テラーノベル
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数日後。
また、練習後に達宣が別の選手と話し込んでいた。
祐希は少し離れたところで、その様子を見ていた。
達宣が笑う。
相手も笑う。
話が盛り上がっているらしく、なかなか終わりそうにない。
祐希は、声をかけようとしてやめた。
あとで話せばいい。
そう思って、荷物をまとめ始める。
そのときだった。
「大塚、今日このあと時間ある?」
相手の選手が尋ねた。
「ありますよ!」
「じゃあ、ちょっと――」
祐希の手が止まった。
ほんの一瞬。
誰にも気づかれないくらいの、小さな変化だった。
達宣は何も知らずに話を続けている。
祐希は視線を落とした。
(……そっか)
別に、達宣が誰と帰っても構わない。
自分との約束があるわけじゃない。
それなのに、今日も一緒に帰れるかもしれないと、少しだけ期待していた。
練習が終わったら話そうと思っていた。
最近あったことを聞いて、できれば少し長く一緒にいたいと思っていた。
それだけだった。
「……祐希さん?」
気づけば、達宣が目の前に立っていた。
「どうしたんですか?」
「……いや、何でもないよ」
「もう帰るんですか?」
「うん。そろそろ」
「……あ、そっか」
達宣は一度、後ろを振り返った。
さっきの話の続きを待っている人がいる。
それから、祐希を見た。
「……祐希さん、今日一緒に帰ります?」
祐希は顔を上げた。
「いいの?」
「え? いいですけど……」
達宣は不思議そうに首を傾げた。
「祐希さんと帰りたいし」
――その言葉は、反則だった。
祐希は、返事をするまでに少し時間がかかった。
「……うん。一緒に帰ろう」
「はい!」
達宣は、後ろにいる相手に「ごめん、また今度!」と声をかけた。
そして、当たり前のように祐希の隣に並んだ。
祐希は歩きながら、達宣の横顔を見た。
「……さっきの話、よかったの?」
「ん? ああ、全然! また今度でいいって言ってくれたし」
「そっか」
「はい!」
少し歩いてから、達宣が尋ねた。
「……祐希さん、俺と帰りたかったんですか?」
祐希は足を止めそうになった。
達宣は、ただの疑問として聞いているらしい。
けれど、祐希には答えにくかった。
本当は、帰りたかった。
今日だけじゃない。
できるなら毎日、達宣と話していたい。
でも、それをそのまま伝えるのは、まだ少し照れくさい。
「……うん。帰りたかったよ」
結局、正直に答えた。
達宣はぱっと笑った。
「ふふ、俺もです!」
それだけ言って、また歩き出す。
祐希は、その隣を歩きながら小さく笑った。
さっきまで胸の奥にあった感情が、ゆっくりほどけていく。
嫉妬した自分を、達宣に気づかれなくてよかったと思う。
でも同時に。
いつかは、少しくらい伝えてもいいのかもしれない。
自分だって、達宣と一緒にいたいのだと。
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Haruです
1日2話投稿を続けることにしたので、先日載せたNo storyは消します!
あと、デート編は、完結してから番外編的な感じで出そうと思います!
待っててくださった方、すみません!
今後もよろしくお願いします🙇🏻♀️
コメント
5件
2話読ませていただきました✨ 祐希さんのヤキモチをまだ伝えずにモヤモヤしている時の感情とか、達宣さんに笑顔向けられて嬉しいのを必死に隠して大人振る祐希さんの可愛いこと💕 次のお話も、楽しみにしてます✨
ここからの展開めっちゃ楽しみです🫠🫠最近の毎日の救いはこのお話の更新ですほんとにありがとうございます‼️😇😇次も待ってます✊🏻✊🏻
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