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ある夏の日
「チリン、」と風鈴がなった
風鈴を見ると手書きのイラストが書いており少しヒビが入っていた。その風鈴は小さい頃に私がプレゼントしたもので彼は大切に飾ってくれている。私は彼のことが好きだ
けれど、彼には彼女がいる。彼女が出来たのはほんの2ヶ月前らしい。野菜を届けにいった1週間前、彼から
「俺、彼女できたんだよね」と嬉しそうな笑顔で照れながら伝えてきた。
「、、、おめでとう、」私はその5文字しか出てこず、それ以外の言葉をかけることが出来なかった。私の方がもっと前から彼をすきだったのに、2ヶ月で取られるなんて思いもしなかった。先に告白しておけばよかったと後悔が襲う。彼は私より年上で大人びている。年上だからこそ負担をかけたくなかったからこそ関係を壊したくなかった。大学からの帰り道、溜息をつきながら帰ってくる彼の姿を見ていたからだ。大学を卒業したら告白しようと思っていた。今となっては言い訳にしか過ぎない。告白して関係が壊れるよりマシだと思った。けれど彼女ができたと報告してきた時の彼の顔も声もずっとループしていて頭から離れない。多くの後悔が残った。
早めに告白しておけば私は今頃__そんなことを考えても、もう時間は戻らないから、私は彼を略奪してみせる。私のものにするために。