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︎︎注意⚠︎︎
・ご本人様方には一切関係がない
・捏造、妄想要素が激しい可能性あり
・特徴を捉えきれていない部分が多々あり
・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない
・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語
※注意事項は今後も増えていくと思います。一旦はこれらをご了承の上、創作物をご堪能ください。
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イッテラッシャイマセ…。
(とんでも遅投稿失礼します。)
「この腐った街を変えるには、まず警察署内から変えるしかねぇよな。」
いつだかボソッと言ったことを本気でやってやろうと思い立ち、俺はランクを上げ始めた。ランクを上げるためには、それに応じた難易度の試練をこなさなければならない。しかし、やってみて分かったことだが、思った以上に審査が緩い。超絶美少女だから贔屓されてるのか、と思い他署員に聞いてみたが、誰でもどんなミスでも許容してくれるらしい。加えて、ランクを上げるメリットも特にないため、ほとんどの人が2か3辺りで止まっている。
(だから、警察こんな終わってんのか。)
という本音は心の内に留め、”できるオンナ”の俺はあっという間にレダーさんと同じランクに到達した。
「レダーさーん、なんと俺もうランク5になりました(笑)」
「えー!凄いなタコ、やっぱ可愛いだけじゃないんだな。」
「は?なんだその気に障る言い方は。」
「ん?え、いやちゃんと褒めてるよ?」
「このノンデリおじさんが。」
「はい??」
マウントをとることに成功(?)したものの、カウンターをくらい腑に落ちないでいると、署長に2人して呼び止められる。あとで署長室に来てくれと言われ、もしかして上官としての初仕事か、と期待で胸を膨らませた。そんな俺を見たレダーさんが、馬鹿にするかのように笑ったのを俺は見逃さなかった。(被害妄想)
大型犯罪の対応を一通り終え、爆速で署長室に向かう。そして、充分なほど蓄えた気合いは、誰もいない署長室によって空回った。
(えぇぇ、俺が一番乗りなんだよ。)
質の良い高価そうな椅子を前に、一足先に座ったっていいな、と退屈をしのいでいると見知らぬ人がやってきた。
「あれ、君も署長に呼ばれた感じ?」
「あ〜そうっすね、あなたは…何をされてる方なの?」
「一応別の課で上官してて、ここの課…ヨージローの同期って言ったら分かるかな?昔はよく一緒にヘリ乗ってたよ。」
初耳学を聞かされほぇ〜と反応していると、ちょうど噂していた男と署長が入ってきた。俺の自己紹介はお預けをくらい、早々に本題を聞かされる。簡単に説明すると、近々どっかから採用してきた奴と体験として受け入れる奴らが来るようで、その面倒を俺ら3人に見てほしいとのこと。加えて、ここ半年以内に入っばかりの奴もその教育の対象らしいのだが、俺は?という疑問は直ぐさま飲み込むこととなる。
「成瀬くんも対象にはなるが、最短でランク5に到達した者としてレダーくんに推薦されてるから、教育係としての職務を全うしてくれ。そして、この新人教育期間は、君たちも評価の対象だから精々頑張るんだよ。」
敬礼をして署長の退室を見送ると、レダーさんから2つのバインダーを渡される。
「これが俺らのそれぞれ担当する人らしいよ、お前は…まぁ大丈夫だろ。タコはなんか聞きたいことある?」
「なんでアタシを推薦したの。」
「あ〜、まぁ俺より優秀だから?嫌だったのならごめんね。」
「いや、本気でやらせていただきます。」
昼間のノンデリは一体何だったのか、俺よりも圧倒的上官らしいおじさんを少しだけ見直した。そして、3人で少し雑談をした後、自分のデスクに戻りバインダーの中身を確認してみる。そこには履歴書が2枚挟まっており、名前の欄には
“音鳴ミックス” ”牢王蓮”
と書いてあった。俺は少しの違和感とプレッシャーを抱いたまま、2人に対面することとなる。
「初めまして〜成瀬タコですぅ〜。こんな美少女が教官なんて君たちはとてもツイてるな。」
「スゥ-…音鳴ミックスです、おなしゃーす。」
「…牢王蓮です。よろしくお願いしますッ。」
「あれ、てか音鳴くんどっかで会ったことあるよね?」
「ェ?いやいやそんなわけ……あぁぁァ?」
なんと、俺と音鳴くんは同じ警察学校の出身で面識があった。履歴書を見た時は、なんか知ってるかも程度だったが実際に顔を見て確信に変わった。髪色変わってるし分かるわけないッ!?なんてピーピー騒ぐ奴を笑っていると、牢王くんが話し出す。
「あの、まずは何から始めるんでしょうか。」
「あ、そうそうこれから武器とか備品の説明するんだけど、これは別のとこと合同でやろう。」
無線でレダーさんと連絡を取り、スタッシュ倉庫前での待ち合わせを取り付ける。
(牢王ってそういえばどっかで…。)
前の職場の署長と仲良かった人がそんな名前だったような、と記憶を辿り真相を聞こうとしたところでレダーさんたちがやってきた。
「こっちが”刃弐ランド”くんで、もう1人がなんと芹沢(笑)」
「あれ!?芹沢ってここ来て半年以上経ってなかったっけ?」
「いや…、色々あっテ〜。」
なんて会話で新人3人を置いてけぼりにしてしまい、咄嗟にレダーさんや芹沢を紹介する。音鳴くんと牢王くんからの挨拶も済ませ、長々とした説明タイムへと移った。
「お疲れ様ね〜。」
そう言って新人と体験たちを送り出し、教官役3人+芹沢でフィードバックと共有を行うことになった。大型・小型犯罪の対応に関しては、初日ということもありあまり期待はしていなかったが、皆問題なく対応出来ていて驚いた。特に音鳴くんや刃弐くんは、銃の扱いとその場の状況判断が単純に上手い。さすが即戦力と言ったところだが、問題は牢王くんである。一言で言うと、彼は今日ずっと不憫だった。犯罪対応に向かおうとパトカーを出すと牢王くんが下敷きになってしまったり、ヘリから無線での情報整理を教えた時には空中からミスで降りてしまったり等、とにかく散々な目に遭っていた。
(技術的には特に問題なかったけど、肩の力が抜け切れてないんだろうな…。)
評価シートの備考欄にかなり不憫(?)と記入し、今後の教育方針でしばらく頭を悩ませていた。
「あ、そういえば警察体験お疲れ様でした。」
「えっ?あ、はい。」
「蓮くんの結果を今から通知するんですが、不合格です。」
「ん?スゥーですよね…了解です。」
「こんなに仕事覚えの良い人はアタシ以外見たことがありません。今後は常に初心を忘れず、警察業務に努めて下さい。市民対応もね、しっかりやってもらって…。」
「あの、まるで合格みたいな感じで話してますけど…。」
「はい、あなたは合格ですよ。晴れてロスヨントスの警察官になれましたね!おめでとう。」
「…ェ?いやいやいや、なんかじゃないそれは!?」
「いいねぇ〜!その意気よ蓮くん!」
蓮くんはハッとした表情を見せた後、咳払いをして元の感じに戻ってしまった。
(コンビニ前のベンチにて、俺らの関係が進展するのはいつになるのやら……。)
物寂しげな芝居をうつ俺を見て、呆れた音鳴はため息をひとつこぼした。
「え、ごめん俺ら一応犯罪対応中なんやねんけど……何この茶番は。」
「いや、音鳴…君は乙女心を分かってないね。」
「急に呼び捨てやし、乙女心てなんやねん…。絶対適当言ってますやん。」
「…良いッ!!蓮くん、どう?この空気感でやろうよ。」
「どう?と言われましても。」
「はぁ、このノリについてこれんか…。」
「ほら犯人が人質連れて来たよて!とりあえず立てェ!2人とも。」
俺たち3人は両手を挙げ、犯人から人質解放の条件を聞く。3分アタック禁止という割と普通の条件に従い、各自チェイスの準備を行う。人質に関しては、メンタルケアをするまでもなく逃げていってしまったため、救急隊に無線連絡を入れておいた。
(せめて送迎くらいはされてくれ…。)
n度目のことなのでさほど気にはならなくなったが、やはり心配はしてしまう。そんな俺をよそに、犯人の合図でチェイスが始まった。2台のパトカーを後ろから見守り、きっかり3分後には激しい衝突音が聞こえてくる。そのアタックに耐えかねたのか、狭い路地に逃げ込む犯人の後を、音鳴蓮くん俺の順で続いていく。道幅の狭い場所に人数差で追い込むことは戦略として素晴らしいのだが、思いもよらない悲劇が起きてしまった。テーザー銃を構えようとパトカーから降りた音鳴、その急停止に蓮くんは対応出来るわけもなく……。
「おいおい犯人さんよぉ〜、もう観念しッ」
情けない叫び声とともに、芸術的な放物線を描いて音鳴が吹っ飛ぶ。一瞬の出来事のはずなのに、俺の目にはスローモーションで映った。しかし、まだ犯人の確保が出来ていないため、俺が即座にテーザー銃を打ち手錠から護送まで、手際良く済ませる。その後、賑やかな声のする方に視線を向けると、腹を抱えて笑い合う音鳴と蓮くんがいた。
「あいつやるな。」
ガキの喧嘩みたいな光景とオモロくなりそうな今後の未来につい笑みが溢れた。
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