学園長から任務を頼まれた四年い組は礼をして
忍術学園学園を出た。
「私がいる限りこの任務は絶対に失敗しない」
自信に満ち溢れている滝夜叉丸の隣では
「あーはいはい、そうだね」
呆れてるように返事をする喜八郎。
「足を引っ張るんじゃないぞ!」
「わかってるって、うるさいなー」
2人は夜までの間山で静かに身を潜めた。
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夜になり2人は静かに行動する。
今回の任務はある城の巻物を取ってくる事。
「滝夜叉丸、噂によると巻物は城の地下に
あるようなんだ」
密かに話す2人
「ふむ、では私が囮になる。その間に喜八郎は巻物を取って来てくれ。」
「了解」
「気をつけろよ」
「そっちこそ」
2人は目を合わせると即座に行動した。
「地下ねぇ…どっから入れるかな?」
悩む喜八郎
「曲者ーっ!逃げるなぁァァ!」
城の見張りが滝夜叉丸を見つけた
「滝夜叉丸が時間を稼いでるから早く
さがないと…」
少し焦る喜八郎
「ここだ」
地下の入口を見つけすぐに入る
少し奥に行くと巻物が置いてあった
「よし…あとは滝夜叉丸の元へ行くだけ」
巻物を懐に閉まい地下を出る喜八郎
「巻物は無事に取れた。あとは
ここを出るだけだ。」
「了解っ…」
少し息が切れかけている滝夜叉丸
「はぁっ…はぁっ」
無事に門を出た2人
忍術学園に向かって走ろうとした瞬間
グサッッ!!!!
「ゔッ…!」
後ろから敵に矢を打たれた喜八郎
「喜八郎ッ!!!」
すぐに駆けつける滝夜叉丸。
「ダメだ滝夜叉丸…お前まで来たらッッ…!」
「滝夜叉丸…これッ」
「…巻物?」
「これを持って逃げろッ…」
最後の力を振り絞って話す喜八郎
「嘘だッ…まだ!まだ大丈夫だッ!」
困惑で息が荒くなる滝夜叉丸
「後で追いつく…から、これ持って先に
行ってくれッ!!」
「わ…わかった…」
喜八郎はその言葉を聞いて優しく頷いた
「はぁッ…はぁッ!」
滝夜叉丸は足が痛くても止まらずに前を見て
走り続けた。
「やっと…ついたッ…」
前が真っ暗になり忍術学園の前で倒れた所を
事務員の小松田さんが助けてくれた。
2日ほどたち、滝夜叉丸は目が覚める。
「…喜八郎、喜八郎は!!」
「あ、ちょっと!」
伊作は止めたが滝夜叉丸には聞こえていない。
すぐに立ち上がり自分たちの部屋を見た
だがそこに喜八郎の姿は無かった。
「………???」
「喜八郎‼️おい喜八郎ッ…!!!!」
「どこにいるんだ喜八郎!!!!」
「…滝夜叉丸、学園長先生の元へ行っておいで」
伊作が言う。
「……………分かりました…」
学園長室までの道道のりがすごく遠く感じる
「失礼します…」
いつもの滝夜叉丸とは思えない声の低さ
「あぁ滝夜叉丸。そこに座ってくれ」
静かに座る滝夜叉丸。
「喜八郎はあの日から忍術学園に戻ってきて
いない。」
その言葉で滝夜叉丸は絶望を感じる
「わしだって嘘だと思いたい、だが
現実は何と切ないものじゃ…」
滝夜叉丸は涙を堪えきれなかった
「…うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
頭の中が真っ白になりそこからの記憶はない
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数日後
状態も良くなった滝夜叉丸はあの場所へ
行ってみることに。
「確か…この辺」
そこに着くと喜八郎が倒れた場所には
四年生の制服の色の布切れが落ちていた
滝夜叉丸はそれを見て涙が止まらなかった。
「…ごめんな、喜八郎」
コメント
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好きだ😭😭😭