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「………あー、もう限界」
扉が閉まり鍵がかけられた瞬間、俺の体は玄関の壁に乱暴に押し当てられた。
背中に走る鈍い衝撃と、荒く、熱を帯びた吐息。
「ちょっ…、せめて風呂入らせろよ…!」
必死にその体を押し返そうとするが、びくともしない。
俺よりも小柄なのに、この凄まじい力は一体どこから沸いてきているのだろう。
それどころか、逃がさないと言わんばかりに首筋に深く顔を埋めてきた。
獲物の匂いを嗅ぐように執拗に鼻を寄せられる。
また甘い香りが鼻腔をくすぐり、理性を削っていく。
「いいから、そのまま欲しいの」
元貴は俺の返事を待たず、今度はその場に膝をついた。
慣れた手付きで、俺のベルトへと指をかける。
カチリ、と金属が鳴り、ジッパーが下りる重い音。
重力に逆らわず、スラックスが無造作に足元に落ちた。
玄関の照明が、逃げ場の無い俺たちを鮮明に照らし出す。
元貴は膝をついたまま、じっと下から俺を射抜いた。
その瞳は熱に浮かされたように潤んでいて、丸ごと飲まれそうだった。
見下ろしている俺の方が、その視線の強さに怖じ気づき、喉の奥が鳴った。
「…っ、元貴………」
名前を呼ぶ声さえも、こいつは楽しんでいるのかもしれない。
下着の縁に指がかけられ、ゆっくりと引き下げられる。
冷たい玄関の空気が肌を撫でたのも束の間、元貴の熱い吐息が皮膚をじりじりと焼いていく。
そして、湿った熱い舌先が、直接俺の肌を辿った。