【暗い夜も越せるさ】
※オリキャラと主要キャラの関わり有り
※完全妄想二次創作要素を含む
※キャラクター・瓜生龍臣さん、古明治虎狛、
※通報はしないでください、苦手な方はスクロールの方をお願いします
鳴く蟲の声と夜の風、僕の肌を撫でるように暖かくそして冷たい
鈴虫が鳴く公園…ここは貴凛町のとある広間だ
古明治虎狛「今日も静かだなぁこの町は…」
一人夜風に当たり、蟲の声を楽しむのが僕の日課なんだ…
瓜生龍臣「お?珍しいな、虎狛一人で散歩か?」
後ろから突然声をかけられた、この声は…瓜生さんか、
古明治虎狛「瓜生さん、こんばんは はい、寝付けなかったの少し歩いてて」
そういうと瓜生さんは僕の横に歩み寄ってきた
瓜生龍臣「奇遇だな、俺も寝付けなかったから気分転換に来たんだ」
瓜生さんも僕と同じ理由だったらしい…この人とは波長が合う
とても嬉しい…
古明治虎狛「瓜生さんと二人は、なんだかんだ初めてですね 光栄です」
そういうと、瓜生さんはくすりと小さく鼻で笑った
瓜生龍臣「光栄ねぇ…俺そんなに思われてたのかぁ、なんか照れるな」
明るく喋る彼の声が僕の横で響く…
今、彼はどんな表情をしているのだろう?
古明治虎狛「瓜生さんは凄いですよね…」
瓜生龍臣「何がだ?」
古明治虎狛「だって、こんなに強くて優しくて…明るくて優秀な人、なかなか居ない、
組織に居た時から、ずっと憧れてました…
だからこうやって話せて、僕は嬉しいです…」
僕は思っていたこと、感じたことを話した
今の彼は、きっと驚いたような表情をしているだろう__
瓜生龍臣「それをいうならお前の方が凄えよ…」
古明治虎狛「え?…」
一人ぼーっと考えていると今度は僕が瓜生さんに褒められた、
そんな褒められることをした覚えはないのだが…
古明治虎狛「何が、そんなに凄いんですか?」
僕がそういうと、瓜生さんはこう続けた
瓜生龍臣「だって…お前、本当は俺やアイツらのこと『見えてない』だろ?
気配がよめても、そんな誰だってはっきり分かるもんじゃねえし…それで戦闘もできて
…お前の方がよっぽど凄えよ」
僕は驚いた、誰にも話していない事情を彼は見抜いていたから
古明治虎狛「なるほど…瓜生さんには敵わないな、知ってたんですね」
「僕の“瞳”これが、義眼だってこと…」
瓜生龍臣「まぁな、だって見たらわかるだろ?」
古明治虎狛「一般人は見抜けませんよ」
そう、僕の目は見えていない
生まれた時からだ、医者の不注意で、誤って目にメスがはすり
眼球を傷つけてしまった…
だから僕は、生まれた時から何も見えないし、見たことがない
今更、何かをみたいだの暗闇が怖いだのとは考えない
古明治虎狛「…僕が気配を完全によめるのは…おそらくこの耳のおかげです」
そう、僕は目が見えない代わりに聴覚が以上に優れている
そのため、音の反響で相手の位置や物の配置も全て読める
足して気配をよむことを叩き込まれてきたのだから…
これはある意味、僕には当然のことだった
古明治虎狛「これが僕の普通です…なにも凄くない、貴方のそれは、まさに才能です…」
瓜生龍臣「才能ねぇ…お前のそれも才能じゃねえの?」
古明治虎狛「え?」
瓜生龍臣「だって、お前のもつ五感はお前が生き抜くために身につけたものだろ?
やろうと思ってやれる…得ようと思って得られるものじゃねえだろ?
お前だからできたことだ、これはお前だけに当てはまる訳じゃねえけど
少なくともこれは、お前のもつ生存本能と才能が産んだものだ」
古明治虎狛「瓜生さん…」
瓜生龍臣「お前は凄えよな虎狛、だから自信待て!…」
____才能が憎かった
自分にないものを皆はもつ、完璧でありたいと僕は感じるから、
足りないものを欲しがる…まぁ、無いものねだりってやつだ
ただ今ので分かった…
古明治虎狛「…別に、自信はありますし」
瓜生龍臣「は?!そうなのか、俺の気遣い返せよお!」
僕には僕だけの才能があって、なくてもそれは無能ってわけじゃないんだって
瓜生さんの言葉に救われた
今、ほんの少しだけ世界が光って『観えた』…
古明治虎狛「ありがとう…瓜生さん、」
瓜生龍臣「?」
この気持ちが、僕の心に光と鮮やかな色をくれた気がした
古明治虎狛「あなたのおかげです…」
僕の世界は、もう暗闇一つじゃないんだ____
*・゜゚・*:.。..。.:*・’(END)‘・*:.。. .。.:*・゜゚・*
コメント
4件
瓜生ええやつすぎやろ 虎珀さん(漢字間違えてたらごめんなさい!)め見えんかったんや...