「死神」の我儘

ソファで、目黒が渡辺を引き寄せる。目黒の腕の中で震えている。何度も酷い目に遭った身体。

目黒に愛してもらう価値なんかない。離れようとしても、目黒が離さない。

渡辺ーいつも、負けて、嫌な思いさせてごめん。

目黒ー翔太くんが嫌な思いしてるでしょ？

渡辺ー俺は非力だから、諦めてる。

悔しいけど、勝てないのは分かってる。でも、そのせいで、目黒に嫌な思いさせてる。

ポロポロ泣く。

目黒は渡辺をそっと抱きしめて、頬の涙を舐めとる。

渡辺ーやだ、思い出すから、舐めないで。

目黒ーごめんね。どう愛したらいい？

渡辺ーこんな俺をまだ愛してくれるの？

目黒ー当たり前じゃない。

渡辺ーかじって？いっぱいかじって？

目黒は渡辺の赤くなっているところをかじる。それからいつものように胸をかじる。強く。

渡辺ーもっと・・はぁ・・。

バスローブはするりと脱げる。

重なり合う身体。渡辺は胸をかじられ、感じる。

目黒が優しく後ろに指を挿れていく。ゆっくり2本、3本と挿れてかき回す。

渡辺ー指いや、ちょうだい。

目黒は自分の物を当てがい、ゆっくり挿れていく。

渡辺の綺麗な身体が波打つ。

渡辺ーん・・ふっ・・はぁ・・。

大胆に身体を開いて誘うくせに、泣いている。

目黒ー何で泣く？

渡辺ーこんな俺を愛してくれるから。

目黒ー当たり前。

渡辺ー蓮、翔太って呼んで？

目黒ー翔太・・愛してる。

渡辺ー蓮・・大好き、愛してる。

目黒ーふふふ、言ってくれた。翔太くん、ありがとう。

渡辺ーいっぱい愛して？

渡辺の身体を自由に出来るのは目黒だけ。渡辺を愛しながら、どうやって「死神」に仕返ししてやろうか考える。

渡辺ー何考えてる？

目黒ーどうやって仕返ししてやろうか。

渡辺ーチケットは取らない、無視だ。

目黒ーそれだけでいいの？

渡辺ーいい、それより早く来て。

目黒ーごめんね。

渡辺ーはぁはぁ・・いい・・いい・・。

ソファの背に片足をかけ、身体を開いて誘う渡辺。

何年経ってもクラクラする。

目黒は渡辺の中で大きくなる。

渡辺ーはぁ・・いっぱい・・ついて・・ついて・・。

渡辺の身体が震える。限界がきた。それでも腰を振り目黒を誘惑する。

渡辺ーんっ・・んっ・・あっ・・だめ・・だめ・・でる・・はぁはぁ・・で・・る・・

くたっと意識を手放す。

目黒は渡辺の最奥で弾け、そっと身体を引く。

渡辺の身体を綺麗にして、意識が戻るのを待つ。

渡辺ーれん、今何時？

目黒ーもうすぐ夜が明ける。

渡辺ー２日目だな。

目黒ー大丈夫？

渡辺ー任せろ。

目黒ー紅茶に蜂蜜入れて飲もう？

渡辺ー美味しいの？

目黒ーメインボーカルが、そんなカスカスの声じゃだめでしょ？

渡辺ーばか。

蜂蜜入りの紅茶を飲んで、2人はつかの間の休息を取る。

東京ドームコンサートの２日目の朝は気持ち良く起きた。

5万人を幸せにするために、家を出た。

完