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私は腹正しい目覚まし時計の音で目を覚ました
わざと少し離れたドレッサーに置いた、スマホのアラーム音を聞きながら、まどろんでいるうちに音は徐々に大きくなり
大音量となった
こうなってはベッドから出るほかない
起きようと寝返りをうったら
みぞおちにドスンと衝撃が走った
ポポが私のお腹に飛び乗ってきたのだ
ポポは私の顎を舐めいかにも
「さぁ!起こしてあげたわよ!」
と言ってるかのような得意げな顔をした
毛艶の無い年老いたチワワと朝一番に顔を
合わせるのが人間にとってこの上ない幸せだ
と彼女は思っているのかもしれない
お腹周りはまだ毛は生えてこないが
最近は抗生物質の服用と
獣医の進める食餌療法で初めて会った
時よりかはずいぶん良くなっている
それにポポは散歩に行った時しか用は足さず
家の中では一回も粗相をしたことがなかった
なので今ではオムツはすっかりいらなくなっていた
なかなか頭の良い犬である
「おはようおばあちゃん」
私は胸の上に乗っているポポを
笑いながら撫でてやった
「なんだかとんでもない夢を見ちゃったわ」
熟睡できなかった理由が改めて頭によみがえってくる
柚彦君のキスったら・・・・
それに・・・・
私のあの反応・・・・
今度会ったらできる限りいつもどおり振舞おう
あらぬ誤解を彼にさせるわけにはいかない
私は・・・・
彼とお付き合いをするつもりじゃない