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葦手
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インターハイが終わった。
俺の最初で最後のインターハイが、
今終わりを告げた。
今までいろんなことがあったと
思い出にひたる。
「純ちゃん」
「…お、葦木場」
「……ちょっと来てくれるかな?」
俺は立ち上がって歩き出した。
太陽が照っていて眩しい。
汗がしみったれたジャージで
人気のない場所についた。
「純ちゃん、」
「…どうしたんだ?」
葦木場は何かを言いたそうにしていたがわからない。
「純ちゃんは、ッ、!
青八木さんが、好きなのッ、?」
「えッ!?」
驚いて口がポカンと開く。
……青八木は、相棒。
……じゃあ葦木場は……ッ…?
「すまん、何でそんな事
聞くんだッ?」
「…俺、純ちゃんが好きだから」
好き……ッ……!?
言葉が出なくなる。
頬が真っ赤に染まる。
真夏なのに暑い……ッ……!
「俺は純ちゃんのことを
恋愛対象として好きなんだ」
「……ッ……葦木場」
「だから、嫉妬しちゃって……」
嫉妬……?
脳内で思考がぐるぐる回る。
でも、俺は葦木場のことを
どう思っているんだ……?
”友達”と言う言葉がすぐに浮かんだ。
でも、こいつは俺のこと……
あ”ッ〜〜、どうしたら、…ッ…!
「すまねぇ葦木場」
すっと言葉が出た。
振っちまった。
「そ、」
葦木場は意外と軽そうにいった。
「……」
すると、葦木場が急に口付けを
かわしてきた。
「へへっ純ちゃんの 唇もーらいッ!」
「ッ〜〜!」
さっきは断ったけど、
だんだん、カッコよく見えたかもしれない。