!!」
「それまで絶対手離すなよ!!!」
……こっちはプロポーズしてるんだけどな。
頭上では、他のみんなの声が響いてる。
「……ははっ…みんな、元気だなぁ…」
ふっかに、ほんの少しだけ笑顔が戻ってる。
やっぱり、ふっかは笑顔がいちばん似合う。
「……今まで家に帰れなくてごめん。これも俺の我儘なんだ。ふっかに嫉妬して欲しかった」
「……じゃあ、さっきのは?佐久間との…」
「………練習。本番で完璧に伝えて、カッコつけたかった」
「…何だよそれ…」
「ごめん……」
許してもらえるわけなんてないと思う。
どれだけ優しいふっかでも許さないで欲しい。
「……練習してるとこ見られるなんて、かっこ悪いね、わら」
「…もっと前から、かっこ悪かったよ」
ふっかのことを傷つけて苦しませて、本当にかっこ悪いね。
かっこ悪いとかじゃない、最低だった。
「……あ…速度の規則ギリギリで飛ばしてきた車……」
「…ほんとだ」
ふっかの言う通り、すごいスピードで車が走ってきた。
あれ、翔太の車か。
慌てて車から降りてきた2人。
バッチリ俺らと目が合って、よく見えないけど2人は口を開いて同じ表情を浮かべてる。
「……大事にしちゃったかなぁ…」
ふっかはそんなこと言いながら2人に手を振ってる。
そんなふっかを落とさないように抱え直す。
「…ねぇ、ふっか」
「……ん?」
「もし助かったらさ、一緒にハワイ行こう」
「…何?死亡フラグ?」
「違うって…3泊4日、一緒に休もう」
まさか、こんな状況で言うことになるなんて思ってなかったな。
「一緒に、来てくれる?」
これで、全部が償えるわけじゃない。
それでも、みんなが協力してくれたもの、今まで準備してきたものを無駄にしたくない。
ほんと、我儘だよな。
「…….ずっと、一緒にいてくれる…?」
「当たり前だよ。俺とふっか、2人だけ」
「本当に?」
「本当に」
俺がそう返すと、ふっかは唇を緩める。
俺の、大好きな笑顔だ……
「……そっか…」
柔らかい声に、思わず泣きそうになる。
こんなに大切な存在を、俺は1人にさせてたんだ。
「おい!!!!何してんだよ!!!?」
「ど、どうすれ…俺ら…どうすればいい…?!」
一段と力を強めてふっかを抱きしめると、翔太の大きな声と珍しく焦ってる舘さんの声が加わった。
「引っ張りあげる!しょっぴー、こっち持って!」
「涼太はこっち!!」
2人が来てくれたおかげか、急に体が上へと上がってく。
「……照…」
「……ん…」
ふっかの手が、俺の背中に置かれる。
離さないように、ギュって力を込めた手が。
「あと少し…!!」
「よっこいしょ!!!」
一気に体が持ち上がって、ちょっと久しぶりの床に体が着く感覚がした。
「「……」」
腕の中のふっかと視線を合わせる。
ふっかは軽く笑って、のそのそ俺から離れてメンバーに向き合う。
「……いやぁ、ずっと頭に血が登りっぱなしでちょっとクラクラするかも!わら」
「……っ…ふっか!!!」
「ふっかさああん!!!!」
勢いよく飛びつく佐久間と康二。
他のみんなも、安心したようにその場に座り込む。
「……ごめん。みんな、ありがと」
「ほんと、焦ったよ」
「とにかく、2人が無事でよかった」
ラウールとめめ、阿部も舘さんも翔太も佐久間も康二も…みんなが俺らを助けてくれた。
ずっと、頼りっぱなしだな、俺は…
「ほら、もう泣くなって〜!」
「でも、でもぉ…グス」
「ふっかと照が死んだら、俺…俺……!グスン」
「不安にさせてごめんな、もう大丈夫だから…ね?」
泣きじゃくる康二と佐久間の頭を撫でながら、柔らかく笑うふっか……
「…ふっかのこと、助けてくれてありがとう」
「ふっかだけじゃねぇよ、照のことだって助けたじゃん」
「俺らは、照もふっかも大切だから」
「俺らは9人でSnow Manじゃん」
「……みんな…」
9人でSnow Man……そっか、そうだよね。
「ほんとに、ありがとう…」
いつも、俺のこと…俺らのことを支えてくれて…
「何か、すごい大変なことになっちゃったけどさ…」
「ちゃんと、プロポーズは成功させてよね」
ラウールと阿部に耳打ちされる。
「振られた時は慰めてやるよ」
「高めのバーでも予約しとこうか?」
「振られ…..」
翔太、舘さん……振られるとか言わないで欲しいんだけど…
「……ふっかさん、大事にするんだよ」
「当たり前。もう、1人にさせない」
めめの言葉、痛いほど分かってる。
ふっかのこと、絶対に1人にさせない。
二度とこんなこと起こらないようにする。
「……照」
少しずつメンバーも帰り始めて、ふっかに声をかけられる。
真っ直ぐに見つめられて、その瞳に視線を奪われる。
「今日は、帰ってくる?」
少しだけ不安そうな笑顔だ。
「……うん。一緒に帰ろう」
そして、ゆっくり話そう。
ハワイのことも、その他のことも。
ゆっくり、2人だけで。
ふっかに手を差し出す。
ふっかは、嬉しそうに笑って俺の手を取ってくれる。
もう、不安になんてさせない。
1人になんてさせない。
ふっかの笑顔を、隣で守らせて欲しい。
「ボソ……ずうっといっしょ…」
「……?照、今何か言った?」
「あ…ううん、ふっか可愛いなって思っただけ」
「うわ…よく言うよ」
照れたのか、少しだけ目を逸らすふっか。
ふっかに可愛いっても言えてなかったからな。
ずっと言うよ、可愛いも好きも大好きも愛してるも、いっぱい。
ずっと一緒にいようね、ふっか。
以上となります。
💛視点の物語はいかがだったでしょうか?
お気づきの方もいらっしゃったかと思いますが、💛はずっと💜へのプロポーズを考えていたんです。
未来のことも大切ですが、一緒にいる時間も大切にしないといけないよなぁ、なんて考えながら書いてました。
本編はここで終わりですが、番外編としてプロポーズ兼ハワイ旅行も書いてみようかななんても思ってます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
コメント
9件
ちゃんと助かって、誤解も解けてよかったです😭✨ このまま💜だけ落ちちゃってた時、二人であの世でずっと一緒になってた世界線もきになります! でも、それ以上に二人が幸せなエンドになってほんとに良かったです!✨
良かったぁ〜(´;ω;`)ブワッ 助かってぇ〜💛💜 ドキドキしたよう… でも新婚旅行ストある✨ また楽しみができたかもしれん☺️
2人とも助かってホントに良かったです〜読み終わった今涙目になっています🥲