弘人は麗を助手席に乗せて、茨城から東京に向かって車を走らせていた。
麗は心のつっかえが取れたように清々しい表情をしている。
「藤堂さんのお陰で成美ときちんと話せました。もう感謝してもしきれないです」
「そう言ってもらえて良かったよ。余計なおせっかいだったらどうしようって少し不安だったから」
社長としては、社員のプライベートに立ち入ることは望ましくない。
しかし、麗との関係は社長と社員の関係を超えている。
互いにみゆに苦しめられ、みゆを憎んでいる。
だからみゆのせいで離れ離れになってしまった親友との再会を果たしてほしかったのだ。
「私ずっと成美を救えなかった自分のことを責めていたんです。だけど、過去を振り切って元気に生きている成美を見て、自分も過去にとらわれるのはやめようって思いました」
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