テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
僕はまた死んだ。そしてまた生き返るんだ。
「早く助けてよ。助けてくれないと、皐月が飲み込まれちゃうよ?」
「飲み込まれる?」
全く意味が理解できなかった。何に飲み込まれるか聞こうと思っていると僕の意識はだんだん覚醒していった。
「あれ、なんでなんだ?」
僕が覚醒いたとき、その場所は、先程いたはずのプリクラだった。
パシャ!
その音がして、写真が取れた。
「もお、なんで皐月笑ってくれないのお?」
なんだろう、声は聞こえてるのに、何も返せない。むしろうるさい。
うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、
「もお、皐月のバカあ〜w」
「うるせえよ。だまれ。」
「え、?」
あ、違う違う違う、そんな事言いたいわけじゃない、
「お前さっきからしつけえんだよ。いつもいつも僕のことしか頼りにせず、自分で何も解決しようとしない。そのくせ、うるさいって、ふざけんじゃねえぞ!!!!!」
ちがう、そんな事言いたくない。
「あ、う、そっか、ごめんね。今日はもう帰ろっか、」
ちがうんだ、結月!!そんなことを心のなかで叫んでも結月の耳に入るはずもなく、今日は結局なにも話さず無言で帰路を歩いた。
僕は自分の部屋に戻り、、あんな事を言ってしまったのだろうかと、後悔に溺れていた。そんな時だ、
「これは僕が今思っていて、ずっと言わずに我慢してきたことだろ?」
「え、」
なんだこいつは。
僕の眼の前に影のようなものが現れる。
「なんだこいつは。じゃねよ、お前だよ、皐月だよ。まあ、正確に言えばお前の心が表に出てきた存在っていえばいいかな、あ、ちなみにお前だからお前が考えてることは丸わかりだぜ?」
「そんなやつが本物の僕になんのようだよ。」
僕は不安でしょうがなかった。こいつが何をしでかすかわからなかったからだ。
「いやね?そろそろ僕に体を明け渡してほしくてね。」
は?どういうことだ?こいつは何を言ってるんだ?
「そのままの意味だよ。僕はお前の気持ちがいっぱいいっぱいになったから表に出てきたんだ。その気持を解消するのは当たり前だろ?」
「たのむ、心を読むのはやめてくれ。なんだか気持ちが悪い。」
「僕もそうしたいのはやまやまなんだけどね、僕はお前だからさ、」
くそが
「まあ、今思ったこともわかるんだろうけどさ、どちらにしてもこの体は渡せない。僕ならわかるだろ?」
「わからないね。僕は君の中の、お前自身の分身のようなものだ。なんなら感謝してほしいね。僕がお前の気持ちをすべて発散させようとしてるんだ。」
「そんなの必要ない。」
「必要あるだろ。今のお前はあの結月って女を殺さない限り自分が壊れていくだけだぞ。」
「なんでいま結月が関係あるんだよ。」
「関係しかないよ。何でかわかるか?あいつの今までの行動にお前はストレ、、、」
「そんな事言うなああああ!!」
僕は言葉を遮った。
だが、こいつのいうとおりだ。だけどそんなこと僕自身が一番わかってる。
「ほら。限界で心に隙ができたよ?」
その瞬間僕の意識はとんだ。そして目覚めたときには僕は僕自身の手で、結月を殺していた。
「あ、ああ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!」
僕は何をしてしまったんだ。怖い怖い怖い怖い。僕自身に吐き気がする。
「どうだ?少しはスッキリしたか?」
「おま、え、、、」
「お前だけじゃわかんねえよ。」
「ふざけるな、ふざけるなふざけるなふざけるなあああ!!!」
「なにキレてんだよ。逆に感謝しろよ。」
「殺す。お前だけは確実に殺す。
「どうやって殺すんだよ。僕はお前自身なんだぞ?」
そう言われた僕はもう一度やり直そうと決め、ハサミで首を切った。
「やあ、皐月。やっぱり君は飲み込まれたね。」
この声は結月だ。
「ごめん結月、」
「いいんだよ。まだ時間はある。」
「ありがとう、、、」
というより今回はこの結月と喋れる空間にいるのが長いな、
「皐月。」
急に呼ばれてビクッとはしたがすぐに僕は返事をした。
「なに?」
すると結月はすごくきれいな笑顔で
「少し、お話しよっか。」
そう言ってきた。
その瞬間、真っ白だった空間が森の上のような景観にかわった。
「どこだ、ここ。」
「この空間は便利だよね。」
結月は落ち着いた表情で言ってきた。
「これは結月がかえたの?」
「そうだよ?すごい?」
ここの結月は、すごく純粋だな。
「うん。すごく。」
「きれい?」
「超きれい。」
「よかったあ。」
きれいな笑顔だ。今までで見たことのない不思議な、
「じゃあそろそろ話そっか、」
そんなことを思っていると、結月が急に険しい表情になった。
「皐月があとどれだけ過去に戻れるかを。」
その瞬間、僕の背筋がヒヤッとした。
そして、結月は語りだす。